2017年はストリートフォトの面白さを再認識した1年でした。
ぼくの中では「スナップ」とは違う、「ストリートフォト」。
その特徴をざっと挙げると以下のようになります。
・構図をしっかり作る
・下調べなど準備にも時間をかける
・主題を明確にする
・ぼくの場合は「人物シルエット」
2017年の9月ぐらいから、この傾向が強まり、10~12月の3か月はどっぷりでした。
構図をしっかり作り、1ショット1ショット考えて撮っていくことは、風景写真では当たり前のことですが、なぜかストリートでは軽視されています。
◆1枚目(2017年4月)
Sony α5000 + SIGMA 19mm f2.8
横浜の有名な写真スポット、大桟橋にて。
夕焼け+シルエットの王道パターン。
シルエットの人物が正義のヒーローみたいでかっこいいと勝手に思っている。
◆2枚目(2017年6月)
Sony NEX-7 + SEL50F18
ネコの小物でめずらしくブツ撮りしてみた。
この写真で光をすべて自分でコントロールするという面白さを覚えた。
この頃はまだストリートフォトは少ない。
◆3枚目(2017年10月)
Sony NEX-7 + SEL50F18
浜松町の高架下で撮った一枚。
光や被写体の位置など、写真を構成する要素のほとんどを意識してコントロールできた。偶然性の大きいストリートでも計算して写真が撮れるようになった。
今となってはそこまでの写真ではないような気がするが、この写真を境にさらにステップアップしていったので思い入れのある一枚。
◆4枚目(2017年10月)
Sony NEX-7 + SEL85F18
新しいレンズSEL85F18を買ってしばらく苦戦が続いていたが、初めて構図が決まり、手ごたえを感じた一枚。
悪天候の中、見にくい背面液晶に人の小さなシルエットがはっきり浮かび上がり、身震いしながらシャッターを切った記憶がある。
気象条件、人通りや車の通りなど、すべての条件がかみ合ったショットだった。
◆5枚目(2017年10月)
Sony NEX-7 + SEL85F18
上と同じ日同じレンズの一枚。
構図はやや甘いが、予想外の前ボケときれいなシルエットが気に入っている。
特にこの前ボケは写真に独特の雰囲気とオリジナリティを与えてくれていると思う。
◆6枚目(2017年11月)
Sony NEX-7 + SEL50F18
リフレクションはいつも引き出しの1つとして持っているが、けっこうやり尽くされた手法なので、陳腐化するリスクもある。そんな中でこのリフレクションはうまくいった気がする。
換算75mm、ほぼ地面に付くぐらいのローアングル。置きピン、タイミングを測って連写(といっても2枚だけ)した中の1枚。
◆7枚目(2017年11月)
Sony α5000 + SIGMA 19mm f2.8
新宿の陸橋から、眼下の人と影を狙った一枚。
最初は中望遠レンズで撮ってたけどしっくり来ず、広角レンズに変えた瞬間、「これだ!」と手ごたえを感じたのを鮮明に覚えている。
インスタの有名アカウントからフィーチャーされたのがうれしかった。
◆8枚目(2017年11月)
Sony NEX-7 + SEL50F18
雨の日の夜、どうやって被写体を浮かび上がらせるか?という問題を考え抜いて出した答えがこれ。何気ないシーンだけど、視線誘導も含めて自分の持ってるテクニックを集約した一枚なので満足度は高い。あくまで自己満足だけど。
◆9枚目(2017年12月)
Sony NEX-7 + SIGMA 19mm f2.8
夕日、落葉、ベンチ。寂しさ漂う3点セット。それに人物シルエットを入れて構図で味付け。
1.5万のレンズでここまでの解像感。光の重要さを再認識した写真。
◆10枚目(2017年12月)
Sony NEX-7 + SIGMA 19mm f2.8
広角で寄って撮れというのは、ストリートスナップの定石だが、それに逆らうような広角の使い方。影をリーディングラインとして利用し、かつシルエットにすることで小さく写る人物に視線を誘導。
来年もこのスタイルを続けていくと思います。
ただ、ストリートフォトとカッコつけて言ったところで、見ず知らずの通行人を勝手に撮る行為には変わりはありませんから、そこはちゃんと気を付けていきたいですね。