趣味であるストリートフォト、スナップ用に最近Sonyのズームレンズ、FE 24-105mm F4 G OSS (SEL24105G)を使っています。
- フルサイズ用、Sony Eマウント
- 24-105mm、F4通しのズームレンズ
- 最短撮影距離 0.38m
- 絞り羽根枚数9枚
- 防塵防滴
- 手ブレ補正あり
- 重さ: 663g
という仕様でユーザーの評価は上々。
価格は14.8万円(税込、送料込)とけっこうなお値段します。
このレンズを1か月ほど使ってみた感想を書いてみます。
ちなみにぼくは
・海外フォトコンで上位入賞
・インスタのフォロワー数は1.4万人
と、自分で言うのもなんですが、一応それなりに「ガチで写真をやってる人」です。
これ1本でなんでもOKか?
残念ながら僕的には 「NO」
24-105mmという画角はかなり汎用性の高いですが、ぼくは普段13.5mm(フルサイズ換算)という超広角を多用しているので広角24mmは物足りなく感じてしまいます。
なので、24-105mmとは別に13.5mmの単焦点を持って出掛けています。ボディ2個にそれぞれレンズを付けてもカメラバッグに入るので、それはそこまで苦ではありません。
望遠側も105mmということで、そこまで望遠というわけではないですが、こちらは一応満足しています。
単焦点3本分の働き
これまでの装備
・Sony a6500 (APS-C機)
・Sony a6500 (もう1台同じの)
・LAOWA 9mm F2.8
・Zeiss Loxia 28mm F2.8
・Sony E 50mm F1.8
・Sony FE 85mm F1.8
でした。
それがこのズームレンズとカメラが加入して、
・Sony a6500 (APS-C機)
・Sony a7 IV (フルサイズ機)
・LAOWA 9mm F2.8
・Sony FE 24-105mm F4
という装備になりました。
レンズだけで言うと、単焦点3本がこのズームレンズ1本に置き換わったということになります。
ズームレンズ1本で14万と高いですが、単焦点3本分と考えるなら安いもんです。
これまで避けていた50mmをカバーできたのも良かった点です。50mmは単焦点をわざわざ買うにはちょっと面倒くさいなと思っていた画角で、それをズームレンズでカバーできているのはぼくにとっては大きいです。
サイズ、重さはどうなのか?
レンズの重さは663g。ボディがSony α7 IVで658g、合計1.3kgという重さです。
はっきり言って重いです。
カメラバッグに入れてるときはまだしも、カメラを取り出して構えたときの重さがキツいです。以前はSony a6500が453g、レンズが一番重いので394g、合計で847gでした。それが1.3kgになったわけですから、そりゃ重いはずです。
最初この重さは致命的だと思ったくらいです。
しかし、カメラにハンドストラップをつけることで重さを軽減できたのと、何度か持ち出して撮っていくうちに慣れてきたことで、当初よりは楽になりました。
それでも片手で縦位置に構えて10秒以上静止するのはかなりしんどいのでそういった使い方をする人にはあまりおすすめしません。
サイズもデカいです。
街中でこのレンズとカメラを構えるとかなり目立ちます。
ストリートでも渋谷の雑踏の中で撮るようなレンズではありません。まわりに人がいなくて遠目をねらうときの方が使いやすいレンズです。
ズームするとレンズが伸びるのでさらにデカくなります。
このズームの見た目がちょっとダサいのが気になりますが、ズームレンズはどれも似たり寄ったりかなと思います。
ちなみに自重で勝手に伸びたりすることはないのでその点は良かったです。
写りは良好
写りに関してはまずまず良いです。多くのレビューであるように優等生といった感じ。ここがすごい!という特筆ポイントはないですが、大きな弱点もありません。
上の画像はFE 85mm F1.8との比較。両方とも85mm、F=4.0で撮り、中央の花を拡大しています。
ここまで拡大して並べると流石に単焦点の85mmがいいかなと思いますが、普通のサイズで見るならほとんど差は感じられません。
逆光耐性はちゃんと調べたわけではないですが、そこそこあるみたいです。
モロに太陽を入れて撮るとゴーストが出ます。
でも全体のコントラストはしっかり出ていて悪くないかなと思います。
ぼくはZeiss Loxia 28mmという逆光耐性最強クラスのレンズを持っているのでそれと比較すると流石に1ランク落ちます。
ボケに関しては正直興味ないのであまり言及しませんが、ボケにこだわる人は単焦点を買った方がいいかなと思います。
F4は暗い?
夜のストリートを撮るときはF4でシャッタースピードも1/160くらいなので必然的にISOを上げる必要が出てきます。
なので高感度に弱いAPS-C機だと苦しいかもしれません。
フルサイズのa7 IVであれば、ISO=6400くらいまでなら余裕なのでF4が暗くて困るってことはないですね。
歪曲収差について
歪曲収差、直線が直線じゃなく歪んで写ることを指す言葉ですが、この歪曲収差はちょっと気になります。
基本はAdobeソフト(LightroomやPhotoshop)で自動的に補正されるので大丈夫です。
しかし被写体までの距離によって歪みが変わるので、自動補正だけでは不十分なケースもあります。
画像はその例。手前の手すりと奥の建物、全部直線で構成されているはずなのですが、手前の手すりが歪んでいることがわかります。すでに自動補正されてこれです。
このような場合は、手動で歪みを修正する必要が出てくるので面倒です。
ストリートフォトではそんなに頻度としてはないので、許容範囲ですが、ブツ撮りとかだとけっこうしんどいかもしれません。
作例
24mm、f=5.6、ISO=100
44mm、f=8.0、ISO=100
44mm、f=5.6、ISO=2000
24mm、f=5.6、ISO=8000
まとめ
便利さ ☆☆☆☆☆
軽さ、コンパクトさ ☆☆
写り ☆☆☆
カメラにハンドストラップを付けて重さを軽減。
単焦点3本分の働き。
逆光耐性はそれなり。写りも優秀。
f=4なので夜撮るときはISOはけっこう上がる、つまりフルサイズ機で運用した方がいい。
歪曲収差はソフトで補正できるが、被写体の距離が近いとき補正し切れないこともある。
FE24-105mm F4 Gは評判どおり優等生タイプのレンズです。重さとデカさはネックですが、これ1本で幅広い画角をカバーできるメリットは大きいです。
メリットとデメリット、どちらを重視するかは人それぞれだと思います。ぼくはこのレンズを主力レンズの1つにすることを決め、代わりに単焦点レンズ3本を売りに出すことにしました。
撮る画角が決まってる人なら、単焦点をおすすめします。
ストリートフォトのように撮る画角が決まってない人は思い切ってズーム1本という方向もありでしょう。
Amazonだとこの価格です。