最近買い替えた新しいスマホのGoogle Pixel 4a。
10日ほど経ってだいぶ慣れてきたので、まずはカメラについてのレビューを書いてみたいと思います。
ちなみに筆者は、写真を本格的な趣味としてやっているいわゆる「ガチ勢」。海外フォトコンに入賞したりしております。
普段はSonyのAPS-C機(ミラーレス)でこんな感じのモノクロ写真を撮っています。
さてそんなぼくがスマホのカメラを使ってみたわけですが、結論から言うと「まずまず」です。
限定されたシーンではPixel 4aのカメラで十分と思うことがいくつかありました。
具体的に言うと、テーブルフォトです。テーブルの上の小物を撮ったり、料理を撮ったりするにはかなり良いです。
まずはカメラスペックから見ていきましょう。
Pixel 4aのカメラは単眼で、表に1つ、裏に1つ付いています。
メインカメラと自撮り用カメラですね。
メインカメラは
・画角27mm
・センサーサイズ 1/2.55
・F=1.7
という仕様。
今回のレビューではこのメインカメラについて書いています。
普段ぼくが撮ってるSonyのミラーレス機を80点として、それに比べてPixel 4aが何点か、採点してみました。
風景 70点
インスタ映えの定番、夕焼け空を撮ってみました。
上の写真はPixel 4aで撮ったものをそのまま無編集で出しています。
まずまずの写りですが、ちょっとあっさりしすぎかなと思いました。
コントラストはもっとあっていいですし、色はもっとこってりさせたいところ。
ということで、上の写真にひと手間加えたのが次の写真。
実際に目で見た風景に近くなりました。
やったのはトーンカーブでシャドーを暗くしたのと、彩度をアップしたことです。スマホ用の無料アプリSnapspeedを使って編集しました。編集時間は1分程度。
ほんの1分だけ手を加えるだけでここまでの写真になるのは元の写真が良いから。これは間違いないところです。
ただ「撮って出し」だとどうしても色味があっさりな印象なので、その点はもう少し改良してほしいなと思いました。
シャドーの締まりも少し不満です。おそらく内部でHDRっぽい処理をしているんだと予想しますが、それが良い場面もあればあまり効果的ではない場面もあるということです。
そこまで臨機応変にスマホ側で対応してくれたら最高です。
テーブルフォト 90点
スマホのカメラはセンサーサイズが小さいので、ボケにくいです。
しかしそれがテーブルフォトには好都合。
試しにノートパソコンを撮ってみましたが、自分でも驚くほどきれいに撮れています。
F=1.7で撮ってもボケないことが素晴らしいと感じました。
素人は何かとボケた写真を撮りたがりますが、写真をある程度やってる人間からするとボケずに綺麗に撮れることの方が有難かったりするのです。
APS-C機だとこういうテーブルフォトでF=1.7なんてボケボケの写真になるのでまず使いません。F=5.6まで絞ってもまだボケてるってこともあるくらい。
それがスマホだとF=1.7で撮れます。しかも手振れ補正が付いているのでシャッタースピードが少し遅くても大丈夫。
パソコンの写真はF=1.7、ISO=90、SS=1/40で撮ってます。
F値が小さい、ssも遅め、なので感度(ISO)も低くできてノイズの少ない綺麗な画になるという仕組み。
しかもHDRが効いているので、内部処理されて出てくる写真がまずまず合格レベルのやつなんです。
これは素直にすごいと思いました。
APS-C機で同じ場面を撮ると、F=5.6、ISO=800、ss=1/40くらいでしょうか。ISOは800、最新のデジカメなら大丈夫かもしれませんが5~6年前のカメラだとノイズが気になる感度です。
ぼくはパソコンレビュー用に写真をAPS-C機で多く撮っていますが、これからはPixel 4aで撮っていきたいと思ったくらいです。
料理の写真もいい感じです。
ただやっぱり「撮って出し」だと少し不満。
明るさと彩度を調整して下のような写真になりました。
美味しそうなお寿司。サーモンの脂もしっかり描写できてますし、シャリの光もまずまずです。
これなら合格レベルでしょう。
被写体に寄れるのも大きいです。
こちらはイクラ。
イクラの粒々感、テカリがしっかり撮れています。
繰り返しますが、これだけ寄ってボケないのが素晴らしいです。
背景をボケさせたい人にはポートレートモード。
ふんわりとした雰囲気を出すこともできます。
まあこういうのは一眼レフやミラーレスが得意とする分野なので、それには敵いませんが、それでも健闘していると思います。
夜景 40点
夜景は正直イマイチです。
やはり夜はセンサーサイズがモノを言う世界。
1/2.55のセンサーではかなり苦しいです。
ズーム(望遠) 30点
これは街灯の上にとまっていた鳩を7倍ズームで撮った写真。
7倍までズームできますが、それだとディテールがほとんどなくなりノッペリとした絵になります。
望遠は諦めた方がいいですね。
ズームはせいぜい2倍まで。27mmから50mmくらいのズームレンズと考えておいた方が良さそうです。
評価まとめ
- 撮って出しだとやや不満
- トーン(コントラスト)と彩度を調整するだけでかなり満足
- ボケない良さ
- 風景はまずまず
- テーブルフォトは素晴らしい
- 夜景と望遠はダメ
ちょっと辛口の評価になりましたが、これはスマホ基準の評価ではなく、一眼レフやミラーレスを基準にした評価です。
スマホ、しかも4万円台のスマホとして考えるならかなり優秀だと思います。
中でも気に入ったのはテーブルフォト。料理をサッと撮ったりするのには最適のカメラだと思いました。
・普通の人が一眼レフで撮った料理写真
・普通の人がPixel 4aで撮った料理写真
を比べると、後者の方が良いというパターンがかなり多そうです。
最近はスマホでも1型のセンサーサイズのものが出てきており、それと比べると1/2.55センサーのPixel 4aはスペック上では見劣りします。しかし内部処理がまずまず良く出来ているので画質も悪さは全く気になりませんでした。
逆にボケない良さを活かすことができるので、このくらいのセンサーサイズの方がいいのでは?と思ったくらいです。
でもまあそれはメインカメラが別にあって、スマホカメラはあくまでサブという人の意見かもしれません。スマホだけで全部撮りたいという人の評価はまたちょっと違うでしょう。
まとめが長くなってきたので、最後にします。
Google Pixe 4a、4万円台でこのカメラなら十分満足です。
筆者のように写真を趣味としてやっていてメインカメラが別にあるという人なら、サブとして楽しめるカメラとなっています。
海外の有名レビューサイトDXOMarkでも、500ドル以下のスマホのカメラでは1位の評価です。
スコア | |
Google Pixel 4a | 111 |
Xiaomi Mi 9 | 109 |
Xiaomi Redmi Note 10 Pro | 106 |
iPhone SE (2020) | 103 |
Samsung Galaxy A51 5G | 87 |
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