LenovoのYoga Slim 770i ProX 14.5型(第12世代インテル)は2022年6月発売のノートPC
- 色差ΔE < 1でキャリブレーション済みのディスプレイ
- 解像度は3K、非光沢、sRGBカバー率100%
- CPUはCore i7-12700H（インテル第12世代）
- 重量1.45kg
という特徴があります。
色差ΔEは、人間の目で知覚したときの色の差、色の距離を数値化したものです。ΔEが小さいほど、人間の知覚に合った色がディスプレイに表示されることを意味します。
Yoga Slim 770i ProXはΔE < 1になるようハードウェアキャリブレーションをおこなっているとのこと。
Lenovoの海外向けページにはそう説明があります。
通常ΔE < 2であれば十分優秀とされているレベルなので、本当にΔE < 1になっているの？と疑ってしまいますが、少なくとも色の正確性を意識したディスプレイになっていることは確かなようです。
色差と似た言葉で色域があります。
色域(sRGBカバー率）はディスプレイが表示できる色の範囲ですから、いわばポテンシャルです。いくら色域が広くても、どうも色が違う、期待してた色が出ないという経験があると思いますがそれはディスプレイが適切にキャリブレーション（調整）されていないから。その調整を工場で正確にやってくれているのが本機のYoga Slim 770i ProXということです。
◆スペック概要
CPU: Core i7-12700H
メモリ: 16GB LPDDR5 オンボード
SSD: 1TB
ディスプレイ: 14.5インチ 3072×1920 非光沢
グラフィックス: Intel Iris Xe
USBポート: Thunderbolt 4 x2、USB-A x1
インターフェイス: HDMI、ヘッドフォン
Webカメラ: FHD(1080p)
顔認証あり、指紋認証なし
Wi-Fi: Wi-Fi 6E対応
重量: 1.45kg
CPUはインテル第12世代、Core i7-12700Hを搭載。
14コア20スレッド、基本周波数3.5GHz、2022年6月時点では最強のCPU（ノートPC用）です。
画像編集や動画編集など負荷の高い作業に向いています。
ディスプレイは冒頭で言ったようにかなり気合の入ったものを使用しています
・3K (3072×1920）
・アスペクト比は16:10
・色差ΔE < 1
・sRGBカバー率100%
・輝度400nit
・リフレッシュレート120Hz
高精細で明るく、色も正確。写真のハイアマチュア～プロでも満足できる仕様かと思います。ゲームも楽しめるように高リフレッシュレートのディスプレイです。
上記の構成で18.0万円（税込、送料込）となっています。
◆残念な点
１つはグラフィックスが内蔵GPUのIntel Iris Xeだという点。
海外で販売されているモデルはGeForce RTX 3050を搭載しているので、今後日本でもグラボ搭載モデルが出るかもしれません。
現時点ではやはりCPU性能に対しグラフィック性能が非力すぎる気がします。画像編集はこれで問題ないですが、動画編集では物足りないかもしれません。特に動画編集の書き出し作業はグラフィック性能も効いてきます。RTX 3050があればだいぶ時間短縮になったはずです。
グラボなしならCore i7-12700Hでなくとも、Core i7-1260Pとかでも良かったのではないかと思います。それならもっと価格を抑えられたかもしれません。
もう１つはフルサイズSDカードスロットがないという点です。
このPCは完全に写真関係のクリエイターを意識して作ってあるだけに、SDカードスロットもぜひ付けてほしかったです。
14.5インチ、薄型設計なのでフルサイズSDはなかなか難しいと思いますが、MacBook Proは14インチでそれを実現しています。MacBookができたのに、それより半年以上遅く発売のLenovo Yogaが「できませんでした」と言うのはどうなの？って思いますね。
SDカードリーダーを別に買えばOKでしょ？と思う人がいるかもしれませんが、本機はUSBポートが少ないのでその少ないポートを１つ潰すのはけっこうキツいと思います。また持ち歩きする場合にカードリーダーも一緒に持って行くのは面倒くさいと感じてしまいます。
◆まとめ
- ディスプレイはすごく良さそう
- CPUも文句なし
- でも全体のバランスはイマイチ
- RTX 3050搭載モデルがほしい
- SDカードスロットもほしい
魅力がある、ありすぎるだけに残念な点も目立つかなという印象です。
今回挙げたマイナス面が気にならない人にはおすすめです。