HP ENVY x360 13-bfは2022年9月発売のノートPC

- 360度回転パネル、タッチ対応
- CPUは省電力タイプのCore i5-1230U、Core i7-1250U
- ディスプレイは2.8Kの有機EL
- Enterキーが右端に(改善された!)
- 重量は1.33kg
という特徴があります。
従来のENVYはキーボードのEnterキーが右端になかったのですが、それが今回改善されて右端にEnterキーが来る配列になりました。

上の写真は旧モデルのENVYです。
この配列が嫌で買うのを諦めた人も多いはず。キーボード問題が改善されたのはとても良いニュースです。
ただ、スペックや重量などでは物足りなさを感じてしまいます。
1.33kgは13インチとしてははっきり重いです。
CPU性能も悪くはないですが、手放しで褒めるほど良くはないです。
価格も13万~とけっこう高いです。
第一印象はちょっと中途半端だな~と思ってしまいました。
HPは上から
・Spectre
・ENVY
・Pavilion
・HP
とシリーズごとにランク付けがあります。
2022年は1つ下のPavilionがPavilion Plusというちょっとランクの高いPavilionを作ったせいで、ENVYとPavilion Plusの差が小さくなっています。Pavilionでもいいかと思う人が増えるのではないかと予想します。
◆スペック概要
CPU: Core i5-1230U、Core i7-1250U
メモリ: 8GB、16GB
SSD: 512GB
ディスプレイ: 13.3インチ 2.5K (2560×1600) or 2.8K (2880×1800)、OLED、タッチ対応
USBポート: Thunderbolt 4 x2、USB-A x1
インターフェイス: microSD、ヘッドフォン
Webカメラ: 500万画素 IR
顔認証あり、指紋認証なし
バッテリー: 66Wh
重量: 1.33kg
ペンは別売り
カラーはナチュラルシルバー。

これまでのENVYはブラックでしたが、今回は明るめのシルバーです。
CPUはのCore i5-1230U、Core i7-1250Uを搭載。省電力タイプのCPUでTDP(熱設定電力)は9Wですが、本機では28W前後で動作するようです。
つまり、予想以上に性能は高いです。
まだサンプルが少ないのではっきりとはわかりませんが、
Core i7-1260P > Core i7-1250U > Core i5-1230U > Core i7-1165G7
という感じでしょうか。
2021年のCore i7よりも高いパフォーマンスが期待されます。

ディスプレイは有機ELです。
・13.3インチ
・2880×1800 px
・アスペクト比 16:10
・光沢、タッチ対応
・輝度 400nit
・色域 sRGB 100%、AdobeRGB 99%
・リフレッシュレート 90Hz
とクリエイター向け仕様になっています。
Core i5-1230U
メモリ16GB
SSD 512GB
という構成で14.5万(税込、送料込)です。
◆Pavilion Plus 14-ehとの比較
HPのPavilion Plus 14も有力な一台。

・2.8Kの有機ELディスプレイ
・重さも同じ1.33kg
・しかもCPUは上位のCore i5-12500H
です。
違いがわかりやすいように表にまとめてみました。
Pavilion Plus 14-eh | ENVY x360 13-bf | |
CPU | Core i5-12500H | Core i5-1230U |
PassMarkスコア | 21539 | 9896 |
メモリ | 16GB | 16GB |
SSD | 512GB | 512GB |
ディスプレイ | 14インチ 2880x1800 OLED | 13.3インチ 2880x1800 OLED |
タッチ | × | 〇 |
USB-C | USB-C x2 | Thunderbolt 4 x2 |
HDMI | あり | なし |
SDカード | microSD | microSD |
キーボード | 右端Enterじゃない | 右端Enter |
サイズ | 314x225x16.9 mm | 298x216x16.9 mm |
重量 | 1.33kg | 1.33kg |
タイプ | クラムシェル | 回転パネル |
価格 | 13.5万 | 14.5万 |
ENVYはタッチ対応。ペンでイラストを描きたい人はENVYです。
USB-Cも高速なThunderbolt 4に対応しています。
そして冒頭に書いたとおり、Enterキーがちゃんと右端に位置しています。
PavilionはまずCPU性能が大きく上回っています。
USB-Cポートの速度は10GbpsなのでThunderboltの1/4の速さですが、充電OK、映像出力OKです。HDMIがあるのも助かります。
9月4日時点では、Pavilionが1万ほど安いです。
性能重視ならPavilion Plusがおすすめですし、安さでもPavilion Plusです。
◆まとめ
ENVYはクリエイター向けPCとしては性能が物足りないですし、モバイルPCとしても1.33kgと重いです。普通のビジネスノートとしても価格が高め。どういうポジションなのか、はっきりしないのが弱点かなと思いました。
ただ特化型でないので、逆にいろんな用途に対応可能という見方もできます。
クリエイティブ作業も一応こなせて、キーボードも良い。CPUの発熱が抑えられているので、熱や音の問題がないのも大きいです。バッテリーも長持ちしそうです。
細かい使い勝手はPavilionよりもENVYが上です。
本記事を書く直前までは、「絶対、Pavilionの方がいい!」という論調で行こうと思っていましたが、書いていくうちに、「まあENVYもありかも・・」と考えが揺らいでいます。
できればもう少し安いといいんですけどね。