ストリートフォトのtips(その1)~魅力、準備、撮り方など

ぼくのプロフィール

2013年 友人のすすめでカメラを買い、ストリートスナップを撮り始める
2015年 休止期
2016年 SONY α5000(安いミラーレス)でカメラ熱再燃
2017年 SONY NEX-7、単焦点レンズ2本を買い、ストリートフォト本格化
2018年 ナショジオのDaily Dozenに選出される

カメラ初心者だったぼくが、実質2017年の後半、わずか半年間で自分でも驚くほど上達しました。

まだドヤるほどの腕はないのですが、ストリートの場数はかなり踏んだという自負はあります。

その実体験から学んだ、スナップ写真、ストリートフォトのtipsをまとめてみたいと思います。

ストリートフォトの魅力

我々が普段何気なく目にしている街の景色。

カメラを手にするとそれが段々と宝の山に見えてくる。
それがストリートフォトの面白さだと思う。

ストリートが美しく輝く一瞬に気付けるかどうか?

交差点を通る自転車に乗った人。

言葉にすると全く平凡なシーンだが、そこに美しさを見出しシャッターを切るのは「美の発見」とも言える。

ストリートフォトには発見する楽しみがある。

発見
これこそが一番のキーワードだと思う。

機材にはこだわらない

カメラやレンズにはそこまでこだわらなくてもいい写真は撮れる。

これはぼくがわざわざ言うようなことではなく、昔から多くの有名写真家によって繰り返し言われていること。でも、多くの人はこの言葉を無視している。

なのであえてここは、「高いのを買いたがるやつほど写真が下手」と言ってもいいぐらい。

10万以上するカメラ買って、「買いました!」ってカメラの写真を撮ってるヤツにはこれぐらい言わらないと伝わらない。

まあ、カメラが届いてうれしい気持ちはわからんでもないが、「そんな暇があるならそのカメラを早くストリートに連れ出せ」と言いたい。

ブツ撮りとかそういう人ならまだしも、ストリートフォトをやってる人で自分の買ったピカピカのカメラやレンズを撮って、ツイッターなどでつぶやくのはとてもダサい行為だと認識しておこう。

カメラを買うお金は、写真を撮りに行くためにとっておく

ぼくは機材にお金をかけないタイプだが、写真を撮りに行くための交通費や時間にはお金をかける。

時間がないなら、お金を払って時間を作る。

23区内なら大体電車やバスで行けるし、必要とあればタクシーも使う。

写真のためにかけた1年間の交通費は、1年間で買った機材よりも上。

とにかくちょっと時間が空けば、撮りに行く。絶景写真だと難しいが、ストリートフォトで街の景色を撮るならそれが可能。

特に東京なら簡単。

新宿、渋谷、銀座、・・街ごとに特徴があってとてもおもしろいし、ネタが尽きない。

とにかく撮る。

これが一番の練習になるし、撮れば撮るほどうまくなる。

どんなに高価なカメラ、レンズを持っていても宝の持ち腐れじゃあ意味がない。

気軽にオリジナルな一枚を

わざわざ休日を丸一日割いて、観光地に行き、人混みの中撮らなくてもいい。

日常の中のひとコマを切り取るだけ。

それだけであなただけのオリジナルな一枚を撮れるのがストリートフォトの魅力だ。

観光地で美しい景色を撮るのもいいが、そこが有名であればあるほど撮った写真からオリジナリティは失われる。

単なる模倣写真。もしくは画像コレクターだ。大SNS時代に、そんな模倣写真を撮って「いいね!」をもらっても虚しいだけだ。

模倣が全て悪いわけではないが、模倣の自覚がない写真はタチが悪い。

模倣がゴールとなっているような写真は最悪だ。

とにかく人があまり撮っていないような写真を撮ってみよう。ストリートフォトならそれが可能だ。

撮りに行くための準備

気軽に撮れると言っても、撮りに行くときは下準備も欠かさない。

同じ街でも冬と夏では、太陽の当たり方が全然違う。

この季節、銀座のメインストリートへ行ったら、どういう角度で日が差しているか、そういう下調べはとても重要。

なぜなら、写真を撮る上で一番重要な条件が光だから。

スナップとか言って、パッと行ってパッと撮っても人の心に響く写真はまず撮れないと思っておいた方が良い。

「力を抜いて撮ってます感」は10年後にとっておこう。最初はもっと作意を持って撮る方がいい。

撮りに出掛ける前から、どういう写真が撮りたいかを大雑把でもいいのでイメージしておく。

Google マップ、Google ストリートビューは準備に欠かせないツールだ。

ぼくはこれに加え、日の出、日の入りマップもよく使っている。

https://hinode.pics/

目的地(撮影場所)に行くまでに電車から見える景色にも注意しよう。もしかしたら次の撮影場所を見つけるかもしれない。電車やバスなどで移動中は、常にロケハンも兼ねていることを意識しよう。

人物の扱い

ストリートフォトをやる上で難しいのが、通行人の顔を写すかどうかという点。

はっきり人物を特定できるぐらいの写真をSNSへアップするのはあまり褒められた行為じゃない。かと言って、人が全く写っていない街の風景を撮ってもそれは非常に味気ない写真となってしまう。そのどこで折り合いをつけるかは、撮る人それぞれが常に考えないといけない問題だ。

ぼくの場合は、人物のシルエットという1つの形を見つけた。

これはあくまで自分なりの暫定的な解であって、これで全てが解決するとは思っていない。常に「本当にこれでいいのだろうか?」と自問自答しながら撮っている。そして今後もこの状態が続くだろう。

肖像権に関する情報をネットでかじり、「よし、これでいい」と勝手に答えを出して考えるのをやめてしまうのは最悪だと思う。

カメラのファインダーをのぞくな

自分の目の高さでファインダーをのぞいて撮ってるだけではダメだ。

ローアングルなど、カメラの位置をいつもと違う場所にするだけで
見慣れた光景が見違えることはよくあること。

いろんなアイデア、構図の引き出しを持ってストリートを撮ってみる。

特に広角レンズは、ストリートフォトとの相性が良い。

いつも見慣れた光景を、いつもと違う視点で撮るからおもしろいのだ。

1kgオーバーの大げさなカメラを持ってストリートに立ち、常にファインダーをのぞいてアイレベルで撮ってるオヤジをたまに見かけるが、あれではいい写真は撮れない。

背景は大切

「インスタ映え」が流行語に選ばれた今、おしゃれ女子の間では「インスタ映えする壁」が人気だと聞く。街にある特徴的な壁、シンプルな壁・・を背景にして自撮りすれば、いい感じの写真になることを彼女たちはよく知ってるのだ。

そう、これは何も自撮り女子限定の写真テクニックではなく、ストリートスナップを撮りたい人たちも勉強すべきテクニックなのだ。

世のカメラオヤジどもは「壁」の大切さを全然わかっていないか、もしくは自分たちとは関係のない話だと思ってるかに違いない。

街でカメラを構えるとき、シャッターを切る前にもう一度自問してみよう。

「自分はいま何を背景にしているか?」

空? 壁? 地面?

明確に答えることができない場合は、あまり良い構図とは言えない可能性が高い。

ストリートフォトにおいては、何を撮るかよりも、良い背景を見つることが重要だったりする。

ぼくが写真を撮りに出かけるのは、目的の場所に撮りたい背景があるからだ。

被写体に近づく必要はない

「君がいい写真を取れないのはあと半歩の踏み込みが足りないからだよ。」

有名な写真家ロバートキャパの言葉だが、これを今のご時世に忠実に実行するとたちまちトラブルに遭うことだろう。

背景をしっかり考えていれば、必ずしも被写体に近づく必要はない。

特にぼくの場合は、まわりの建物を入れることを重視しているのであえて引いて撮ることが多い。

その方が大きな建築物 vs. 小さな人という対比が出ておもしろい写真になる。

小さく写る人をいかに強調できるかの答えが、シルエットであり構図作りである。

待ちのスタイル

前述の2つのtipsを読むと、カンをいい人は気付くだろう。

ストリートフォトと言っても、人を追いかけるんじゃないんだということに。

ぼくの場合、被写体となる通行人をレンズで追いかけることは滅多にない。

街の景色から構図を決めてカメラを構えそこでジッと待つのが通常のスタイルだ。

そして人が通った瞬間にシャッターを切る。

何度も同じ構図でシャッターを切り、後でベストを1枚選ぶ。

基本はこれの繰り返しになる。

待つときは、他の通行人の邪魔にならないように気を付けよう。決して三脚を立てたりしてはいけない。

人が通らないときでも諦めずに待つ。待つ間は、怪しまれないように携帯をいじってるふりをしたりすることもある。

気に入ったものが複数枚出たとしても、必ず1枚に絞ろう。
写真を撮るということはセレクションも含めた行為だと思う。

どうしても捨てられないときは、数か月とか場合によっては1年くらい寝かせてから発表しよう。

俯瞰の構図

ストリートを俯瞰できる高い場所は、写真を撮るのにとても良い場所だ。

・普段とは違う視点の写真になる
・意図せず人の顔が写ってしまうことがほとんどない
・通行人にカメラを向けて不愉快にさせることがない
・地面を背景にできる、かつ地面に写る影を撮れる

ざっと挙げてみたけど、こんなにたくさんの利点がある。

特にモノクロ写真との相性が良い。

幸い東京にはそうした場所がたくさんある。

くどくど説明しないでも、写真を見てもらえればぼくの言わんとすることはわかってもらえるはず。

雨の日はチャンス

ストリートフォトグラファーは雨の日こそ撮る。

特に雨と夜の街はとても相性が良い。

カメラが濡れて故障する心配もあるが、それ以上に撮ることの欲求が勝る。

カメラとレンズは片手で持って操作できるくらいの軽さだし、万が一故障しても良いぐらい安いカメラというのがでかい。

雨の日は積極的に出かけよう。

光と影

光と影を撮ってますと言うとカッコいいが、実際にそれをどのくらい徹底しているか、もう一度自分に問いかけてみよう。

例えば、目に入ったものが「光か?影か?」どちらかに判別しながら街を歩いていくような訓練をしてみる。

見えるものを片っ端から、

影、影、影、あれも影、・・・あれは光、また影、影・・・

という感じで常に仕分けしてみるのだ。

見えるのは「車」じゃない。「自転車」でもない。「サラリーマン」でもない。とにかく見えたものを「光か影」とか「明と暗」に分けてみる。

世界はその2つのどちらしかないのだ。

そういう見方をすれば、撮る写真もきっと変わってくるはず。

ずっとやる必要はないと思うが、ある一定の期間こうした徹底さがあってもいいかなと思う。

そうでないと、いつまでも被写体依存の写真から抜け出せない。

錆びた古い看板とか撮るのも被写体依存だ。
こんなマイナーなものを撮るおれのセンスどう?ってやってるレベルは早く卒業しよう。

自分の好奇心のままに撮っていても人の心を動かすことはできない。
また写真を純粋に評価してくれる人からの「いいね」はもらえない。

感性の違い

先日は日本で皆既月食が観測できる可能性があるということで、空にレンズを向けたカメラマンも多かったと聞く。

普段ストリートで撮らない人たちがお祭りで神輿が出たりすると、張り切ってストリートに出ていくのもよく見かける。

ここではっきりしておきたいのは、月食やお祭りを撮る人たちと、ストリートフォトグラファーは根本から違うということ。

もしあなたが前者のタイプであるならば、ストリートフォトにハマることはないだろう。

ストリートフォトを始めたばかりの初心者の人は、両者の違いを認識しておいた方が良い。

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