無料のRaw現像ソフト、RawTherapee(ローセラピー)。
名前がアレなんですが、けっこう高機能のソフトで評判も良いです。
ぼくはずっとこれを使用しています。
今パソコンにインストールしているのはver.4.1.1
最新版はver.5.1まで出ているようですが、いつだったかver.4.2くらいをインストールしたら使い勝手が悪くなっていたのでそれからずっと古い4.1.1を使っています。
同じ画像処理のはずが、バージョンによってちょっと違っていたりと、無料がゆえの欠点もありますが、基本的に趣味で写真を楽しむ分には十分かなと思います。
RawTherapeeは非常に多くの画像処理が行えますが、ぼくは基本的に素人なので、ソフトに付属の処理プロファイルを使って編集することが多いです。
一からトーンカーブを調整することはほとんどありません。あらかじめソフトに入っている「おまかせ調整」でやっちゃいます。
おまかせと言っても、種類は豊富です。
その中でもぼくのお気に入りは「Deep Shadows」
処理プロファイルの中から「Generic」を選び、その中にある「Deep Shadows」を選択します。
例えば下の画像はJpeg撮って出し
このRawデータを上記の「Deep Shadows」で変換すると、以下のようになります。
※露出補正も行っています。
最初の画像よりもシャドウ部分が強調された写真になりました。
黒が強いので引き締まった画になり、コントラストもつくのでなかなかいい感じです。
別のプロファイルで「Generic」の中の「Equilibrated」を選ぶと、以下のような写真になります。
これはJpeg撮って出しに非常に似た画です。
次は「High-Key」
これは特徴のある処理ですね。
最後は「Punchy 1」というプロファイル
このように画像編集についての知識がなくても、ソフト付属のプロファイルを使えば、だれでも簡単にRaw現像ができちゃいます。
特徴のあるHigh-Key以外を並べてみました。
みなさんなら、どれが好きですか?
ぼくはやはり引き締まった黒が特徴の「Deep Shadows」です。
テーブルの色合いとかもいい感じに見えます。
この「Deep Shadows」をやった後にさらに仕上げに「トーンマッピング」を使います。
トーンマッピングはHDR的な効果をもつ処理です。これを行うと、画像の暗い部分が明るくなり、全体的な明瞭度が上がります。
Deep Shadowsは写真によってはシャドウ部分が潰れてしまうことがあるので、そういう場合はトーンマッピングで潰れたシャドウを回復させつつ、全体の階調を整えてやるというわけです。
トーンマッピングはやり過ぎると絵画的、人工的な写真になってしまうのでぼくはだいたい強さ=0.20くらいにしています。
これぐらいなら、人間の目の見え方に近いので違和感はないでしょう。
ということで出来上がった写真はこれです。
最初から最後まで、作業にかかる時間は、ほんの数秒です。
ここからさらに追い込むことも可能ですが、基本素人なのでほどほどにしておいた方がいいかなと思ってます。
今回紹介した現像方法はぼくが試行錯誤しながら、見つけたやり方なので、あまり参考にはならないかもしれません。また、Deep Shadows + トーンマッピングという方法が果たして整合性の取れたやり方なのかどうかもわかりません。
ただRawTherapeeの使い方が全然わからないという人は、まずはこの方法を試してみたら?という感じです。
あとRaw現像をやってみたいけど有料ソフトを買うのにためらってる人もまずは無料のRawTherapeeで試してみたら?と思います。