AdobeのLightroomやPhotoshopを使ってRAW現像を快適に行うためのノートPCとしてぼくが思う条件をいくつか挙げてみました。
◆先に軽く結論
・CPU(インテル) Core i5-1135G7、Core i7-1165G7
・CPU(AMD) Ryzen 5 4500U、Ryzen 7 4700U
・メモリ 16GB (8GBだと不安)
・SSD 512GB以上
・ディスプレイ 据え置きなら15.6インチ
・ディスプレイ フルHD以上、輝度300nit以上、sRGBカバー率100%
・SDカードスロット付き
この条件なら予算は10万前後といったところ。
趣味レベルのRAW現像なら、そこまで強いマシンを買わなくても大丈夫です。
実際ぼくは上記のようなスペックで、レタッチ多めの写真を作成しています。



◆CPU
まず重要なのがCPUです。画像編集ではグラフィック性能よりもCPU性能の方が効きます。
インテルなら最新第11世代のCore i5やCore i7。
AMD RyzenならRyzen 5 4500UやRyzen 7 4700Uがおすすめです。
◆メモリ
メモリは16GB欲しいところ。
Lightroomの公式ページには「12GB以上を推奨」とはっきり書いてあります。
8GBだと不安です。実際動くことは動きますが、ちょっと重たいなと思う時が所々であります。
◆SSD容量
SSD容量は512GB以上が理想です。
容量不足はクラウドでまかなうから大丈夫という人は256GBでも悪くないでしょう。
◆グラフィックス
理想は外部GPUを搭載した機種ですが、最近のノートPCはグラフィック性能も進化しているので、内蔵GPUでもけっこう戦えます。
そしてRAW現像は基本的にCPU性能が圧倒的に効きます。
グラフィックスはアシスト的な役割と考えておけばいいでしょう。
グラフィックスが効く場面は例えばPhotoshopならぼかしフィルター、ぼかしギャラリーなどを使うときです。
編集スタイルによってグラフィックスの重要度は変わりますが、一般的に言えばそこまで重視しなくてもいいかなと思います。
◆ディスプレイ
サイズは15.6型、もしくは14型くらいまでがベストかなと思います。
13.3型となるとさすがにちょっと小さすぎます。
解像度はフルHD(1920×1080)で十分でしょう。
予算に余裕があるなら4K(UHD)液晶にする手もありですが、趣味レベルならフルHDで十分です。
それよりもこだわりたい条件は
- 明るい(輝度300nit以上)
- 色域が広い(sRGBカバー率100%以上)
の2つ。
この2条件とメモリ16GBという条件を入れると、7~8万くらいの安いPCが軒並み脱落します。
またゲーミングノートで、グラフィック性能だけ高いPCも脱落します。
ここが重要なポイントで、安いゲーミングPCはグラフィック性能がそこそこあるのでRAW現像に良さそうですが、ディスプレイの質が基準に達していないことが多いのです。
RAW現像用のノートパソコン選びで
- グラフィックスか
- ディスプレイ輝度、色域か
2つのどちらを重視するかで方向性が決まります。
15万くらい出せる人は両方を。10万前後が予算なら「ディスプレイ重視」がおすすめです。
◆SDカードスロット
最後はSDカードスロット。
デジカメのSDカードを直接挿すことができると、とても便利です。
意外ですが、この条件を満たすノートは多くはないです。microSDではダメなので注意しましょう。
USBポートにSDカードリーダーを着ければ代用できますが、やはりPC本体にSDカードを挿せるのが理想です。
◆まとめ
以上の条件に合うPCはかなり少ないです。
mouseやLenovo、DELL、候補はいくつかあるのですが、2021年2月26日現在で在庫切れ、販売終了のものが多く次々と脱落。残った中で圧倒的に良かったのがHPのENVY x360 15-ee (AMD)です。

CPU: Ryzen 5 4500U (Ryzen 7でも可)
メモリ: 16GB
SSD: 512GB
ディスプレイ: 15.6型 FHD(1920×1080)
輝度: 400nit
sRGBカバー率: 99%
SDカードスロット付き
で9.5万円(税込、送料込)
Ryzen 7なら10.5万です。
コスパ的にこれがベストバイでしょう。
HPにはクリエイター向けPCとしてENVY 15-epという機種もありますが、
そちらよりもENVY x360 15-eeの方が条件が良いです。
ディスプレイ輝度は400nit、sRGBカバー率99%と優秀です。

全体的に見ると、プロ用としてはやや不足かなという気もしますが、弱点のないスペック構成と安さが魅力です。
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