DELL XPS 13 Plus (9320)は2022年5月発売の13.4型ノートです。
- タッチパッドとパームレストの境目をなくしたデザイン
- キーボードは隙間のない配列
- キーボード上段のファンクションキーはタッチで操作
という具合に、キーボード周りにかなり大胆なデザイン変更をおこなっているPCです。
言葉にして並べるとピンと来ませんが、写真で見ると一発です。
どうですか、この未来感(笑)
タッチパッドの四角(境目)がないこと、キーの形状、配列を変えたこと、この2つがこの美しいデザインにつながりました。
入力デバイスの変更で使い勝手がどうなるか不安もありますが、第一印象としてはやはり見た目の良さが光ります。
ミニマリズムを体現したかのようなXPS 13 Plus。5月20日よりDELLストアで販売が開始されています。価格は21万からとちょっと高めですが、性能も凄そうなのでぜひチェックしてみてください。
◆スペック概要
OS: Windows 11 Home、Windows 11 Pro
CPU: Core i5-1240P、Core i7-1260P
メモリ: 16GB (4GBx4)、32GB (8GB x4)、LPDDR5
SSD: 512GB、1TB、2TB
ディスプレイ: 13.4インチ FHD、OLED3.5K、UHD
USBポート: Thunderbolt 4 x2 (USB-C x2)
付属: USB-C-USB-Aアダプター
Webカメラ: HD(720p)、IRカメラ
顔認証あり、指紋認証あり
重量: 1.23kg
CPUは最新。インテル第12世代のPシリーズです。
Core i5-1240P、Core i7-1260Pは12コア16スレッドで非常に性能が高いです。
PassMarkのベンチマークスコアは以下のとおり。
シングル | マルチ | ||
Core i7-1260P | 12コア16スレッド | 3166 | 16743 |
Core i5-1240P | 12コア16スレッド | 3312 | 18256 |
Core i7-11800H | 8コア16スレッド | 3134 | 21341 |
Ryzen 7 5800U | 8コア16スレッド | 3097 | 18890 |
Core i7-1165G7 | 4コア8スレッド | 2870 | 10552 |
まだサンプル数が少ないのでCore i5の方が高いスコアが出てます。次第に修正されていくでしょう。シングルコアのスコアは3100~3300で、2021年のエース格であったCore i7-11800Hよりも上です。マルチの方はシングルほど高くありませんが、Ryzen 7 5800Uと同じくらいはあります。
実際のアプリを使用したテスト、CrossMarkのベンチマークスコアは以下のとおり。
総合評点 | 生産性 | 創造性 | 応答性 | |
Core i7-12700H | 1744 | 1649 | 1881 | 1659 |
M1 MAX | 1581 | 1346 | 2115 | 1075 |
Core i7-1260P | 1553 | 1454 | 1725 | 1399 |
Core i7-11800H | 1420 | 1417 | 1482 | 1269 |
Core i5-1240P | 1383 | 1337 | 1482 | 1258 |
M1 | 1313 | 1246 | 1539 | 959 |
AppleのMacBook Air (M1搭載)よりも性能は良いです。
Core i5にメモリ16GB、Core i7にメモリ32GBを用意したのもグッジョブですね。このCPU性能でメモリ8GBはバランス悪いです。
Core i5、メモリ16GBの最小構成モデルで価格は21.5万円(税込、送料込)
発売直後でちょっと高めかなと思いますが、これだけの性能とデザインなら文句はないはずです。
今後vProに対応したCore i5-1250PやCore i7-1270P、1280Pといったモデルも発売される可能性があります。
◆ディスプレイ
アスペクト比(縦横比)は全部16:10で狭額縁仕様です。
ディスプレイ解像度はFHD、3.5K、4K(UHD)を選択できます。
FHD | 3.5K OLED | 4K |
1920x1200 | 3456x2160 | 3840x2400 |
タッチ非対応 | タッチ対応 | タッチ対応 |
輝度500nit | 輝度400nit | 輝度500nit |
sRGB100% | DCI-P3 100% | DCI-P3 90% |
60Hz | 60Hz | 60Hz |
非光沢 | 光沢 | 光沢 |
通常のFHD液晶でも輝度は500nit(平均レベルは250~300)ととても明るいです。sRGBカバー率は100%あるので、画像編集などクリエイティブな作業に向いています。
3.5KはOLED(有機EL)です。黒が締まり、コントラストがとても良いディスプレイです。DCI-P3は映像編集の標準規格でsRGBに変換すると133%くらいになります。
4Kは有機ELではなく通常の液晶です。DCI-P3 90%なのでsRGBに変換すると120%です。3.5Kと4Kはタッチに対応しています。
電力消費は
4K > 3.5K > FHDという順です。
バッテリーを長持ちさせたいならFHDがおすすめです。
◆キーボード周り、その他気になる点
キーボード、タッチパッド、そしてファンクションキーについてはやっぱり実機を1回さわってみたいという気がします。
入力デバイスは慣れの部分が大きいので、同時に3つの変更となるとなかなかハードルは高いと思います。
タッチパッドは触覚フィードバックが付いており、強さを調節できます。
静電容量式ファンクションキーはMacが以前廃止した「タッチバー」ですね。キーのエッジを感じることができず、ブラインドタッチがしにくくなるという欠点があります。
あと矢印キーも逆T字ではないのでそれもブラインドタッチにはマイナスです。
まあ欠点を挙げるといろいろ出てきますが、それはDELLも承知済なはず。それでもこのデザインに挑戦した強い意思を感じられます。
他で気になる点は、インターフェイスがUBS-C (Thunderbolt 4)のみという点。ヘッドフォンジャックはありませんので注意しましょう。USB-Aへの変換アダプターは付いてきます。
あとWebカメラの解像度がHD(720p)のままでした。他の2022年モデルは大体FHDへアップしているのでXPS 13 Plusも当然そうなるものと思っていました。ただ、通常カメラとIRカメラが別になっているのでHDカメラでも十分な画質があるとDELLは主張しています。
カラーはプラチナシルバーとグラファイト(黒)があります。動画を見た感じだとシルバーはキーボード面が白っぽいのがイマイチ。ぼくとしては黒の方が渋くて好きです。
◆まとめ
- とにかくデザインが美しい
- 使い勝手は実機をさわって確認したい
- 第12世代のPシリーズが強い
- 色が良く明るいディスプレイ
ミニマリズムの極致と言ってもいいXSP 13 Plus。
デザインに惚れて即買いする人もいそうです。