29連勝という連勝記録を作り、注目を浴びた藤井四段ですが、さすがに最近はまわりが静かになってきました。
連勝がストップした後の戦績はどうなのか?というと
・勝敗 ・対戦相手
負 佐々木勇気
=↑連勝ストップ=
勝 中田功
勝 都成竜馬
負 三枚堂達也
勝 西川慶二
勝 阪口悟
勝 平藤眞吾
負 菅井竜也
勝 髙見泰地
勝 小林健二
その後は7勝2敗という成績。
さすがに勝率は落ちましたが、それでも連勝ストップ後で勝率7割5分超え。
2017年度で言うと、26勝3敗で勝率は0.897(8月19日現在)というすさまじいペースです。
このままいくと年間最高勝率の記録(中原十六世名人の0.854)を破る可能性があります。
この記録は上位の棋士になればなるほど破るのが難しい記録ですので、今回が絶好のチャンスだと思います。
今後の注目カードは8月24日に行われる棋王戦の2回戦、藤井四段-豊島八段でしょう。
豊島八段はA級棋士で今期の棋士レーティングでは2位(ちょっと前は1位)にランクインするぐらいの実力者。あの羽生さんが3位ですから、豊島さんの強さがわかります。
藤井四段は非公式戦では羽生さんや佐藤康光九段などA級棋士に勝利していますが、公式戦では初対戦となります。
このランクの棋士だとさすがに苦しいのではと思いますが、得意な戦型で先手番を持てば、十分勝つチャンスはあるはずです。
豊島八段の次に注目なのが、森内九段とのNHK杯戦です。こちらは9月3日、日曜の午前にNHKで放送されます。
藤井四段の対局をテレビで見る機会は少ないのでファンとしては見逃せない一局となるでしょう。
相手はビックネームの森内九段ですが、レーティングでは藤井四段の方が上ですし、短い持ち時間の将棋では藤井四段に分があると思います。
最後に藤井四段の最近に対局から。
8月10日に行われた高見五段との終盤戦。
すでに後手の藤井四段が勝勢ですが、ここから69金!と打った手がおもしろい手でした。
69金と一段目に金をベタっと打つ手は、将棋を少し勉強した人にはなかなか指しづらい手です。
取れば同角成、78金と逃げれば56角成が厳しいです。
単に69金の代わりに単に56角成は、78角とかで長引きます。
アマチュアには勉強になる寄せでした。