2020年の夏に購入したHPのENVY x360 15
Ryzen 5 4500U(6コア)と搭載したPCで、とてもコスパが良く満足していましたが、最近気づいた点が1つ。
それは電源につないでいない状態、つまりバッテリー駆動時の性能です。
どんなノートPCのパフォーマンスも
電源接続時 > バッテリー駆動時
となるのは当然なのですが、Ryzen 5の場合はその差がけっこう激しいかもしれません。
ということで、いくつかベンチマークをとって調べてみました。
とったベンチマークは
- PassMark
- CineBench R20 (Multi Core)
- PC Mark10
- PhotoshopでRAW現像
そして電源接続時とバッテリー駆動時のパフォーマンス比較表がこちらです
電源接続時 | バッテリー駆動時 | 比率 | |
PassMark | 12361 | 7998 | 64.7% |
CineBench R20 | 2326 | 2309 | 99.3% |
Essentials | 8437 | 5819 | 69.0% |
Productivity | 7103 | 3354 | 47.2% |
Digital Contents Creation | 4791 | 3614 | 75.4% |
Photoshop タイム | 11.0 | 14.1 | 78.0% |
まずPassMarkのスコア低下がひどいです
割合にして64.7%。電源接続時は12361あったスコアが7998まで下がっています。
もう1つ有名なベンチマーク、CineBenchではスコアの低下はほとんどありませんでした。CineBenchを動かしているときはファンが盛大に回っていて負荷がかかってる感じがあったのですが、PassMarkではファンは静かであまり負荷がかかっていない状態でした。
PC Mark10はEssentials(一般的な利用)、Productivity(ビジネス利用)、
Digital Contents Creation(デジタルコンテンツ制作)の3種に分かれているのでそのスコアをそれぞれ比較しています。
こちらも総じて低下率は高いです。バッテリー駆動時のビジネス利用とコンテンツ制作のスコアは両方とも3000台まで低下しました。ビジネス利用の方は基準をクリアするスコア4500に足りないという結果になってしまいました。
最後はPhotoshop。実際のアプリケーションでRAW現像にかかるタイムを計測しました。結果、パフォーマンス比率は78.0%でした。
今回の調査はぼくのPC、Ryzen 5 4500Uのみでの結果で、じゃあインテルと比べてどうなの?っていう問いの答えとして不足です。
それを知りたい人は、参考として以下の記事を読んでみてください。
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2008/20/news096_3.html
ここでは
バッテリー駆動に切り替えるとCoreプロセッサはスコアがおおむね10~20%落ち込んだのに対し、Ryzen 7 4700Uはおおむね30~50%と大きな落ち込みとなった
と書かれてあります。
やはり、Intel CoreよりもRyzenの方が落ち込み激しいという傾向があるようです。
ぼくが行った調査では比較はできないものの、出た数値(低下率)は予想以上でした。
ベンチマークソフトは種類によって差が出るのであまり信用できないとしても、実際のアプリPhotoshopでもパフォーマンスが78%まで低下しました。
HPのENVYではHP Command CenterというアプリでPCのパフォーマンスを調整できるのですが、バッテリー駆動時は「パフォーマンスモード」にできない仕様となっています。
パフォーマンス調整の可否はメーカーや機種によって変わってくるので、全部がそうと言うわけではないのですが、少なくともHP ENVYではバッテリー駆動時の性能は割り引いて考えないといけないでしょう。
ぼくのENVY x360 15は幸い、ほとんどが電源につなげて使っていて、バッテリー駆動で負荷をかけることはありません。その点は被害が最小限だったので良かった点です。