今回はLenovo LOQ 15AHP10のレビューです【貸出機材提供:Lenovo】

LOQ 15AHP10は2025年6月発売のノートPC。
- 15.6型のゲーミングノート
- グラフィックスはNVIDIAのRTX 5060 Laptop
- CPUはRyzen 7 250
という特徴があります。
最新のグラボRTX 5060を搭載しているお陰でかなり重めのゲームも快適にプレイできます。
これで価格は16.2万円(税込、送料込)
かなりコスパは良いと思います。
ただマイナス点も少しあるので、そこも考慮に入れて購入することをおすすめします。
レビュー機のスペック
・OS: Windows 11 Home 64bit
・CPU: AMD Ryzen 7 250
・メモリ: 16GB
・グラフィックス: NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop
・SSD: 512GB
・ディスプレイ: 15.6インチ 1920x1020、100%sRGB、144Hz
・内蔵カメラ: 500万画素、プライバシーシャッター
・生体認証: 顔認証なし、指紋認証なし
・USBポート: USB-C x1、USB-A x3
・インターフェイス: HDMI、有線LAN、ヘッドフォン
・電源アダプター: 170W
・Wi-Fi: Wi-Fi 6対応
・重量: 2.4kg
レビュー機はRyzen 7 250にRTX 5060の構成。
8月13日時点での価格は16.2万円(税込、送料込)です。
メモリ32GBにアップグレードすると18.0万円(税込、送料込)となります。
※価格の最新情報はLenovoのオンラインストアで確認してください。
デザイン、ディスプレイ

筐体カラーはルナグレー、無難なカラーです。
天板にLOQのロゴが入っています。
見た目のゴツさはなく、薄型のゲーミングノートと言っていいかと思います。
重量は2.4kg。ゲーミングノートとしては平均的な重さです。持ち歩くときはリュックに入れて背負う形でないと、重く感じるでしょう。

ディスプレイは
・15.6インチ
・IPS 液晶、非光沢
・1920×1080
・縦横比16:9
・輝度(明るさ) 300nit
・色域 sRGBカバー率100%
・リフレッシュレート 144Hz
です。
ゲーム用にリフレッシュレートの高いものが搭載されています。
下はDELL Inspiron 14 (2023)との比較

発色は2年前の6万円台のPCと比較してもそこまで大きな差はありません。
15万以上のPCとしては不満な点です。

良い: ゲーミングノートの中では薄型
悪い: ディスプレイの発色は平均以下
ベンチマーク
CPUはRyzen 7 250です。
PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、
シングルスレッド: 3962
マルチスレッド: 27731
という結果でした。

Ryzen 7 250の平均値よりも高いスコアです。

シングルスレッド、マルチスレッドともに高い性能です。
◆PCMark 10
PCMark 10はリアルなアプリを使用したベンチマークソフト。その中で画像編集、動画編集、レンダリング作業の快適度を1つのスコアにすると以下のようになります(表の右端の値)
CPU | GPU | Digital Contents Creation | |
Yoga Pro 7i Gen 10 | Core Ultra 9 285H | Intel Arc 140T | 12126 |
LOQ 15AHP10 | Ryzen 7 250 | RTX 5060 | 10809 |
Yoga Slim 7 Gen 10 | Ryzen AI 7 350 | Radeon 860M | 10034 |
OmniBook Flip 14-fh | Core Ultra 7 258V | Intel Arc 140V | 9222 |
IdeaPad Pro 5i Gen 9 | Core Ultra 7 155H | Intel Arc | 9132 |
Pavilion Aero 13-bg | Ryzen 7 8840U | Radeon 780M | 8153 |
クリエイティブワーク全般は得意です。
このベンチはグラフィック性能をフルに発揮できるタスクではなく、どちらかと言うとCPU性能に寄ったテストです。
そのためグラボ非搭載のPCに負けていますが、最近Adobeソフトなどはグラフィック性能が大きく寄与するようになっているので、実際の現場では本機の方が良いパフォーマンスを出すこともあるでしょう。
◆AIによる画像処理 (Photoshop)
Photoshopのノイズ除去はフォトグラファーがよく使うPhotoshopの新機能です。この処理にかかる時間を計測しました。
機種 | CPU | グラフィックス | タイム (秒) |
Legion 7i Gen 9 | Core i7-14700HX | RTX 4060 | 12 |
OMEN 16 | Core i7-13700HX | RTX 4060 | 15 |
LOQ 15AHP10 | Ryzen 7 250 | RTX 5060 | 15 |
OmniBook Flip 14-fh | Core Ultra 7 258V | Intel Arc 140V | 36 |
Yoga Pro 7 Gen 9 | Ryzen AI 9 365 | Radeon 880M | 38 |
Yoga Slim 7 Gen 10 | Ryzen AI 7 350 | Radeon 860M | 90 |
Yoga Pro 7i Gen 10 | Core Ultra 9 285H | Intel Arc 140T | 96 |
こちらも速いタイムです。
この処理ではCPUとグラフィックスの性能がモノを言います。
グラボ非搭載のPCとは大きな差をつけています。
◆Davinci Resolveで動画編集
動画編集ソフトのDavinci Resolveで180秒の動画をyoutube用に書き出すのにかかった時間を計測してみました。
機種 | CPU | タイム (秒) |
Yoga Pro 7i Gen10 | Core Ultra 9 285H | 20 |
LOQ 15AHP10 | Ryzen 7 250 | 21 |
OmniBook Flip 14-fh | Core Ultra 7 258V | 26 |
Yoga Slim 7 Gen10 | Ryzen AI 7 350 | 26 |
IdeaPad Pro 5i Gen9 | Core Ultra 7 155H | 39 |
Pavilion Aero 13-bg | Ryzen 7 8840U | 39 |
書き出しも速いです。
グラボを搭載しているので4K動画の編集も可能です。
◆ゲーム性能
人気のゲーム「モンスターハンターワイルズ」のベンチマーク結果です。

フルHDならグラフィックプリセットは「高」でもご覧のとおり。
平均フレームレートは111 fps
モンハンワイルズは重めのゲームですので、これが快適にプレイできれば他のゲームも苦にしません。
もう1つ有名なベンチマークとして3DMark FireStrikeのスコアもとってみました。


スコア上はRTX 3080よりも上。RTX 5060の性能の高さがわかります。
以上のことをわかりやすくまとめると
○ネット、動画鑑賞
○オフィス系ソフトで事務作業
〇画像編集
〇動画編集
〇ゲーム
という快適度になります。

良い: モンハンワイルズも快適にプレイ
良い: クリエイティブワーク全般も得意
キーボードの配列と打鍵感

キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.5mmです。
打鍵感はまずまず。ゲーミングノートにありがちな派手はデザインではなく、オーソドックスなキーボードです。
配列はEnterキーとBackspaceキーが横とくっついた配列。海外メーカーの配列は大体こんな感じです。

微妙: キーの形状
インターフェイス


USBポートはUSB-Cが1つとUSB-Aが3つ。
USB-CはThunderbolt 4ではなく、普通のUSB-Cです
・転送速度 10Gbps
・PD対応(モバイルバッテリーから充電OK)
・映像出力可能
という仕様です
あとはHDMI、有線LAN、ヘッドフォンジャックが付いています。SDカードスロットはありません。デジカメ用にSDカードスロットが付いているとクリエイター的にはうれしかったので残念です。

筐体の左側面にはポートが1つもなく、背面に集中しています。有線LANなどは背面でOKですけど、USB-Cポートは側面にもう1つ付けてほしかったです。

悪い: USB-Cは1つだけ
悪い: SDカードスロットなし
悪い: 左側面は何もない
駆動音、熱など
ファン音(駆動音)はそれなりにします。

負荷時の音圧は47デシベルでした。
薄型ノートの平均は35~45デシベル
ゲーミングノートは45~55デシベルです
本機はゲーミングノートの中では静かな方でした。
なお、上記は「バランス」モードでの結果です。
「パフォーマンス」モードにするとややうるさく感じます。
評価まとめ
デザイン | ☆☆☆ |
キーボード・タッチパッド | ☆☆☆☆ |
ディスプレイ | ☆☆☆ |
性能、処理速度 | ☆☆☆☆☆ |
インターフェイス | ☆☆ |
バッテリー、音 | ☆☆☆☆ |
コスパ | ☆☆☆☆☆ |
悪い点
・ディスプレイが平均以下
・ポート類の種類と配置
良い点
・RTX 5060の性能
・そこまでうるさくない
・コスパ良し
コスパの良いゲーミングノートを探しているなら本機はかなりおすすめできます。
ディスプレイの発色は平均以下なので、クリエイター向けとは言えません。クリエイティブワークに使いたい人は外部モニターを用意しましょう。
インターフェイスも問題があります。USB-CはThunderboltではなく普通のタイプCです。配置も微妙に使い勝手が悪いです。
なので完璧とは言えないですが、弱点に目をつぶることができるなら、この性能とこの安さはかなりの魅力です。