Radeon 890MのRyzen AI 300シリーズの内蔵グラフィックスです。8月に出たASUSのProArt 13PXや、Vivobook S 16でのベンチマーク結果が報告されています。
結論から言うと、機種のTDP(熱設計電力)によって性能がバラツキます。
これは何も難しいことではなく、電力消費を抑えた設計になれば、性能も当然抑えられますよという単純な話です。
グラフ一番上のProArt 13PXはTDPが65Wと高いのでGPU性能も高いです
3DMark FireStrike (G)のスコアは9622
GTX 1650 Laptopを上回る性能が出ています。
一方、Vivobook S 16のTDPは28Wなので、GPU性能はそこまで高くありません。
Core Ultra 7 155Hなどを搭載した機種の内蔵GPUであるIntel Arcとスコア的には差がありません。Radeon 780Mと比較してもわずか5%の差です。
TDP28WのVivobookは通常のノートPCの設定でなので、参考にしやすいのはVivobookの方と言えます。
つまり、890Mになったからと言って、性能が驚くほどアップすることはないと思っておいた方がいいです。
ゲームは、低設定で中量級のゲームが限度でしょう。
ただ厳密に言うとこれも機種によるバラツキがあって、ASUS以外のメーカーだともっと上手く性能を引き出せる可能性があります。
◆例外はTDPが高い機種
ASUS ProArt 13PXはTDPが65Wでした。
このような機種はACアダプターに注目してみましょう。一般的なACアダプターは65Wのものが多いですが、TDPが高い機種はもっと大きいACアダプターになっています。
実際ProArt 13PXは200WのデカいACアダプターです。ゲーム用に近いACアダプターを使用している機種ならその分性能もフルに発揮できるはずです。
今後発売される機種でTDPが高いものを見定めたいなら、ACアダプターが大きいものを選ぶといいです。
ただその分、持ち運びが面倒くさいというデメリットも付いてまわります。
◆まとめ
- TDP65WだとGTX 1650より上の性能
- TDP28Wだと85%くらいに落ちる
- 一般的な薄型ノートならそこまで期待はできないかも
- 性能重視なら大きいACアダプターのPCを買え