富士通のLIFEBOOK WU2/B1は2017年1月発売のモバイルノート。
重さは最小構成でなんと787g
驚異的な軽さです。この軽さでしかもハイスペック。まさに最強のモバイルノートと言えるパソコンだと思います。
◆見た目
筐体カラーはブラックとレッドの2種類。
写真はブラックのタイプです。
落ち着きのある色で、表面のテカリもなく、また指紋も目立ちません。薄さ、コンパクトさに加え、上品さも感じられるパソコンです。
その軽さは本当に感動的!
思わず、高く持ち上げて写真を撮ってみました。
手に持ったときに滑りにくく、指先にしっかりフィットします。
普通1.2kgくらいのノートパソコンだと持ってるうちに手がプルプルしてきますが、このLIFEBOOK WU2/B1は全然大丈夫でした。
家にある古いノートパソコンが1.3kg
こいつがどうしようもなく重たく感じられてしまうので困ります。
787gという軽さはそれぐらい罪深いです(笑)
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i7-7500U
・メモリ:12GB
・ストレージ: SSD 128GB
・ディスプレイ:13.3型 FHD(1920×1080)
・インターフェイス:USB3.1 typec x1、USB3.0 typeA x2、HDMI、VGA、有線LAN、SDカード、ヘッドフォンジャック
・サイズ:約 309×212.5×15.5 mm
レビュー機はCore i7にストレージはSSD128GBを搭載しています。
Core i5モデルもありますが、Core i5を選択するとメモリは自動的に4GBに限定されてしまいます。
この融通のなさが1つ欠点と言えるでしょう。
Core i5、メモリ8GBはメジャーな組み合わせ。それができないというのはどうも納得できません。
他のメーカーを見ても、Core i5、メモリ8GB、SSD256GBという構成は、最近の主流ですからね。SSDがあれば、CPUはCore i5で十分でしょ?というスタンスです。
しかしLIFEBOOK WU2/B1ではCore i5にするとメモリ4GBしか選べません。またCore i5を選択した場合、後から自分でメモリを拡張することもできません。
Core i5モデルで少しでも安く済ませたいという人には残念なお知らせです。
実際メモリ4GBがそんなに大問題というわけではないのですが、他のレビュワーに聞いてみても「8GBあると安心」と言うのが普通ですから、この点は注意したいところです。
レビュー機のようにCore i7+メモリ8GBという組み合わせにすると、価格は16万円~(2017年6月現在)となります。
※クーポン適用後の価格です。
※以降、LIFEBOOKに関する価格は全てクーポンを使用したときのものです。
◆液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイは13.3インチでフルHD(1920×1080)
ノングレア(非光沢)なので写り込みがなく、とても見やすい液晶です。
色もきれいで自然ですし、視野角も広いです。
◆豊富なインターフェイス
LIFEBOOK WU2/B1はインターフェイスが豊富なので、余計なアダプターが不要なのが良い点です。
USBポートは、最新のUSB3.1 typeCが1つとUS3.0 typeAが2つ。USB3.0があるので、USBメモリを直接挿せます。
HDMIとSDカードスロット、それに有線LANポート(RJ-45)も完備しています。
787gの軽さで有線LANポート付き。
これがいかに凄いことかは、最近のパソコン事情に詳しい人ならわかるはずです。
今はwifiが主流となっていますが、回線の安定性などの理由でまだまだ有線LANを利用する機会もありますから、このLANポートはうれしいアイテムだと言えます。
こうした拡張性、機能性を重視した設計は、日本のメーカーならではの特徴でしょう。
ASUSのZenBookシリーズやMicrosoftのSurface Pro、それにApple MacBookなど、海外メーカーの最新モデルにはUSBポートが1つか2つ付いていればいい方。SDカードスロットやHDMIさえありません。まあその分、デザインはすっきりしますが、使い勝手重視のぼくとしてはどうも納得できない部分があります。
やはりパソコン1つで全ての作業を完結させたい。
そういう人なら、富士通のLIFEBOOK WU2/B1をきっと気に入るはずです。
ちなみに、LIFEBOOK WU2/B1と似たスペックでNECのLAVIE HZシリーズがありますが、拡張性という点ではLIFEBOOK WU2/B1の方が明らかに上です。
◆SSD
内蔵されているSSDはSamsungのCM871でした。
ベンチマークをとると以下のようになります。
SATAのSSDとしては平均レベルでしょう。
電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約12.5秒でした。
こちらもまずまず平均的な速さです。
◆キーボード、タッチパッド
キー配列はオーソドックスで問題なし。
キーボードの質は、平均レベル。キーピッチ(キーの間隔)は19mmと十分ですが、キーストローク(深さ)は1.2mmと浅めです。
タイプするとやや底打ち感があるので、普段デスクトップ用のキーボードを打ってる人には違和感があるかもしれません。
ただキーを押したときの感触は、そこそこクリック感があり打鍵感はまずまずです。
この軽さ、薄さにしては健闘している方でしょう。
タッチパッドは使いやすいです。
広さは92x46mm、やや狭いですが、二本指スクロールなどもスムースでした。またクリックボタンの音も比較的静かです。
◆バッテリー
バッテリーの駆動時間はバッテリパックの選択によって大きく変わります。
レビュー機は25Whバッテリー。これだとJEITA2.0で約8.3時間です。
50WhバッテリーにするとJEITA2.0で約17時間とかなり時間が延びます。ただしこの場合は、本体の重量が787g→913gと重くなります。(Core i7モデルだと790g→916gに)
軽さをとるか、バッテリー駆動時間をとるかについては、難しいところです。
ただ900gオーバーといってもまだ十分軽いです。それでバッテリー時間が2倍近くアップするならバッテリー駆動時間をとってもいいかなという気がします。
実際、25Whのマシンでwifi環境の下動画を流しっ放しにしたところ、約3時間程度しかバッテリーはもちませんでした。
メールチェックなどの軽めの作業なら25Whでも終日OKだと思いますが、もっとガッツリした作業で長時間駆動を望むなら50Whにすべきです。
◆まとめ
・デザイン ☆☆☆☆
・キーボード、タッチパッド ☆☆☆
・ディスプレイ ☆☆☆☆
・SSD ☆☆☆
・インターフェイス ☆☆☆☆☆
・バッテリー ☆☆☆
・コスパ ☆☆☆
短所
・Core i5だとメモリ4GB
・最小構成だとバッテリー駆動時間がやや短い
・最低14万円~と価格帯が高い
長所
・最小構成787g、驚異的な軽さ
・SSDで高速起動
・ノングレアですっきり見やすい液晶
・豊富なインターフェイス
全体的に見れば非常に良い出来のモバイルノートだと思います。
ただ「最強」がゆえに、14万円~という高め価格帯がちょっと心配な点でもあります。
個人的な好みで言うと、この軽さにCore i3、メモリ8GB、SSD256GBくらいのミドルスペックで12~13万で出してほしかったなあという思いもあります。
今回のLIFEBOOK WU2/B1に限らず、富士通のノートPCのラインナップを見ていると
CPU重視の傾向が強く、ハイスペックで高価格帯の商品が並んでいます。
しかしそこまでハイスペックじゃなくていいからもっと安くしてほしいという声も大きいはず。
素晴らしいデザインのパソコンなわけですから、もっと多くの人に買ってもらって体験してもらいたいと思うのです。
◆おすすめのカスタマイズと価格
記事の前半で述べたようにCore i5だとメモリが4GBになってしまうのでCore i7モデルがおすすめです。
=おすすめ構成=
・CPU:Core i7
・メモリ:8GB
・SSD: 256GB
・バッテリー:50Wh
・MS Office:必要に応じて
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50Whバッテリーにすることで質量は916gとなりますが、それでも十分軽いです。
オフィスなしで17万円台の後半の価格となります。
下の表は他社の13.3~14型のモバイルノートを比較したものです。
主要スペックはCore i7、メモリ8GB、SSD256GBで比較しています。
※価格は時期によって多少変動するので正確ではない可能性もあります。
これを見ると、他社のエース級が14~17万くらい。LIFEBOOK WU2/B1は17.9万なのでちょっと高めです。
ただし軽さではこのLIFEBOOK WU2/B1 とNECのLAVIE Direct HZとが抜けています。
さらにインターフェイスが豊富で使い勝手が良いという点はLIFEBOOK WU2/B1が一番です。
そして保証期間は3年間。国産メーカーの安心感があります。
この3点を考慮すれば、納得の価格だと思います。