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Legion Slim 770iのレビュー。期待が大きかった分、少し残念な点も。

LenovoのLegion Slim 770iは2022年7月発売のゲーミングPC

  • 16型2.23kg
  • CPUは2022年のエースCore i7-12700H
  • クリエイター向けのディスプレイ
  • SDカードスロット付き

という特徴をもっています。

ゲーム用、画像編集、動画編集用としても使える万能型パソコンです。

実際に使ってみた感想は

良い
・性能が素晴らしい
・グラボはRTX 3060で幅広いゲームが快適にプレイ可能

悪い
・ファン音が大きめ(ヘッドフォン推奨)
・有線LANポートなし

となります。

事前の期待が大きかったせいか、当サイトの評価はそこまで高くないです。

Lenovoのゲーミングノートには1つランクが下のLegion 570iもありますが、見方によっては570iの方が良いかなと思いました。

570iと比較しながらレビューしていきたいと思います。

レビュー機のスペック

・Windows 11 Home 64bit
・CPU:Core i7-12700H
・メモリ:16GB (8GBx2)
・ストレージ: SSD 1TB
・グラフィックス: GeForce RTX 3060
・ディスプレイ:16型 (2560×1600)、非光沢、100%sRGB、165Hz
・USB: Thunderbolt 4 x1、USB-C x1、USB-A x2
・インターフェイス: HDMI、SDカード、ヘッドフォン
・Webカメラ: FHD(1080p)、プライバシーシャッター(電子式)
・顔認証なし、指紋認証あり
・サイズ: 357.7x260x16.9~21.0mm
・重量: 2.23kg

レビュー機はCore i7-12700HにRTX 3060。
ゲーム用、動画編集用として鉄板と言われる構成です。

11月23日時点での価格は22.6万(税込、送料込)です。
参考までにLegion 570iだと17万円台で同じ構成が買えます。

770iが高いのは、ディスプレイの質が高いからです。2560×1600と高精細なのに加え、sRGBカバー率100%の液晶を搭載しています。

※価格の最新情報はLenovoのオンラインストアで確認してください。

デザイン、ディスプレイ

カラーはストームグレー。落ち着きのあるグレーで、質感も良いです。アルミ合金を使用しています。

ゲーミングノートとしては薄型設計で厚さは16.9~21.0mmです。

Legion 570iが19.99~24.05mmだったのでそれよりも3mmほど薄くなっています。

背面の出っ張り(排気口)も本機の方が小さいです。

デザイン的には本機の方がスマートですが、熱の排気という意味では570iの方が優秀です。

本記事の後半で熱や音の問題についても言及しています。

他の見た目の部分で気になったのはACアダプターが大きいこと。

手の大きさと比べてもらえるとわかりますが、通常の3倍くらいのサイズです。

これがデスクの上にあるとかなりスペースをとります。ゲーミングノートは大体これぐらいの大きさですが、それでも大きいなと思ってしまいます。

ディスプレイは

・2.5K相当 2560×1600
・アスペクト比 16:10
・非光沢
・リフレッシュレート 165Hz
・輝度(明るさ) 470nit
・色域 sRGBカバー率 100%

という仕様。

主流になりつつある16:10ディスプレイ。視野角が広く色味も自然です。

sRGBカバー率100%あるので、本格的な画像編集にも使えるディスプレイです。

良い: シンプルなデザイン
良い: ディスプレイはクリエイター向けの水準をクリア
悪い: ACアダプターが大きいのでデスクのスペースをとる

ベンチマーク

CPUはCore i7-12700H。第12世代インテルのエースです。

PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、

シングルスレッド: 3688
マルチスレッド: 30456

というスコアでした。

マルチスレッド性能もシングルスレッドも非常に高いです。

Core i7-12700H搭載機の平均よりも14%高いスコアが出ました。

PhotoshopでRAW現像

PhotoshopでRAW現像10枚にかかる時間を計測してみました

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タイムは5.1秒。Legion 570iの4.6秒には及ばないものの全体の2位につける優秀なタイムでした。

Davinci Resolveで動画編集

動画編集ソフトのDavinci Resolveで180秒の動画をyoutube用に書き出すのにかかった時間を計測してみました。。

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タイムは37秒とこれまでで最速のタイムでした。

ゲーム

最後にゲーム性能に関していくつかテストしてみます。

まずは定番のベンチマーク、ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ(2021年発売)です。

1920×1080 標準品質(ノートPC)という条件でスコアは25254、「非常に快適」という結果でした。

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中軽量級のゲームは問題ありません。

ちょっと前に話題となったStray。猫がサイバーパンクな街を徘徊するゲームも問題なし。

90fps~130fps出ており、画質も非常に良いです。

次はベンチマークの3DMark Time Spy。

本機のRTX 3060の最大グラフィックスパワー(TGP)は100Wに設定されています。

RTX 3060の中では下位のスコアです。やや物足りないですが、設定を落とせば、重量級ゲームもプレイ可能なレベルです。

以上のことをわかりやすくまとめると

○ネット、動画鑑賞
○オフィス系ソフトで事務作業
〇画像編集(RAW現像)
〇動画編集
〇ゲーム

どの用途にも対応できる万能型パソコンと言えます。

欲を言えば、もう少しゲーム性能が高ければという感じ。RTX 3060の電力設定が少し低めでした。

良い: 画像編集~ゲームまで全てOK
良い: 動画編集はこれまでで最速タイム
微妙: RTX 3060のTGPが100Wでそこまで強くない

キーボードの配列と打鍵感

キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.4mmです。

ストロークは平均的、打鍵感もクセがなく良好です。

キー配列はLenovoお馴染みの配列と形状です。

EnterやBackspaceが横をくっついており、見た目は良くありません。ただ慣れるとそこまで違和感はないです。

矢印キーもちゃんと一段下がったところに配置されているのでブラインドタッチには好都合です。

あとバックライト付きなので暗い場所で使うときもタイプしやすいです。

キーボードは普通です

インターフェイス

ポート類は側面と背面に分かれて設置されています。

USBポートは全部で5つ。

USB-Cが2つあり、

・Thunderbolt 4 (転送速度40Gbps)が1つ
・USB3.2 Gen 2 (転送速度 20Gbps)が1つ

となっています。

背面のUSBは全部USB-Aです。

あとはHDMIとSDカードスロット、ヘッドフォンジャック、そしてプライバシーシャッターボタンです。

クリエイター向けにSDカードスロットが付いているのがうれしいポイントです。

一方で、ゲーミングPCには一般的な有線LAN(RJ-45)ポートがないです。2000円くらいで変換アダプターを買う必要があります。

プライバシーシャッターはWebカメラをオフにできます(電子式)。

良い: USBポート5つ
良い: フルサイズのSDカードスロット
悪い: 有線LANポートなし

排気音、熱など

ゲーミングノートで気になるのは熱と音。

本機は、音に関して問題を抱えています

負荷をかけたときのファン音はけっこう大きいです。参考程度ですがアプリで測定した音量は53デシベルでした。

一般的に50デシベルを超えると、うるさく感じる人が多いと思います。ゲームの音が聞こえにくくなるのでゲームプレイ中はヘッドフォンが必要になってきます。

比較対象のLegion 570iではRTX 3050 Tiのモデルでファン音が42デシベル。許容範囲内でした。静かな環境で集中したいなら570iがおすすめです。

悪い: ファンがうるさい

評価まとめ

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短所
・ファン音が大きい
・有線LANポートなし

長所
・Core i7-12700Hの性能をフルに発揮
・画像編集、動画編集、ゲーム、全てOK
・クリエイター向けのディスプレイ

性能、ディスプレイ、デザインまではほぼ完璧だっただけに最後に音でつまづいたのが残念です。

ただファンの動作については、今後BIOSアップデートで改善される可能性もあります。あまり期待はできませんが、気になる人はLenovoのサポート情報をチェックしておきましょう。

Lenovoストア Legion Slim 770i

Legion Slim 770iはクリエイター向けに設計されたデザインになっていますが、クリエイター向けならむしろLegion 570iの方がいいかなと思います。

その理由は

・570iの方が静か
・画像編集や動画編集のパフォーマンスはほとんど変わらない

からです。

価格も570iの方が安いです。

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Core i7-12700H、RTX 3050 Tiで16.3万
少し妥協する必要がありますが、全体のバランスはこちらの方が良いと思います。

Lenovoストア Legion 570i

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