Lenovo Yoga S740 (14) は2019年10月発売のノートPC
1週間ほど使用してみたレビューを書いてみたいと思います
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i5-1035G4
・メモリ:8GB
・ストレージ: SSD 256GB (PCIe)
・ディスプレイ:14型 FHD(1920×1080)
・グラフィックス: Intel Iris Plus グラフィックス
・USB: USB3.1 typeC x1 (Thunderbolt 3)、USB3.0 typeA x2
・インターフェイス:ヘッドフォン
・バッテリー: 約23時間 (JIETA2.0)
・サイズ、重さ:約 322.4x212x14.9mm、1.4kg
CPUはCore i5かi7の2種類を選択可能ですが、
今回レビューするモデルはCore i5のモデルです
上記の構成で7.6万円(税込、送料込)
オプションでオフィスソフトを付けても9.4万と10万を切ります
Core i7の場合は
・Core i7-1065G7
・メモリ16GB
・SSD 512GB
・FHD(1920×1080)
・バッテリーライフ 26時間
となり、価格は11.6万円です
価格は時期により多少変動します
Lenovo公式オンラインストアで最新情報を確認してください
◆見た目、デザイン
筐体カラーはアイアングレー
光の当たり方で色の見え方は変わりますが、暗めのグレーです
同じLenovoのIdeapadシリーズと似ていますが、ワントーン暗くしつつ少し表面に光沢を加えたような色味です
とてもシックで高級感があります
指紋も目立ちません。
重さは1.4kgと14インチにしてはやや軽めですが、毎日持ち歩くのにはあまり向いていません
液晶ディスプレイは光沢タイプで、若干の映り込みがあります。
ディスプレイの視野角、明るさともに平均以上です。
ディスプレイ上部にWebカメラが付いていますが、これは隠すことができません
最近は万が一の不正アクセスがあったときのためにカメラを物理的に隠すことができるタイプが多いですが、このYoga S740にはそれが付いていません
その代わりと言ってはなんですが、Webカメラに連動したGlance by Mirametrixという新機能が備わっています
その機能の1つですが、PCから離席すると数秒後にスリープに、戻ると自動的に復帰してくれます
最初はちょっと戸惑いますが、慣れると楽です
もちろん気に食わない場合Glance by Mirametrixを無効にすることも可能です
◆ベンチマーク
CPUはCore i5-1035G4
PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、9925というスコアでした。
PassMark社が発表している平均値は、
Core i5-8265U 平均値7993
Core i5-1035G1 平均値8761
Core i5-1035G4 平均値8874
となっています。
レビュー機は平均よりも上。優秀な結果でした。
内蔵されているSSDはSamsungのSSDで、型番はMZVLB256HBHQです
ベンチマークをとると以下のようになります。
シーケンシャルリードは3000MB/s以上と高速
4Kリード、ライトは平均的です。
電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約7.5秒
非常に速いタイムでした
さらなるテストとして、画像編集の処理速度も行いました。
いくつかの画像を合成して1つの画像を構成する処理なので、CPUやSSDなど総合的な性能が効いてくるはずです
以下条件の違う4つのPCでのテスト結果です。
1.Core i5-7200U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約61秒
2. Core i7-8550U、メモリ16GB、SSD512GB(PCIe)
処理にかかった時間:約33秒
3.Core i5-8265U、メモリ8GB、SSD512GB(PCIe)
処理にかかった時間:約29秒
4.Core i5-1035G4、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)
処理にかかった時間:約30秒
最後4番目の結果が本機の結果です。
第8世代のCore i5、i7と大きな差はありません。
平均的なタイムです
以上をまとめると、
CPUテスト: 良い
SSDテスト: 平均
起動: 良い
画像編集: 平均
という感じ。
7万円台のPCですが、性能的には10万以上するPCと遜色なし。
優れたパフォーマンスを発揮してくれます。
◆キーボード、タッチパッド
キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.2mmです。
キーは浅めですが、反発力が効いていて打鍵感はまずまず良いです
Enterキー、Backspaceキーは横のキーとくっついていますが、これは他のキーが小さくならないようにするための苦肉の策。
見た目は少し違和感があります。
あとキーボード右上に設置されている電源ボタンは少し押しづらいです
気になる点もありますが、全体的にはよく出来ているキーボードです
両サイドにはスピーカーが付いており、音がこもることなくきれいに聞こえます
タッチパッドは104x70mm 操作性は良好です。
◆インターフェイス
USBポートはUSB-Cが1つとUSB-Aが2つです。
USB-Cの方はThunderbolt 3でUSB-PD対応です。
USB-Aは2つ。
欲を言えば、あともう1つUSB-Cが付いていれば完璧だったかなと思います。
他のポート類はヘッドホンジャックのみ。
HDMIやSDカードスロットなどは付いていないので注意が必要です
◆バッテリー、排気音、熱など
バッテリーの駆動時間は公称値で23時間(JEITA2.0)です。
以下の条件でテストしてみました。
・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し
結果は約10時間と優秀な結果でした
静音性が高く、筐体が熱くなることもありませんでした。
◆まとめ
デザイン | ☆☆☆☆ |
キーボード・タッチパッド | ☆☆☆☆ |
ディスプレイ | ☆☆☆☆ |
起動・処理速度 | ☆☆☆☆ |
インターフェイス | ☆☆☆ |
バッテリー | ☆☆☆☆☆ |
コスパ | ☆☆☆☆ |
短所
・HDMI、SDカードスロットなし
・電源ボタンが押しにくい
長所
・7.5秒の高速起動
・長時間のバッテリーライフ
・静かで熱くならない
・コスパもまずまず
Yoga S740はバッテリーライフが長く、とても静か。作業に集中できるパソコンです。
しかもボディがほとんど熱くならないので暑い季節でも快適です
もっと薄くてコンパクトなノートPCはありますが、以下の3つのどれかにあてはまるパターンが多いです
・ファンが回り続けてうるさい
・ボディが熱くなる
・CPUの性能をMAXまで発揮できていない
Yoga S740はこの3つの「あるある」を見事にクリアしています
短所は、インターフェイス(拡張性)が少ないという点。
14インチ1.4kgのノートPCだと、自宅メインで使いたいかなとぼくなら思うのですが、そうした場合に周辺機器との接続という点で少し不満が残ります
特にSDカードスロットは付いていて欲しかった気がします
バッテリーライフは優秀で、軽めの作業なら終日OKです
動画を見続けても約10時間もちますから、一泊二日の旅行にもACアダプターなしで持っていけるくらいです
それだけバッテリーを積んでることってなんですが、個人的にはもう少しバッテリー容量を少なくして、1,4kgある重さを1.2kgくらいにしても良かったんじゃないかと思います
コスパはまずまず良いです
第10世代Core i5 (IceLake)、メモリ8GB、SSD 256GB
で7.6万円
他メーカーの同クラスよりも圧倒的に安いと思います
ライバルは同じLenovoのIdeapadシリーズでしょう
Ideapad S340 (14)と比較すると以下のようになります
Lenovo Yoga S740 | Lenovo S340 (Intel) | |
CPU | Core i5-1035G4 | Core i5-1035G1 |
重さ | 1.4kg | 1.55kg |
ディスプレイの質 | ◎ | ○ |
SDカードスロット | なし | あり |
Thunderbolt 3、電源供給 | 対応 | 未対応 |
価格 | 7.6万 | 5.9万 |
価格ではIdeapad S340の方が安いです
しかしディスプレイの明るさやボディの高級感などはYoga S740の方が上。
さらにUSB-CポートがThunderbolt 3に対応している点など、細かい仕様はYoga S740が上です。
総合的に見るといい勝負。どちらでも損はしないはずです
最後にYoga S740の特長をもう1回おさらい
・14インチ1.4kg
・高速起動で性能文句なし
・長時間バッテリー
・静かで熱を持たない
・明るいディスプレイ
購入の際は割引クーポンを忘れずに