ぼくがよく目にする都市部でのストリートフォトについて、どういう写真が良い写真なのか?ということを分析してみました。
自分が写真を撮るときに考えていることや、上手い人の写真をたくさん見た経験を元に作った評価項目です。
1.ライン、対称性
建築物や道路の直線や曲線をうまく使っているか?
視線誘導がうまくできているか?
2.視点、構図のおもしろさ
視点や、構図による発見があるか?
主題は明確か?
3.タイミング
「この瞬間」が撮れているか?
またはスローシャッターのように「時間の流れ」が撮れているか?
4.ストーリー性、メッセージ性
見る人に強いメッセージ、インパクトを与えるものか?
5.光と影、カラー
光や影を意識しているか?
または色の使い方を意識しているか?
6.シャープさ、ボケ
シャープさ、もしくはボケなど描写が優れているか?
7.オリジナリティ
定番スポットで見慣れた構図で撮ってるものはマイナス
1~7、すべてというよりは、3つや4つに絞ったものが現実的でしょう。
ただ1つだけというのは、ちょっとさみしい。できるなら複数の要素を入れたいです
特に「6.シャープさ、ボケ」のみでしか写真を語れない人は多いです
ちょっと写真をかじった人とかに多いですね
こういう人は、レンズ沼にどっぷり浸かっていて、レンズの写り、描写にはとてもうるさいのですが、写真を撮らせると大したことがないというオチが待っています。
上で挙げた7項目の中の1つの世界しか見えてないのですから、当然と言えば当然でしょう。
シャープさやボケを語るのも写真の楽しみの1つですが、そればっかりにとらわれるのは視野が狭すぎると言わざるを得ません。
-表現したいことが曖昧なのに画像はシャープというのが写真として最悪だ-
これは巨匠Ansel Adamsの言葉です。
◆スナップは弱い・・まずはそこから
ストリート写真を撮り始めた人にとっては「2.視点、構図のおもしろさ」が最初のハードルでしょう。
基本的にスナップ写真の8割~9割は写真として弱いです
弱いというのは主題がはっきりしないという意味と、仮に主題が明確でもそれが多くの人の心に響かないという意味の2つあります。
その2つの壁を乗り越えるには、相当時間がかかるはずです。
◆作例
ぼくの場合は、
1.ライン、対称性
2.視点、構図のおもしろさ
3.タイミング
5.光と影、カラー
を意識して撮ることが多いです
例えばこれ。
上の写真は、
1.ライン、対称性
2.視点、構図のおもしろさ
3.タイミング
を意識したものです
別の例もご覧ください
こちらの写真は、
3.タイミング
5.光と影、カラー
でしょうか。
自分の写真に幅をもたせるに、これまで撮っていないようなスタイルにも挑戦したいなと思っています
ちなみに自分の写真で足りてないな~と感じるのは、
4.ストーリー性、メッセージ性
です
これも拙作ですが、前の2つより少しストーリー性がある写真かなと思ってます
◆まとめ
今回7つの評価項目は、あくまでぼく独自の考えによるもので、納得できない点もあるかもしれません。
多少不備があっても、ある程度の目安を提示しておくことが大切だと思ったのでこうしてリストアップしてみました。
何よりぼく自身の頭の中を整理できたので良かったです。
もしこれが、スナップ写真初心者の人の指針となれば幸いです