dynabook SZ73/Nは2019年9月発売の13.3インチ軽量ノート
量販店モデルはdynabook Sシリーズという名称で販売されています
ネット販売ではdynabook SZシリーズとなっていますので以下SZシリーズ(SZ73/N)という名称を使用していきます
Dynabook(旧東芝)には13.3インチで既にGZシリーズがありますが、そちらはプレミアムモバイルノートでちょっとお高め。
今回紹介するSZシリーズはスタンダードモバイルノートで値段も10万以下とお手頃になっています
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i5-8250U
・メモリ:8GB
・ストレージ: SSD 256GB (SATA)
・ディスプレイ:13.3型 FHD(1920×1080) IGZOパネル
・USB: USB typeC x1、USB3.0 typeA x2
・インターフェイス:有線LAN(RJ-45)、HDMI、microSDカード、ヘッドフォン
・バッテリー: 約19時間(Lサイズ)
・サイズ、重さ:約 316×227×19.9 mm、1.199kg
CPUの選択肢はCore i3-7020UとCore i5-8250Uの2種類ありますがレビュー機はCore i5です
メモリ8GB、SSD256GBとバランスのとれたスペックで価格は9.4万円(税込、送料込)
オプションでMicrosoft Officeを付けることも可能です
バッテリーは容量がLサイズとSサイズがあり、Sサイズにすると重量が90g軽くなる代わりに半分の容量になります。
価格は時期により変動することがあるので最新情報はDynabook公式のオンラインストアで確認してください
◆見た目、デザイン
筐体カラーはブラック
プラスチック製ですが、光沢を抑えており見た目はなかなか良いです
天板のデザインも高級感があります
1.2kgの軽さで片手でも楽に扱えます
液晶ディスプレイはIGZOパネル
非光沢タイプで映り込みは最小限でとても見やすいです
明るさ、視野角ともに平均以上です
ただ今流行りの狭額縁タイプではないです
狭額縁タイプのディスプレイに慣れてしまうと、本機のような上部の額縁(フレーム)が太いのが気になってしまいます
筐体自体の厚みも少しあります
◆ベンチマーク
CPUはCore i5-8250U
PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、7048というスコアでした。
PassMark社が発表している平均値は、
Core i5-8250U 平均値7676
Core i5-8265U 平均値7995
となっています。
レビュー機は平均よりも下。
予想されるMAXの性能の90%くらいに留まりました。
内蔵されているSSDはサムソンのSSD、型番はSAMSUNG MZNLN256HAJQです
ベンチマークをとると以下のようになります。
SATA接続のSSDなのでシーケンシャルリードは500MB/s台です
4Kリード、ライトは平均的な速さ
電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約12秒で、こちらも平均的なタイムでした。
さらなるテストとして、画像編集の処理速度も行いました。
いくつかの画像を合成して1つの画像を構成する処理なので、
CPUやSSDなど総合的な性能が効いてくるはずです
以下条件の違う4つのPCでのテスト結果です。
1.Core i5-7200U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約61秒
2.Core i5-8250U、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)
処理にかかった時間:約33秒
3.Core i5-8265U、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)
処理にかかった時間:約29秒
4.Core i5-8250U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約37秒
最後4番目の結果が本機の結果です。
Core i5-8250Uの平均と比べてもちょっと遅いです
以上をまとめると、
CPUテスト: 平均以下
SSDテスト: 平均
起動: 平均
画像編集: 平均以下
という感じ。
全体的なパフォーマンスは良くありません
特にCPU性能が低調です
ただCPUに負荷がかかってないせいか、ファンの音は静かで快適でした。
◆キーボード、タッチパッド
キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.5mmです。
打鍵感はとても良いです
1.2kg前後のノートPCの筐体は大体14mm~16mmくらいの薄さが一般的ですが、このdynabook SZ73/Nは19.9mmあります
他よりも厚みがあることでキーボードの質が良くなっています
これはDynabookが意図してやったのか、たまたまコストの問題でそうなったのかわかりませんが、なんでもかんでも薄くすれば良いってわけではないということがわかります。
dynabook SZシリーズの上位モデルとしてdynabook GZシリーズがありますが、キーボードだけを見ると、ぼくの好みはSZシリーズの方です
キー配列は右端のエリアが少し小さいです
しかしそれ以外はまずまず優秀です
半角/全角キーの大きさも改善されました
2019年1月発売のdynabook GZシリーズでは半角/全角キーがとても小さくて打ちづらかったのですが、今回のSZシリーズでは大丈夫でした。
タッチパッドの広さは98 x 57 mmで少し狭いですが
操作性はまずまず良好です
◆インターフェイス
USBポートはUSB-Cが1つとUSB-Aが2つです。
USB-CはPower Deliveryに対応しています (7.5W充電対応)
あとはHDMIとヘッドホンジャック、そしてmicroSDカードスロットです
さらにこの軽さのノートPCには珍しい有線LANポートを完備しています
最近はネットにwifiでつなげることが多いと思いますが、いざというときの信頼度ではまだまだ有線の方が上ですから安心ですね
もちろん無線LAN(wifi)につなげることも可能です
ポートの種類はまずまず豊富ですが、SDカードがフルサイズ(デジカメ用)に対応していないのが残念です
特にdynabook SZ73/Nは厚みがあるだけに、microSDじゃなくフルサイズのSDカードスロットが欲しかったところです
◆バッテリー、排気音、熱など
バッテリーの駆動時間は公称値で19時間です。
以下の条件でテストしてみました。
・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し
結果は約9時間。平均以上の良い結果です
もっと軽めの作業なら終日OKなはずです
その他、静音性や筐体の熱は特に問題はありませんでした。
というより、むしろ静かすぎるという印象です。
一般にモバイルノートPCは、CPUの性能をフルに発揮しようとするとファンが回りうるさくなるという傾向があります
例えばDELL Inspiron 13 5000は、CPU性能は平均以上でしたが、ファン音が大きいという弱点がありました。
dynabook SZ73/Nは逆に、静音性は高いけど、CPU性能が平均以下という特徴でした
◆まとめ
デザイン | ☆☆☆ |
キーボード・タッチパッド | ☆☆☆☆ |
ディスプレイ | ☆☆☆☆ |
起動・処理速度 | ☆☆☆ |
インターフェイス | ☆☆☆☆ |
バッテリー | ☆☆☆☆ |
コスパ | ☆☆☆☆ |
短所
・CPUのパフォーマンスが期待以下
・フルサイズSDカードスロットなし
長所
・1.199kgと軽い
・キーボードが打ちやすい
・長時間バッテリー、静音性
マイナス面はCPUのパフォーマンスが期待を下回ったことです
通常のネット、動画鑑賞などは全く問題ないのですが、画像編集など負荷をかけた作業だとパフォーマンスが低下します
ただし、
・通常作業にはほとんど影響がない
・MAXの値が少し落ちるという程度
・その代わり、とても静かでバッテリーが長持ち
という点を考えれば、大きな欠点にはならないでしょう
さらにキーボードが打ちやすいという点と有線LANポート付きという点はの軽量ノートPCとしてはめずらしい特長なので、高く評価したいと思います
Core i3の安いモデルもありますが、Core i3-7020UとCore i5-8250Uの性能差は大きいのでぼくのおすすめはCore i5モデルです
・Core i5-8250U
・メモリ8GB
・SSD 256GB
・FHD(1920×1080)液晶
という構成が基本。
そこにバッテリー容量がLかSかで選択が入ります
PSZ73NB-NNB | PSZ73NB-NNA | |
重さ | 1.11kg | 1.20kg |
バッテリー | 9.5時間 | 19時間 |
価格 | 8.6万 | 9.4万 |
表にあるPSZ73NB-NNBというモデルがバッテリー容量が大きいモデル、NNAが容量が小さいモデルです
NNAの方は公称値で9.5時間。当記事のテストした環境だと4~5時間くらいしかもたないでしょう
長時間バッテリーを希望するならNNBの方がいいです
10月9日現在で9.4万円(税込、送料込)となっています
バッテリーライフが短くてもOKなら、安くて軽いNNBがおすすめ
こちらは8.6万円です
Dynabook公式オンラインストアからdynabook SZ73/Nを見つけて希望するモデルを選択しましょう
例によってDynabookは無料会員になるだけで大幅割引となります