Lenovo ThinkPad X270は2017年2月発売の新モデルですが、見た目的には2世代前のX250ぐらいからほとんど変化はありません。
毎年新製品発表のときにはあまり注目されないのですが、時間が経つにつれてじわじわと売れてくるのがこのXシリーズです。
それはやはり使う人のことを考え抜いて作ってあるからだと思います。
◆スペック概要
CPU:第7世代Intel Core iシリーズ
メモリ:最大16GB
ストレージ:HDD500GB、SDD256GB(PCIe対応)
ディスプレイ: 12.5型 HD(1366×768)、FHD(1920×1080)
サイズ、重さ:約305.5×208.5×20.3mm、1.4kg
インターフェイス:USB3.1×1、USB3.0x2、HDMI、SDカードスロット、LANポート、ヘッドフォンマイクジャック
バッテリー駆動時間:約7.5~10.7時間(JEITA2.0)
CPUは第7世代Kabylakeに刷新され、さらにPCIe接続の高速SSDを搭載可能となりました。ThinkPad X260のときはSATA接続のSSDでしたのでここが1つ進化した点です。
サイズと重さは先代のX260とほぼ同じです。
写真はX260を持ち上げたところ。
◆LTE対応モデル
先代のX260との大きな違いは、LTE対応モデルが出たということでしょう。
つまりwifiがない環境でも、SIMカードを挿せばネットに接続できるということです。
今はスマホやタブレットでも簡単な仕事はできますが、それでもたまに「このスマホにThinkPadのキーボードが付いていてくれればな~」と思うことはありますからね。
今回のLTE対応を喜んでいる人は多いはずです。
◆重量と厚みについて
レノボの直販ページでは1.32kg~と記載されていますが、これはフロントバッテリーを「なし」にしたときの重さ。X260のときはフロントバッテリーを「なし」にカスタマイズ可能でしたが、X270は今のところフロントバッテリーとリアバッテリーが両方ついてくる仕様になっています。
つまり最低でも3cell + 3cellという組み合わせ。これだと重量は1.4kg台になるはずです。
1.3kgだとしてもちょっと重いかな~という印象です。数年前なら堂々と「軽量です」と胸を張れた重量ですが、1.0kg前後の機種がいくつか発売されている2017年では、微妙に重いと言えます。それでも週に2、3回の持ち歩きなら全く苦にならない重さだと思います。
X270の厚みは20mmです。
他のメーカーの薄型ノートが平均で15mm、トップをいくZenBook 3なんかは11mmという薄さです。
なんと言っても薄いやつはカッコいいです。
しかし、必ずしも
薄さ=正義
とは言えないと思います。
パソコンとしての使いやすさを一番に考えるなら、そこまで薄さを追求する必要はないはずです。キーボードの質やインターフェイスが、薄さ追求の犠牲となってしまうからです。
ZenBook 3のように0.8mmしかないキーストロークのキーボードで、長文を書くのは正直苦痛です。ThinkPadファンなら、1.8~2.0mmの深いキーストローク、それに赤ポチ(トラックポイント)。この2つがないと仕事にならん!って思うはず。
そんなに人にこそこのX270を使ってほしいと思います。X270は見た目のカッコ良さよりも道具としての使いやすさを重視したパソコンですから。
◆12.5型のメリット
Lenovoは13.3~14型のノートに力を注いでいます。
ThinkPad X1 CarbonやX1 Yoga、T460s、E460などは14型
Lenovo Yoga 910は13.9型で、ThinkPad 13は13.3型です。
世界的な流行は13.3~14型なのですが、日本においてはまだ12.5型の人気が根強いです。
12.5型のメリットはなんと言ってもそのコンパクトさです。
カフェの小さいテーブルでパソコンを広げようにも、14型のパソコンだと無理です。コーヒーをこぼしてしまいそうになりますよね。
電車や、新幹線、飛行機・・こういった狭い場所で一番役立つのが12.5型なんです。
X1 CarbonなんかはX270よりももっと薄くて軽いですが、電車やカフェで使うのに便利なのはX270の方です。
そんな理由からか、日本では12.5型のXシリーズが人気です。
◆インターフェイスが充実
ここ1、2年のモバイルノート界では絶滅寸前までいってるLANポート付きです(笑)
いや、でもこれがあると助かるって人もまだまだ多いですからね。
ぼくは昔デイトレードをやっていましたが、回線の安定性を厳格に求めるなら絶対に有線LANです。
LANポート以外もUSB3.1、USB3.0、SDカードスロットなど、ポート類は豊富ですから、何かを接続できないで困るってことはほとんどないでしょう。
同時発売のX1 CarbonはLANポートなし、SDカードはmicro-SDとなっています。
◆PCIeの高速SSDを内蔵
ThinkPad X270のストレージはHDDかSSDを選べますが、さすがにこの時代HDDはキツいのでSSDをおすすめします。
今回からより高速なPCIe接続のSSDを搭載することができます。
【3月5日追記】
いくつかのレビューサイトで報告されたところによると、X270に搭載されているSSDは東芝のTHNSF5256GPUKで、PCIeの中ではちょっと遅い部類のSSDです。(※今後サプライヤーの変更がある可能性もあるので一概には言えません)
シーケンシャルリードは1600MB/sでSATAのSSDよりは速いですが、ThinkPad T460sやX1 Carbon(2016)などに搭載されていたSamsung SM951のようにシーケンシャルリード2000MB/s以上にはなりません。
体感的な差はほとんどないでしょうが、ぼくのようにベンチマークをとることが生きがいの人間は前もって覚悟しておきましょう。
◆追記
先日、家電量販店でX270を見てきました。
見た目は先代のX260とほぼ同じですね。
つい、トラックポイントに指を乗せたくなります(笑)
トラックポイントの操作性も変わらず、良好です。
クリックボタンは、奥が沈み込むタイプです。
X1 Carbonや古いXシリーズは手前が沈み込むタイプなので少し機構に違いがあります。
横から見ると厚みはありますね。
まあこれはしょうがないでしょう。
LANポートは付いていてほしいというビジネスマンの声も多いはずですから。
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