【レビュー】ThinkPad X1 Carbon 2019のキーボード、クリックボタンの問題点

Lenovo ThinkPad X1 Carbonは2019年6月発売の14インチノート

もう7世代目となるThinkPadのフラッグシップモデルです

ThinkPadの中でかっこ良くて高性能・・と言えば、X1 Carbonの名がまず最初に挙がるはず。

しかし結論から言うと、今回の2019モデルはキーボードやクリックボタンに問題を抱えているように感じました。

あくまでぼく個人の感想ですが、ThinkPadを長年使ってきた身としては辛口なレビューとならざるを得ませんでした。

まずは順を追って説明していきたいと思います

レビュー機のスペック

・CPU:Core i7-8565U
・メモリ:8GB
・ストレージ: SSD 512GB (PCIe)
・ディスプレイ:14型 UHD(3840×2160)
・USB: USB3.1 typeC x2、USB3.1 typeA x2
・インターフェイス:HDMI、イーサネットコネクター、SIMスロット、ヘッドフォンジャック
・サイズ、重さ:約323x217x14.95mm、1.09kg

今回のX1 Carbonにはディスプレイ解像度を

1.FHD(1920×1080)
2.WQHD(2560×1440)
3.UHD(3840×2160)

の3通りから選べます

レビュー機はUHD、つまり4Kディスプレイのものです

FHDでも輝度が400nitと明るいので、もし高精細にこだわらないのであればFHDモデルも良いでしょう

FHD
Core i5
メモリ8GB
SSD256GB

で価格は16.8万となっています

一般的な相場から言うとちょっとお高めです

見た目、デザイン

筐体カラーはブラック

UHDモデルは天板がカーボン柄になっており、少し光沢があります

高級感はあるのですが、指紋は少し目立ちます

普段使ってるときはそこまで気になりませんが、写真を撮るためにライトを当てると指紋が付いてるところがわかります

軽さは1.09kgでとても軽く、また剛性感もあります

液晶ディスプレイは光沢タイプで少し写り込みがありますが、気になるほどではありません

さすが4Kディスプレイ。とても高精細で、明るく、視野角も広いです

ThinkPad X390もレビューしたことがありますが、X390のディスプレイはFHD(1920×1080)しか選択できません。

明るさに関しても、X1 Carbonの4Kディスプレイの方が圧倒的に綺麗ですね

ベンチマーク

CPUはCore i7-8565U

PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、9123というスコアでした。

PassMark社が発表している平均値は、

Core i5-8250U 平均値7684
Core i5-8265U 平均値8165
Core i7-8565U 平均値9295

となっています。

レビュー機は平均より少し下ですが、まあ許容範囲と言える結果でした。

内蔵されているSSDはWDのSSDで、型番はWDC PC SN720 SDAQNTW-512G-1001です

ベンチマークをとると以下のようになります。

シーケンシャルリードは3400MB/sと高速

4Kリード、ライトもまずまずの速さです

電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約15秒とこちらは期待外れ。平均よりも遅いタイムでした。

さらなるテストとして、画像編集の処理速度も行いました。

いくつかの画像を合成して1つの画像を構成する処理なので、CPUやSSDなど総合的な性能が効いてくるはずです

以下条件の違う4つのPCでのテスト結果です。

1.Core i5-7200U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)

処理にかかった時間:約61秒

2. Core i7-8550U、メモリ16GB、SSD512GB(PCIe)

処理にかかった時間:約33秒

3.Core i5-8265U、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)

処理にかかった時間:約29秒

4.Core i7-8565U、メモリ8GB、SSD512GB(PCIe)

処理にかかった時間:約30秒

最後4番目の結果が本機の結果です。

タイム30秒は第8世代のCore i7としては平均レベルです

以上をまとめると、

CPUテスト: 平均
SSDテスト: 良い
起動:    悪い
画像編集:  平均

という感じ。

悪くはないのですが、フラッグシップのX1 Carbonでこの結果は少し期待外れです

同じThinkPadでもX390は

CPUテスト: 平均
SSDテスト: 良い
起動:    良い
画像編集:  良い

でとても優秀でした。

キーボード、タッチパッド

キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.5mmです。

キーストロークが2018年モデルよりも浅いです

打鍵感はまずまず良好ですが、少し底打ち感があるかなという気がします

またキーを打った後の反発力が弱いです

これでも平均的なノートPCと比べるとまだ良い方ですが、ThinkPadのキーボードとしては物足りなさを感じてしまいます

あと作業中にキーボード上部が熱くなります

ThinkPadはご存知のように中央の赤ポチ(トラックポイント)に常時指を乗せて使う人が多いです

しかし今回のX1 Carbonはキーボードに指を乗せていると指が熱くて不快に思うことがありました

これから寒くなる季節は逆にいいかもしれませんが、夏場は問題になると思います

タッチパッドの広さは100x56mm、操作性は良好です。

ただ上部のあるクリックボタンは仕様が変更されているので注意が必要です

上部のボタンに出っ張りが少なくなっているのです

わかりますね?
真横から見たところですけど、出っ張りが少なくほぼ平らに近くなっています

自宅にあったThinkPad X260がこちら

微妙ですが、出っ張りがあります

平らな方がデザイン的には美しいのですが、機能面から見ると決してベストではないと思います

クリックボタンの中でも真ん中の「中ボタン」が問題です

中ボタンは画面のスクロールを行うときに、トラックポイントと同時に使用すると非常に便利なボタンです

しかしその中ボタンが平らすぎてひっかかりがないのです

そのためスクロールのときの親指が安定しません。

同様に右クリック用の右ボタンも押しづらいです
中ボタンや右ボタンは親指でひっかけるように押すというのが長年のクセで身に付いているので、そこに出っ張りがないと難しいのです。

ThinkPadユーザー以外にはあまり伝わらないかもしれませんが、クリックボタンのフラット化は大きなマイナス点だと思います

以上この項をまとめると

・キーボードの打鍵感
・キーボーボ上部が熱くなる
・クリックボタンのフラット化

の3つの問題点があるということです

この中で熱に関しては、もしかしたらFHDモデルだとまだマシとかあるかもしれませんが、他の2つは選択するモデル如何にかかわらず存在する問題です

インターフェイス

USBポートはUSB-Cが2つとUSB-Aが2つです。

USB-Cは2つともThunderbolt 3になっています

USB-Aも2つで全部で4つのUBSポートがあります

この薄さのノートPCだとUSBポートは3つが多いですから、これはうれしい仕様です。

イーサネット拡張コネクターもついています。
ここには付属のドングルを挿して有線LANでネットに接続します

他のポート類は、HDMIとヘッドホンジャック、そしてSIMカードスロットは背面に付いています

2019年モデルではmicroSDカードスロットが廃止となりました。

まあフルサイズのSDカードスロットじゃないなら、microSDがあろうがなかろうがそんなに大きな問題ではないのでこれは特に言及しなくてもいいでしょう。

バッテリー、排気音、熱など

レビュー機はUHD(4K)モデルなのでバッテリーの駆動時間は短めです

以下の条件でテストしてみました。

・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し

結果は約4時間の駆動時間でした(平均は6~7時間)

やはり4Kディスプレイはバッテリーを食います

静音性は高いですが、キーボードの項で書いたように筐体表面はけっこう熱くになります

パームレスト付近は大丈夫なのですが、キーボード上部が熱いです。

まとめ

デザイン ☆☆☆☆
キーボード・タッチパッド ☆☆
ディスプレイ ☆☆☆☆
起動・処理速度 ☆☆☆
インターフェイス ☆☆☆☆
バッテリー ☆☆☆
コスパ ☆☆☆

短所
・ThinkPadのキーボードとしてはやや不満
・クリックボタンのフラット化
・キーボードが熱くなる
・価格

長所
・明るいディスプレイ
・UBSポートが4つ
・静音性が高い

期待が大きかっただけに、厳しめの評価となりました

特にキーボードまわりの減点が多いです

一般的なノートPCなら許せるレベルですが、これはThinkPad、しかもX1 Carbonなのです

うるさいユーザーを満足させられるか?と問われるとぼくは疑問符をつけたいです

CPU、SSDのパフォーマンスも平均的。
明確に良かったと思える点は、ディスプレイの明るさとUBSポート、それに静音性。あとスピーカーが良くなって音質が上がったという点でしょうか。

こうなってくるとコスパ面も気になります。

Core i5、メモリ8GB、SSD256GB、FHDというベーシックな構成にしたとしても価格は16.8万と高額になります。

もしこのスペックで満足できるなら、13.3型のThinkPad X390の方がおすすめです

9月18日現在でざっと4万円の差があります

同じFHDでも

X1 Carbonの明るさは400nits
X390は300nits

とX1 Carbonの方が明るいですのですが、4万の差は大きいです

しかもX390のクリックボタンはフラット化されていません(笑)

ThinkPad X390のスペック詳細へ

ただX390のディスプレイの解像度は最高でもFHDです
その上のもっと高精細なディスプレイを望むならX1 Carbonしかないでしょう。

ここは最新モデルにこだわらず2018年のX1 Carbonもチェックしてみましょう

CPU性能の差は少ないですし、重さもほとんど変わりません。

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