Zen 3アーキテクチャのAMD Ryzen 3 5400U。4コア8スレッドのCPU(APU)ですが、ベンチマークはなかなか優秀です。
まずは有名なPassMarkのスコア
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Ryzen 5 5600U | 2971 | 15575 |
Ryzen 5 5500U | 2457 | 13207 |
Ryzen 3 5400U 平均 | 2890 | 11867 |
Ryzen 5 4500U | 2460 | 11147 |
HP ProBook (Ryzen 3 5400U) | 2906 | 11111 |
Core i5-1135G7 | 2731 | 10159 |
Ryzen 3 5300U | 2398 | 10078 |
シングルスレッドのスコアが2890、マルチスレッドが11867です。
マルチの方だけで見てもRyzen 5 4500UやCore i5-1135G7よりも上です。
さらにシングルも優秀です。これまでのRyzenはシングルが低い傾向があったのですが、Zen 3になってからはそれも改善されています(シングル性能は普段使いの快適度に効いてきます)。
このことから、
Ryzen 3 5400U > Ryzen 5 4500U
4500Uよりも上である可能性が高いです。
ちなみに手元にある5400U搭載機、HP ProBook 635 Aero G8でもベンチマークをとってみましたが、上記のスコアとほぼ同じくらいのスコアが出ました(上の表を参照してください)
◆Ryzen 3 5400U搭載のノートPC
Ryzen 3 5400Uを搭載したノートで注目しているのがHP ProBook 635 Aero G8です。
この機種は
・13.3型で999gと軽量
・アルミ合金で丈夫(MILスペック)
・キーボード良し
という特徴があります。
・Ryzen 3 5400U
・メモリ8GB
・SSD 128GB
という構成なら9.0万(税込、送料込)で購入できます。
CPUやメモリ、SSDなどのカスタマイズも可能です。
この軽さで、キーボードが打ちやすく、そして性能もいい。
まだそこまで知名度は高くないですが、コスパはかなり良いと思います。
◆PCMark 10(リアルなアプリでのテスト)
PCMark 10は実際のアプリを使ったベンチマークです。
・HP ProBook 635 Aero G8
・Ryzen 3 5400U
・メモリ 8GB (8GBx1)
でテストした結果は以下のようになりました。
Essentials(一般的な利用) 8265 (目安4100)
Productivity(ビジネス利用)7823 (目安4500)
Digital Contents Creation(デジタルコンテンツ制作) 4253 (目安3450)
すべての項目で目安となるスコアを上回りました。
ただメモリが8GBx1、シングルチャネルなのでコンテンツ制作のスコアはちょっと低めです。
HPのENVY x360 13 (Ryzen 5 4500U搭載)と比較してみます。4500Uは1つ世代が古いのですが、それでも6コアのRyzen 5でミドルスペックの代表格みたいなCPUです。
ProBook 635 Aero | ENVY x360 13 | ||
Ryzen 3 5400U | Ryzen 5 4500U | スコア差 | |
アプリ起動 | 8617 | 7817 | 10.2% |
ビデオ会議 | 7944 | 7709 | 3.0% |
Webブラウジング | 8250 | 7440 | 10.9% |
表計算 | 10207 | 7991 | 27.7% |
文章作成 | 5997 | 4886 | 22.7% |
画像編集 | 6086 | 5704 | 6.7% |
レンダリング | 3542 | 3101 | 14.2% |
動画編集 | 3570 | 3051 | 17.0% |
結果は全ての項目でRyzen 3 5400Uが上回りました。
これを見ても5400Uの優秀さがわかります。
画像編集や動画編集はメモリ次第。メモリが8GBだと厳しいと思いますが、16GB以上のデュアルチャネルであれば十分対応できるはずです。
◆まとめ
- Zen3のRyzen 3 5400Uは優秀
- PassMarkでは、Ryzen 5 4500UやCore i5-1135G7より上
- リアルなアプリを用いたテストでも4500Uを上回る
5400U搭載で999gのHP ProBook 635 Aero G8は9.0万円、要チェックです。