富士通のLIFEBOOK WU2/C3 (LIFEBOOK UHシリーズ)は2018年11月発売のモバイルノート。
13.3型としては世界最軽量となる698gという驚きの軽さを実現した富士通の自信作となります
主に量販店などで販売されているモデルはLIFEBOOK UHシリーズ(UH-X/C3、UH90/C3、UH75/C3)という名称ですが、その場合は、パーツの構成を自分好みにカスタマイズすることはできません。またMicrosoft Officeも強制的に付いてきます。
LIFEBOOK WU2/C3は、富士通のオンラインストア「富士通WEB MART」専用のモデルとなります。
ネットで買う場合は、カスタマイズ自由度が高いLIFEBOOK WU2/C3がおすすめです。
以下ではネットで買いたい人向けにLIFEBOOK WU2/C3の長所、短所を書いてみたいと思います。
◆モデルによって重さが微妙に違う
まずはモデル名の問題を簡単に整理しておきます
LIFEBOOK WU2/C3の中には
1.最軽量モデル
2.軽量モデル
の2種類があります。
名前が似ているので注意しましょう。
最軽量モデルは698g~720g
軽量モデルは747g~934g
いずれも構成によって重量が変わります
当然ですが、最軽量モデルの方が金額も高くなります
Core i5-8265U、メモリ8GB、SSD256GBと同一のスペックで比較すると、
最軽量モデルは177,008円
軽量モデルは160,116円
となります(以下、文中の価格は2019年2月5日時点、18%オフクーポン適用時の価格です)
今回レビューしていくのは最軽量モデルです
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i7-8565U
・メモリ:8GB
・ストレージ: 256GB SSD (SATA接続)
・ディスプレイ:13.3型 FHD(1920×1080)タッチ非対応
・USBポート:USB3.1(Gen1)Type-C×1、USB3.1(Gen2)Type-C×1、USB3.0×2
・インターフェイス: HDMI、有線LAN、SDカード、ヘッドフォンジャック
・サイズ:約 309x212x15.5 mm
・重さ:698g
CPUは第8世代の最新Core i7-8565Uです。
重さが698gとなる条件は
1.最軽量モデル
2.Core i7、メモリ8GB
の2つを満たしたときのみです。
最軽量モデルでCore i5を選択したときの重さは720gとなります。
選択するモデルや構成によって重さが微妙に変わるので、どれが自分にとってベストなのかわかりにくいですが、最後におすすめのモデルを紹介しますのでそこで自分の買いたいモデルを比較検討してください。
◆見た目、デザイン
軽量モデルの場合、筐体カラーはブラックとレッド、ホワイトの3種類用意されてますが、最軽量モデルだとブラック1択となります
落ち着きのある色で、表面のテカリもありません。
見た目にはこれまでのLIFEBOOK WU2シリーズとほぼ同じと言っていいでしょう。
ただちょっとだけ指紋が目立つかなという気がしました。
持ち上げたとき軽さは本当に感動的です
片手で・・・というより、指でつまめます(笑)
698gはもはやノートPCというよりもタブレットの重量です。
MicrosoftのSurface Pro 6がタブレットのみ(キーボードなしの状態)で770g
本機はそれよりも軽いわけですから、いかに凄いかがわかります。
ディスプレイもきれいです
視野角も広いので斜めから見ても明るさがほとんど変わりません。
ノングレア(非光沢)なので写り込みがないのも良い点です。
◆豊富なインターフェイス
LIFEBOOK WU2/C3はインターフェイスが豊富なので、余計なアダプターが不要です。
USBポートは、USB typeCが2つとUS3.0 typeAが2つ。
HDMIとSDカードスロット、それに有線LANポート(RJ-45)も付いています。
普通ノートパソコンは軽くなるにつれ、どんどんポートが削られていき、拡張性が乏しくなるとしたもの。海外メーカーの薄型ノートPCには、USB-Cポートしか付いていないなんてこともあります。
そんな中、富士通のLIFEBOOK WU2シリーズは使い勝手を重視した設計になっているのは特筆すべき長所です。
パソコン1つで全ての作業を完結させたい人にはうれしいポイントでしょう。
◆ベンチマーク、起動の速さ
CPUのWhiskeyLake(第8世代)のCore i7-8565U
PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、8684というスコアでした。
PassMark社が発表している平均値は、
Core i5-8250U 平均値7684
Core i7-8550U 平均値8314
Core i7-8565U 平均値9295
となっています。
PassMark社が発表している値より少し低いものの、Core i7-8550Uよりは上ですから十分優秀な数値だと思います。
さらなるテストとして、画像編集の処理速度も行いました。
いくつかの画像を合成して1つの画像を構成する処理なので、CPU以外のスペックも効いてくるはずです。
以下条件の違う4つのPCでのテスト結果です。
1.Core i5-6200U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約61秒
2.Core i5-8250U、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)
処理にかかった時間:約35秒
3. Core i7-8550U、メモリ16GB、SSD512GB(PCIe)
処理にかかった時間:約33秒
4.Core i7-8565U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約32秒
最後4番目が本機の結果です
第8世代Core i5以上のCPUだとそこまで差が出ませんが、タイムは32秒とこの中では一応最速タイムです。
SSDの容量は256GBでSATA接続のSSDです
ベンチマークをとると以下のようになります。
SATAのSSDとしては平均レベルでしょう。
シーケンシャルライトも500MB/s以上出ているのは好感が持てます
ベンチマーク上では悪くなかったのですが、電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約17.4秒と平均以下でした。
ぼくがここ1、2年見た中では、平均は12秒くらい。速いものだと10秒を切るものもありますから、17秒というのはちょっと遅いかなという印象です。
◆キーボード、タッチパッド
キーボードの質は、平均レベル。
キーストローク(深さ)は1.5mmとまずまずですが、打鍵感はかなり柔らかめです。
キーを押したときにもう少しクリック感が欲しいかなという感じがあります
タッチパッドは使いやすいです。物理ボタンがついているのでクリックが反応しないということもないですし、クリック音も静かです。
キー配列はオーソドックスで特に気になる点はありませんでした。
◆バッテリー、排気音
バッテリーの駆動時間はバッテリパックの選択によって大きく変わります。
レビュー機は最軽量モデルなのでバッテリパックの選択肢はなく、自動的に25Whバッテリーになります。公称値では約11.5時間(JEITA2.0)となっています。
・wifi環境
・ディスプレイ明るさMAX
・youtube流しっぱなし
という条件でテストしたところ、約3.0時間のバッテリライフでした。
バッテリーを最小限しか積んでいないので、かなり短めです。
50Whバッテリーにすると、バッテリーライフはこの2倍以上に伸びます。
長時間の持ち歩きを想定するなら、50Whバッテリーを選択しておいた方が安心でしょう。
静音性は明らかに改善しています。先代モデルでは、排気音が大きかったのですが、今回のWU2/C3になってだいぶ静かになっています。
◆まとめ
・デザイン ☆☆☆☆
・キーボード、タッチパッド ☆☆☆
・ディスプレイ ☆☆☆☆
・SSD ☆☆☆
・インターフェイス ☆☆☆☆☆
・バッテリー ☆☆
・コスパ ☆☆☆
短所
・最軽量モデルだとバッテリー駆動時間が短い
・構成によって重量が変わり複雑。どれを買っていいのかわかりにくい
長所
・最軽量は698g、タブレットよりも軽いノートPC
・ノングレアですっきり見やすい液晶
・豊富なインターフェイス
軽さと使い勝手を高いレベルで両立させた素晴らしいパソコンだと思います。
唯一残念なのは、一番軽い698gのモデルを選ぶとバッテリーの駆動時間が少し短い点と、そのときの価格でしょうか。
・最軽量モデル
・Core i7-8565U
・メモリ8GB
・SSD 256GB
・25Whバッテリー
という構成で、価格は18.8万(税込、送料込)となります
これだとちょっと高いな~と思う人も多いことでしょう。
当ブログではCPUがCore i7ではなくCore i5以下にして価格を抑えたモデルをおすすめします
その前におさらいとして、
1.カタログモデル(UHシリーズ)とカスタムモデル(WU2シリーズ)があっておすすめはカスタムの方
2.カスタムモデルの中に、最軽量モデルと軽量モデルがある
3.それぞれ、構成パターンによって重量が微妙に変わる
というのをもう一度理解しておきましょう。
下の表は、カスタムモデル(WU2シリーズ)の中でおすすめの構成を比較したものです
価格は16.0万~18.8万まで。
表の一番左が重量698gとなる構成です
ぼくのおすすめは右から2番目。
バッテリーが24時間と他より頭1つ抜けている構成です。
重さが915gとなりますが、これでも十分軽いので終日バッテリーがもつこの構成が良さそうです。
価格も16.5万とだいぶ抑えることができます。
ディスプレイがタッチ対応の方がいいという人は、一番右の構成がいいでしょう。
Core i5-8265UとCore i7-8565Uでそこまで性能差はありませんので、Core i5の方がコスパは良いはずです。
Microsoft Officeもオプションで追加できます。
表には載せていませんが、CPUをCore i3-8145Uにしてさらに価格を下げることも可能です
参考までに言っておくと、
・Core i3-8145U
・メモ4GB
・SSD 256GB
・バッテリー11.5時間
・747g
という構成だと13.4万円になります。
軽さ、安さを重視したい人はCore i3のモデルも選択肢に入れておくといいでしょう。
保証期間は3年間!国産メーカーの安心感があります。