インテルの新CPUであるCore Ultra 7 155UのPassMarkスコアが出ています。
4月6日時点で
・サンプル数: 5 ・シングルスレッド: 3427 ・マルチスレッド: 16140
という結果。
ちょっと期待外れのスコアです。
PassMarkとCinebench R23のマルチコアを表にまとめてみました。
PassMarkマルチ | Cinebench R23 マルチ | |
Core Ultra 7 155H | 25230 | 14862 |
Core 7 150U | 18071 | 9670 |
Core i7-1360P | 17656 | 12366 |
Core Ultra 7 155U | 16140 | 9648 |
同じUltraでもCore Ultra 7 155Hはかなり優秀です
155Hと155U、名前が似ているだけに注意してください。
155Uは、2023年のCore i7-1360PやCore 7 150Uと比較しても優位に立ててません。逆に現段階では少し下のスコアになっています。
サンプル数が少ないので今後155Uのスコアが伸びる可能性はあります。しかしもしそうなったとしても、1360Pや150Uと同レベルの位置に留まると予想します。
◆内蔵グラフィックス
Core Ultra 7 155Uの内蔵グラフィックスはIntel Graphics (4コア)です。
iGPU | 3DMark TimeSpy (G) | |
Core Ultra 7 155H | Intel Arc (8 Core) | 3792 |
Core Ultra 7 155U | Intel Graphics (4 Core ) | 1766 |
Core 7 150U | Intel Iris Xe | 1857 |
対する155HはIntel Arc Graphics。ここも大きな差があります。
筆者も当初勘違いしてたのですが、155Uの内蔵グラフィックスは高くありません。
155Uの内蔵グラフィックスはIntel Graphicsという特徴のない名前で逆に紛らわしいです。Intel Arc (8コア)よりもかなり性能は下です。
一方、Core 7 150Uの内蔵グラフィックスがIntel Iris Xe。3DMarkのベンチマークではそのIris Xeとほとんど変わらないスコアとなっています。
こうして見ると、155Uの性能面でのメリットはあまりないと言わざるを得ません。
第13世代のCore i7-1360P相当ということで、
・普段使い
・ビジネス利用
・画像編集(RAW現像)
くらいまでは余裕でこなせます。
しかし
・動画編集
・生成AI
・軽めのゲーム
といったレベルでは不満が残る性能と言えます。
良い点を上げるなら、熱設計電力が15Wと低めなのでバッテリーの持ちが良くなるという点でしょうか。あと発熱が少ないので、薄型ノートでも無理のない設計が可能です。
◆まとめ
- 155Uは第13世代のCore i7-1360P相当
- 内蔵グラフィックスも普通
- 動画編集とかやる用のCPUではない
- バッテリーは長持ちしそう(製品によるけど)
- 性能重視なら155Hを選択したい