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「羽生さん、こりゃ永世7冠を達成するかも?」と思った一手

将棋の羽生さんが渡辺竜王に4-1で勝利し、見事竜王位の奪取に成功しました。

これで将棋のタイトル7冠すべてで「永世」の称号を手に入れたことになります。

もちろん前人未到の大偉業となります。

羽生さんは今年、3冠の状態から若手に2つタイトルを奪われて1冠のみになっていたので、正直竜王奪取は難しいのでは?という声もありましたから、非常に劇的だったと思います。

特に今日の第5局は羽生さんの完勝でした。

ぼくはこのシリーズを第1局から見てきましたが、やはり印象に残るのは第2局です。

羽生1-0渡辺で迎えた第2局は、羽生さんが後手番でした。

矢倉 vs. 雁木という戦型で中盤戦へ。

ここで羽生さんに強烈な一手が出ます。

77桂打!

こんなところに強引に桂馬を重ねるなんて、予想だにしない一手。

とにかく後手は75銀と出たいんです。そうすれば飛車と角が一気に躍動するので、75銀を実現するためにはどうしたらいいか?というのを考え抜いた一手と言えるでしょう。

77桂打に対し、もし同桂なら、同桂成、同金、75銀となり後手の攻めが決まります。

77桂打を放置しても、75銀、同金、66歩、58銀、89桂成、同玉、77桂成で先手陣は崩壊です。

ガードの上からの強引な右フック一発で、渡辺竜王がダウンしたというような感じでした。

ちなみにぼくも昔、これとよく似た桂馬を打ったことがありますが、そのときは96歩が突いてあったので、77桂打に97桂!と跳ね違いされて一気に負けた記憶があります。完全に余談でしたね(苦笑)

結局、この第2局も羽生さんが制し、2-0に。そしてその勢いのまま4-1でタイトル奪取に成功したというわけです。

いま振り返るとあの77桂打が羽生さんに勢いをもたらした一手だったのではないかと思っています。

77の地点への桂馬と言えば、羽生-谷川戦での谷川さんの歴史的名手77桂が呼び起こされます。くしくもあれも竜王戦でした。

さすがにあれと比較するとワンランク落ちるかなという気がしますが、それでも今回の77桂も歴史に残る一手になるのではないかと思います。

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