2021年のノートパソコン市場。各メーカーごとに新製品の出来や販売戦略、納期の早さなどを勝手に採点してみました。
あくまで私の個人的な好みです。製品そのものの品質というよりも、販売戦略や納期、そしてコスパに重点を置いて評価しているので、自分の使ってるメーカーの点数が低くても気を悪くしないでください。
◆ DELL 95点
良い点
・コスパが良い
・選択肢が多すぎず少なすぎずちょうどいい
・Inspiron 14 AMD、Inspiron 15 AMDの2機種が強い
・在庫が安定
悪い点
・ChromeBookにあまり力を入れていない
・公式ストアでラインナップがわかりにくい
2021年のDELLはとても良い出来だったと思います。他のメーカーが部材調達で苦戦する中、しっかり安定供給できたことは素晴らしいです。
◆ ASUS 80点
良い点
・DELL、Lenovoに次ぐコスパ
・有機EL搭載PCで攻めてる
・ゲーミングPCも充実
・ChromeBookにも力を入れている
悪い点
・VivoBookシリーズはデザイン面でもう一歩
・在庫がすぐになくなることがある
・6~8万の価格帯は手薄(というか戦略的に捨ててる)
ASUSはかなり勢いがあります。有機EL攻勢がどこまでヒットするか見もの。ただ多くのユーザーが好む6~8万くらいの価格帯は手薄です。
◆ Lenovo 70点
良い点
・コスパが良い
・IdeaPad Slim 550 14型がヒット
悪い点
・人気のIdeaPad Flexがずっと在庫切れ
・その他の機種も納期が遅れ気味
・似たような機種が多すぎ
2021年のLenovoはDELLと対照的。手を広げすぎて在庫が確保できず苦戦しました。去年より5点減点してこの点数に。
◆ HP 65点
良い点
・957gのPavilion Aero 13がヒット
・メモリ重視の構成を用意してくれてる
・公式ストアが見やすい
悪い点
・全体的に値上がり傾向
・6~8万のミドルスペックPCが前期ほとんど入手できず
・法人向けモデルも割高
HPはさらに悪いです。Pavilion Aero 13など推している機種の在庫は豊富にある一方で、それ以外は割高か納期遅れという状態でした。価格競争に消極的なのはまあいいとしても、方針転換が急すぎです。
◆ Microsoft 65点
良い点
・Surface Pro 8やSurface Go 3など新機種を発売
・ディスプレイの綺麗さは文句なし
悪い点
・相変わらず強制的にオフィス付き
・公式ストアの買い方がわかりにくい
・ペンやキーボードも買うと価格が高くなる
◆ mouse (マウスコンピューター) 65点
良い点
・ゲーミングPC、クリエイター向けPCに注力
・キーボードがまずまず良い出来
・電話サポートが良い
悪い点
・通常ノートのラインナップが手薄
・コスパは普通、もしくはちょっと悪い
・いまだに税抜き価格を大きく表示。送料も後でプラスされる
・クリエイター向けPCでSDカードスロットなしもある
・リニューアルしたHPがわかりにくい
◆ dynabook 60点
良い点
・888gのdynabook GZシリーズはコスパ良い
・キー配列やキーストロークが良い
悪い点
・すぐに在庫切れになるので型落ちが狙えない
・Core i3で標準的な構成を選べないことがある
・15.6型ノートはDELL、Lenovoとの差が広がった
◆ 富士通 60点
良い点
・600g台の超軽量ノート
・インターフェイスにが充実
・個人向けにChromeBookを発売
悪い点
・ハイスペック、高価格帯のみでそれ以下のラインナップが弱すぎる
・型落ちがあまり値下がりしない
◆MSI 60点
良い点
・ゲーミングPC、クリエイター向けPCに注力
悪い点
・2020年から比べると値上がり傾向
・10万以下の価格帯がほぼなくなってしまったのが痛い
・クリエイター向けPCでSDカードスロットなし
MSIは2020年が期待をこめて70点でしたが、ちょっと期待していた路線と違うかな~という印象です。
◆ NEC 55点
良い点
・価格.com経由で買えるモデルがまずまずのコスパ
悪い点
・全体的にコスパは悪い
・Celeron + HDDをまだ売ってる
・福袋で低スペックPCを目玉商品扱いしてを売りつけてる
※Appleは詳しくないので評価対象外ですが、M1 Proチップ搭載のMacBook Proはとても評判が良いですね。DELLと同じくらいの95点くらいあげてもいいかなという印象です。
◆総評
とにかくDELLの強さが光りました。1年を通じて安定供給できたことがInspironの大ヒットにつながったと思います。2021年は「一強」と言ってもいいくらいの強さでした。
ライバルのLenovoは機種を広げすぎたせいなのか、部材調達能力の違いなのか、よくわかりませんが、とにかく納期遅れが目立ちました。スペック的にはIdeaPadの方が少しInspironよりも上なだけに勿体ないと思います。
HPは方針転換が急すぎです。以前の安いHPのイメージがまだ残っているので、現在の価格はどうしても割高に見えてしまいます。まずは安定供給できるかどうか。2022年はこれが鍵となるでしょう。
半導体不足は来年もまだ続きそうです。部材調達力という意味では来年もDELLが本命となると予想していますが、LenovoやHP、そしてASUSにも期待しています。