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【レビュー】ThinkPad X13 Gen 2 (インテル)を厳しい目でチェック。

LenovoのThinkPad X13 Gen 2 (インテル)は2021年3月発売のノートPC。

  • ThinkPad伝統のXシリーズ
  • 13.3型の軽量ノート(1.2kg前後)
  • CPU性能をフルに発揮できる設計
  • ディスプレイは2560×1600の2.5K相当までアップグレード可能

という特徴をもっています。

ThinkPadの軽量モデルにはX13の他に

・X1 Carbon (1.13kg)
・X1 Nano (970g)
・X1 Titanium (1.15~1.18kg)

などがありますが、コスパの良さという意味では今回紹介するX13 Gen2が一番かなと思います。

またX13 Gen2にはCPUがインテルのモデルと、AMD Ryzenのモデルがあります。今回レビューするのはインテルモデルですが、AMDモデルとデザインは共通なのでAMDモデルを購入する前の参考にして頂いてもOKです。

まずはスペックから見ていきましょう。

レビュー機のスペック

・CPU:Core i7-1165G7
・メモリ:16GB (4GB x4)
・SSD: 512GB
・ディスプレイ:13.3型 (2560×1600)、非光沢
・USBポート: USB-C (Thunderbolt 4) x2、USB-A x2
・インターフェイス: HDMI、イーサネット拡張コネクター、ヘッドフォン
・Wi-Fi: Wi-Fi 6対応
・バッテリー: 41Wh(3セル)
・重量: 1.22kg

レビュー機は、

・Core i7-1165G7
・2.5K(2560×1600)液晶

という組み合わせのモデルで価格は16.7万円(税込、送料込)となっています。

同じCore i7でも

・Core i7-1165G7
・Core i7-1185G7

の2つ選択肢があります。

性能的には1185G7の方が少し上です。vPro対応なのでより高度なセキュリティが必要な人はこちらが良いと思います。(企業向け)

1165G7でも性能は文句なし。一般的にはこれで十分です。
デフォルトでは1185G7になっていますが、1165G7に変更することで価格を抑えることができるので注文の際には忘れずに変更しましょう。

ディスプレイは2.5K相当の2560×1600ピクセルですが、1ランク下げたフルHD(1920×1200)も用意されています。その場合価格は16.1万とさらに下がります。

デザイン、ディスプレイ

筐体カラーはブラック。

ThinkPadお馴染みの艶消しの黒ですが、黒は黒でも若干グレーが入ってるような黒です。

今回のX13は天板の材質をカーボンかPPS(プラスチック樹脂)か選べるのですが、前述の2.5K液晶の場合はPPSの一択になります。

その素材のせいでしょうか。ちょっと黒の色合いや質感が違うようです。

ちなみにX1 Carbon Gen9の天板はこんな感じです。

X13 Gen2の天板は指紋が目立たないので良いですが、高級感という意味ではX1 Carbonよりは下です。10万前後のPCとしては平均的。15万以上するPCとしてはやや物足りない印象があります。

重量は1.22kgでした。


13.3型ノートとしてはちょっと重めですが、筐体の剛性は素晴らしく片手で持っても歪みやたわみは全くありません。アメリカ国防総省が制定するMIL規格(MIL-STD-810H)をクリアしています。

ディスプレイ解像度は2560×1600。縦横比(アスペクト比)は流行りの16:10で、180度開くことができます。

非光沢タイプで映り込みは最小限。

  • 輝度(明るさ) 400nit
  • 色域 sRGBカバー率 100%

明るいディスプレイで色域も広いです。やや青が強い感じもしますが、そこまで気になりません。

気になったのは額縁(ベゼル)は少し太めという点です。最近はどのメーカーも額縁がとても細いタイプのディスプレイでそれに見慣れているとやや違和感を感じます。

良い: 頑丈(MILスペック)
良い: 明るく色域の広いディスプレイ
微妙: 高級感はX1 Carbonよりも下
悪い: 額縁が少し太い

Webカメラ

ディスプレイ上部のカメラはIRカメラ。顔認証機能には対応しており、解像度もFHD(1080p)と通常(=720p)よりも高くなっています。

物理シャッターも付いているので、オンとオフを簡単に切り替えることが可能です。

ベンチマーク

CPUはCore i7-1165G7。

PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、12221というスコアでした。

PassMark社が発表している平均値は、

Core i7-1165G7: 10625

となっています。

レビュー機はほぼ平均値よりも上。期待以上のスコアでした。ちなみに電源から外してバッテリー駆動時のスコアもとってみると、11801と低下しました。低下率は3%と小さいです。

インテルはバッテリー駆動時もパフォーマンスが落ちないのが良い点です。AMD Ryzenの場合は低下率が20%以上になるような機種もあるので注意が必要です。

リアルなアプリの快適度

PassMarkはあくまで小手調べ。
当サイトが重視するベンチマークテスト、PCMark10の結果を見てみましょう。

PCMark10は一般的な利用、ビジネス利用、デジタルコンテンツ制作の3種類の作業の快適さを計測するベンチマークソフトです。

結果はすべての項目で目安となるスコアを上回りました。

Essentials(一般的な利用) 9486 (目安4100)
Productivity(ビジネス利用)6610 (目安4500)
Digital Contents Creation(デジタルコンテンツ制作) 5063 (目安3450)

同じCore i7-1165G7を搭載したThinkPad X1 Carbonとの比較が下の表。

画像編集のスコアに差があり、X13 Gen2の方が優秀です。

PhotoshopでRAW現像

実際にPhotoshopでRAW現像10枚にかかる時間を計測してみました

その結果が下の表になります。

タイムは7.9秒とこれまでのノートPCで最速タイムでした。
Ryzen 7よりも速いですし、他のCore i7よりも速かったです。

軽めのゲーム

最後にファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ(2021年発売予定)でベンチマークをとってみました。

1920×1080 標準品質(ノートPC)という条件でスコアは6688、「やや快適」という結果でした。平均フレームレートは47fpsでした。

本機は外部グラフィックスを搭載していないのでゲームは軽めのゲームまででしょう。

以上のことをわかりやすくまとめると

○ネット、動画鑑賞
○オフィス系ソフトで事務作業
○Web会議
○画像編集(RAW現像)
△動画編集
△ゲーム

という目安になります。

良い: CPU性能をフルに発揮できている
良い: バッテリー駆動時のパフォーマンス低下が少ない
良い: RAW現像はこれまでで最速タイム

キーボードの配列と打鍵感

キーピッチ(キーの間隔)は18.4mm、キーストローク(深さ)は1.5~1.6mmです。

大きめのEnterキー、一段下がった矢印キーなど、形状や配列はとても良いです。

右サイドのキーが小さめですが、使用頻度の低いキーなのでそこまで気にならないと思います。

キーストロークは1.5mm~1.6mm程度。キーを打った瞬間のクリック感はしっかりあり打鍵感は良いです。ただ若干底打ち感はあるなと感じました。

一般のノートPCからすれば十分な品質ですが、ThinkPadのキーボードという厳しい目で見るとやはり4~5年前のモデルよりも質は落ちてます。例えば5年ぶりにThinkPadを買い換えるという人だと最初違和感があるかもしれません。

バックライト付きなので暗いところでもタイプしやすいです。

トラックポイントとクリックボタンも薄型仕様です。クリックボタンはボタンの出っ張りがなく平坦化されています。

わかりますかね?
真横から見ると、クリックするボタンがフラットになっていることがわかります。

フラットな方がデザイン的には美しいのですが、クリックはしづらくなっています。平坦になったのはX1 Carbonが2019年から。X13は2020年からと記憶しています。平坦ボタンにだいぶ慣れてきたのですが、ひっかかりがないので右クリックは今でもやりづらいです。

これは筆者の長年のクセもあるのかもしれません。

人差し指は常にトラックポイント、右の親指でひっかけるように右ボタンを押すというスタイルです。ThinkPad使いならみんなこうでしょ?と思ってましたが、人によって押し方のクセがけっこう違うようで、それによってこの平坦ボタンの評価も分かれます。

トラックポイント(赤ポチ)も薄くなりました。

写真はX13 Gen2に搭載されている3.0mmのトラックポイントキャップと旧式のキャップの比較。旧式タイプはかなり昔のトラックポイントです。

比べるとわかりますが高さが全然違います。

旧式は6.0mm、現行はスーパーロープロファイルよりもさらに低い3.0mmです。

こんなに低くなっているのに、操作性は以前と変わらず良いです。

トラックポイントはThinkPadの命。ホームポジションから手を離すことなく、カーソル操作や画面スクロールが可能になるので作業効率が飛躍的にアップします。

トラックポイントの感度は11段階に設定可能。


ぼくは設定「10」(上から2番目)がちょうど良かったです。

良い: キーの打鍵感が良い
微妙: クリックボタンが平坦
良い: トラックポイントは健在

インターフェイス

USBポートはUSB-Cが2つとUSB-Aが2つです。

USB-Cの1つは電源ポートを兼ねているので常時使用できるポートは1つとなります。USB-Cは2つとも高速転送が可能なThunderbolt 4になっています。

他にはHDMI、ヘッドフォンジャックが付いています。

右側面に排気口があるため、ポート類が左に集中しているのが気になりました。デスクまわりの環境で左にスペースがない人は注意した方がいいでしょう。

良い: USBポートが4つ。Thunderbolt 4が2つ。
微妙: ポートが左サイドに集中している。

バッテリー、排気音、熱など

バッテリ容量は41Whです。

以下の条件でテストしてみました。

・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し

結果は約5.5時間でした。

ディスプレイ解像度が2560×1600と高いせいか、バッテリーライフは平均よりも少し短めです。カスタマイズで容量を54Whにアップすることができますですが、そうすると重量もアップします。

音や熱に関しては問題ありません。右側面の排気口から暖かい空気が排出されるので、負荷をかけるときはスマホなどを右側面の近くに置かないように注意しましょう。

評価まとめ

短所
・高級感が少し物足りない
・バッテリーライフが短い(2.5K液晶選択時)

長所
・明るく色域の広いディスプレイ
・バッテリー駆動時も高い性能
・Adobeソフトとの相性
・打ちやすいキーボード
・トラックポイントでマウス不要

気になった短所は2つ。天板がPPS(プラスチック素材)のため、高級感が少し物足りないのと、バッテリーライフが短めという点です。

Wi-Fi環境下で動画を再生して5.5時間という駆動時間。モバイルノートとしては終日もたせようとするとやや不安が残ります。

しかしバッテリー駆動時も性能がほとんど落ちずに高いパフォーマンスを継続できるのは良い点です。ネットや動画鑑賞といった普段使いはもちろん、Adobeソフトを使用した画像編集(RAW現像)においても最高の性能を見せてくれました。

打ちやすいキーボードと、トラックポイント(赤ポチ)の操作性も素晴らしく、まさに「仕事をするPC」といった印象を受けました。

音も静かなので、作業に集中できます。

1,22kg、Core i7モデルが16万円台。一般的なモバイルノートの相場からするとちょっと高めですが、ThinkPadならではの良さがあります。

ThinkPad X1 Carbonとの比較するとX13 Gen2の安さがわかります。

同等スペックで4万も安いです。

構成例

最小構成はCore i3、メモリ8GBですが、画像編集やプログラミングなど用途を広げるならCore i5、メモリ16GB以上にしておいた方がいいでしょう。

ディスプレイ解像度はFHD(1920×1200)か2.5K(2560×1600)で迷います。2.5K液晶もそこまで高くないのですが、バッテリーライフが短くなるので持ち歩きを重視するならFHDがおすすめです。

バッテリーよりも画面の明るさ、解像度を選ぶなら2.5Kにしても良さそうです。

ちなみにX13 Gen2にはCPUがAMDのモデルもありますが、タイミングによっては在庫がないこともあるのでその時々で納期の早い方を選ぶのがおすすめです。

Lenovoストア ThinkPad X13 Gen 2 (Intel)

Lenovoストア ThinkPad X13 Gen 2 (AMD)

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