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【レビュー】3万で買える1.15kgのノートPC、DELL Inspiron 11 3000 (AMDモデル)は本当に使えるのか?

DELLのInspiron 11 3000 (3180)は2018年3月発売のモデル。

1.15kgという軽さと3万円台という価格の安さがウリですが、気になるのはその性能です。

そこで販売モデルの中で一番下位のモデルを実際に使ってみて、その性能を厳しく検証してみました。

レビュー機のスペック

・CPU: AMD A6-9220e
・メモリ:4GB
・ストレージ: eMMC 32GB
・ディスプレイ:11.6型 HD(1366×768)
・USB: USB3.1 x1、USB2.0 x1
・インターフェイス:HDMI、microSDカード、ヘッドフォンジャック
・サイズ、重さ:約 292×196×20.8mm、1.16kg

CPUはAMD A6-9220e
有名なPassmarkのベンチマークスコアでは1521

この手のパソコンによく搭載されているCeleron N3060のスコアが984、Celeron 3865Uが1947ですから、その中間ですね。

ぶっちゃけ性能的にはあまり期待はできません。その分は価格は3.1万(税込、送料込)とかなり安くなっています。

見た目、ディスプレイ

筐体カラーはグレー、ホワイト、ブルーの3色
レビュー機はグレーです。

照明の当たり方によっては、ブラックっぽく見えるときもあります。

表面はややテカリがあり、指紋が少し目立ちますが、気になるほどではありません。

安っぽさはなく、天板のデザインも良いと思います。

11.6型でとてもコンパクト、片手で持ち運び可能な軽さです。

液晶ディスプレイは高級なノートPCと比べると差がある印象です。

視野角は横から見る場合はまずまず。
上下から見るときは、視認性の低下が顕著でした。

まあこれは価格的にしょうがないのかもしれませんね。

インターフェイス(拡張性)

USBポートは、USB3.1 typeAが1つとUSB2.0 typeAが1つ。

あとHDMIとmicroSDカードスロットが付いています。

HDMIポートで別のディスプレイにつなげて動画鑑賞することも可能です。またmicroSDカードを買って、外付けのストレージとして使用可能です。

ストレージ

ストレージはSSDではなく、eMMCです。

ベンチマークをとると以下のようになります。

シーケンシャルリードは150MB/sしか出ていません。

通常のSSDの30%くらいのスピードです。

4Kランダムリードが11MB/s、これも通常のSSDの半分以下のスピードです。

電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約31秒でした。

遅いです。

eMMCはHDDよりも速いという話でしたが、このレベルならHDDとほとんど差はありません。

ちなみに通常のSSDなら、遅くとも15秒。高速のPCIeタイプのSSDなら10秒を切ることもあります。

スピード以外にも、容量の問題があります。
32GBといってもWindowsのシステムファイルなどで27GBが埋まっており、空き容量は5GBしかありません。

たった5GBです。

これだとWindowsのアップデートもできない可能性があります。

実際、パソコン画面にこのような警告メッセージが出てきました。

画像の保存(JPEG)ならまだなんとかなりますが、音楽や動画などはちょっと無理でしょう。
オフィスソフトは入ることは入りますが、容量が限界になるのであまりおすすめできません。

・ネット
・動画

やることがこの2つぐらいなら32GBでもギリ大丈夫ですが、何かを保存したりしたりするなら以下のやり方で容量を増やした方がいいでしょう。

1.外付けのHDDを買う
2.micro SDカードを外付けストレージとして活用
3.eMMCの容量を128GBにアップグレードする

いずれにせよ、追加の出費は覚悟しておく必要があります。

ちなみにeMMCを32GB→128GBへアップグレードするには+1.3万円程度かかります。

処理速度

パソコンの初期設定が終わった後、最初に立ち上げると、windows module installerやアンチウィルスソフトなどが動いてCPU使用率がかなり上がります。

落ち着くまで2時間くらいかかりました。

動作ももっさり感があります。

クリックしても反応しないことがあり、「あれ?いまクリックしたよね?」と思うことがしばしば。1秒くらい待つとちゃんと画面が切り替わったり、目的のアプリが起動したりするのですが、その微妙な1秒の間がやはりイライラの原因になります。

正直スマホの方がサクサク動きます。スマホやSSD搭載PCに体が慣れてしまっていると、けっこうキツイと思います。

youtubeで有名アーティストのPVを視聴すると、パソコンのCPU使用率は30%程度。一方で同じ動画でもabemaTVを観ると使用率は70%くらいまで上がりました。

それでも動画再生はスムースでした。

ただ観るだけなら問題ありませんが、これに加えて、ネットで調べもの、文章作成などでマルチタスクをやろうとするとかなり重たくなります。

オンライン上の麻雀ゲームも試してみましたが、少し動作が遅いものの一応ちゃんと楽しめました。

できることと、できないことをまとめると以下のようになります。

〇ネット
〇音楽を聴く
〇youtubeなどで動画を観る
〇文章作成、SNS投稿
△オンライン上の簡易ゲーム

×上記タスクを同時に複数行う
×word excelなどオフィスソフトを入れる
×写真編集
×写真や音楽データの保存
×本格的なゲーム

容量を128GBへアップグレードするなら、

〇オフィスソフトを入れる
〇写真や音楽の保存

とできることが増えます。

キーボード、タッチパッド

キーボード、タッチパッドの出来も「それなり」です。

11.6型ノートということもあり、キーボードの幅が狭いです。
特に右端のキーは小さくなっており、押しづらかったです。

キーボードの右端についてる電源ボタンも押しづらかったです。

キーストロークは浅く、あまり打ち心地は良くありません。

タッチパッドの使いやすさは可もなく不可もなし。

3万円台のパソコンなのでしょうがない部分はありますね。

バッテリー、熱

バッテリー性能は良好です。画面の明るさMAX、wifi環境下でyoutube動画を流してみたところ約5時間もちました。

ただ筐体は熱を持ちやすいです。

電源ONで何もしていない状態でもほんのり温かいので、冬はいいですが、夏は少し不快かもしれません。

まとめ

・デザイン ☆☆☆☆
・キーボード、タッチパッド ☆☆
・ディスプレイ ☆☆
・ストレージ ☆☆
・インターフェイス ☆☆☆
・バッテリー ☆☆☆
・コスパ ☆☆☆

短所
・ディスプレイは平均以下
・CPU、eMMCが低速
・容量32GBはさすがに厳しい

長所
・コンパクトで軽い
・安さ

税抜きだと2万円台。税込みで3.1万という安さが魅力な一方、CPUやストレージはコストを抑えた構成でさすがに欠点も目立ちます。

特に容量32GBを選ぶと、空き容量が5GB程度しかなくかなり厳しいと言わざるを得ないです。

もしオフィスソフトを入れたりするなら、外付けのストレージを用意するか、容量128GBのタイプにアップグレードするかを考えた方がいいです。

32GBのままなら、

・ネットで調べもの
・動画鑑賞
・SNS投稿

ぐらいしか使えないでしょう。

スマホでもできることですが、スマホよりも大きな画面でキーボードが付いてるという点がメリットです。

それに今どきスマホは3万で買えないですからね。
そう考えて、割り切った使用するしかないでしょう。安さと軽さは抜群です。

繰り返しになりますが、容量は128GBへアップグレードした方がいいと思います。

あとは子ども用(小学生低学年)のパソコンとしてならアリかなという気がします。

いずれにせよ、用途は限定的なので購入はよく考えてから。

⇒ New Inspiron 11 3000(3180)
※価格は時期によって多少変動します

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