Yoga 770i: インテル第12世代搭載
Yoga 770: Ryzen 6000シリーズ搭載
どちらも2022年6月発売の14型2-in-1で、有機ELの美しいディスプレイが特長のPCです。
先週レビューした770に続き、今回は770i。
見た目は全く同じです。
天板はアルミ合金でYogaのロゴが入っています。
全体のデザインはシャープというよりも丸みのあるデザイン。もっと薄くてシャープなデザインが好きという人もいるかもしれません。
先週書き忘れましたが、ACアダプターがコンパクトなのが良いです。
770と770iの2つが頻繁に出てくると混乱するので、770のことはRyzenモデル、770iはインテルモデルと呼ぶことにします。
両者の性能比較をメインにしたレビュー記事です。
スペック比較
比較した2機種のスペック表です。
770i | 770 | |
CPU | Core i7-1260P | Ryzen 7 6800U |
メモリ | 16GB | 16GB |
SSD | 1TB | 1TB |
ディスプレイ | 14インチ 2.8K OLED | 14インチ 2.8K OLED |
内蔵グラフィックス | Intel Iris Xe | Radeon 680M |
USB-C規格 | Thunderbolt 4 x2 | USB4 x1、USB3.2 x1 |
価格 | 16.1万 | 15.5万 |
770のCPUはRyzen 7 6800Uを搭載、770iはCore i7-1260Pを搭載しています。
それぞれセットとなる内蔵グラフィックスがRadeon 680MとIris Xeで、性能的にはややRadeon 680Mの方が上です。
大きな違いはこのCPUとGPUです。
その他に、USB-Cポートの規格が少し差があります。
インテルモデルの方は、Thunderbolt 4が2つです。
RyzenモデルはUSB4が1つ、USB3.2 Gen2が1つとなっています。
転送速度 | モバイルバッテリーから充電 | ディスプレイ接続台数 | |
Thunderbolt 4 | 40Gbps | 可能 | 2台 |
USB4 | 40Gbps | 可能 | 1台 |
USB3.2 Gen2 | 10Gbps | 可能 | 1台 |
USB4はほぼThunderoltと同じ性能ですが、USB3.2の方は転送速度が10Gbpsまで落ちます。
細かい点ですが、USB-Cポートの性能はインテルモデルが上になります。
8月17日時点での価格は16.1万と15.5万でRyzenモデルが安いです。
※価格は時期により変動します。最新情報はLenovoストアでチェックしてください。
PassMarkのベンチマークスコア
有名なベンチマークソフト、PassMarkのスコアは以下のとおり。
PassMark | シングルスレッド | マルチスレッド |
Yoga 770 | 3459 | 21629 |
Yoga 770i | 3572 | 16802 |
シングルスレッドはわずかにインテルモデルが上ですが、マルチスレッドではRyzenモデルが大きくリードしています。後述しますがこの差は動画書き出しの速度に効いてきます。
PhotoshopでのRAW現像
PhotoshopでRAWデータ10枚を現像するのにかかったタイムを計測しました。
タイム (s) | |
Yoga 770 | 7.1 |
Yoga 770i | 5.8 |
Photoshopとの相性はインテルモデルの方が上。かなり速いタイムでした。
Davinci Resolveで動画編集
動画編集ソフトのDavinci Resolveで180秒の動画をyoutube用に書き出すのにかかった時間を計測してみました。
タイム (s) | |
Yoga 770 | 59.8 |
Yoga 770i | 90.3 |
こちらはRyzenモデルの圧勝。動画書き出しはマルチスレッド性能が効くのでRyzen 7の方が良いでしょう。
軽めのゲーム
ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ(2021年発売)でベンチマークをとってみました。
スコア | |
Yoga 770 | 8420 |
Yoga 770i | 6532 |
ゲーム性能もRyzenモデルが上です。
ただ性能自体は、まだまだ低いです。軽めのゲームを設定を落としてプレイする感じでしょう。
CrossMark
BAPCo社のCrossMarkは、ワードやエクセル、LightroomやPhotoshopなどリアルなアプリを使用したベンチマークです。
わかりやすいようにRyzenモデルをスコア100として比較しています。
総合評点 | 生産性 | 創造性 | 応答性 | |
Yoag 770 | 100 | 100 | 100 | 100 |
Yoga 770i | 103 | 96 | 113 | 96 |
このテストでは、インテルモデルが創造性で強さを発揮しました。
創造性は、写真編集、写真整理、動画編集の快適性をスコア化しています。
バッテリーライフ
以下の条件でバッテリー駆動時間をテストしてみました。
・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し
バッテリーライフ | |
Yoga 770 | 9.0時間 |
Yoga 770i | 7.0時間 |
Ryzenモデルの方がバッテリーの持ちが良いです。
評価まとめ
テスト項目6個のうち、Ryzenモデルが優秀と出る結果が4つ、インテルモデルが2つでした。
インテルはAdobeソフトへの最適化という点でRyzenをリードしています。しかしRyzen 7 6800Uになってその差はかなり縮まったという印象です。それ以外の動画書き出しやゲームではRyzenモデルが優位に立っていました。
以上のことをまとめるとこうです。
PhotoshopやLightroomをガシガシ使うという人は、インテル(Yoga 770i)を推奨。それ以外ならRyzenモデルのYoga 770がいいでしょう。
価格もRyzenの方が安いです。
インテルモデルはこちら。Adobeとの相性が良いです。
先週書いたレビュー記事はこちら。