2023年はインテルが第13世代へ、AMDがRyzen 7000シリーズへとさらに性能アップして、多くのノートパソコンで画像編集や動画編集を快適にこなせるスペックが搭載されることでしょう。
今年もAdobeソフトとの相性という意味では、インテルが強さを発揮すると予想します。
去年2022年では
Core i7-12700H > Ryzen 7 6800H
と両者のエースを比較すると大きな差がありました。
今年もCore i7-13700H、Core i7-1360Pといったところが主力となるでしょう。
対するRyzenもネックだったシングルスレッド性能を少しずつ上げてきており、Adobeとの相性がだいぶ改善されつつあります。
◆熱問題、音問題
CPU性能が飛躍的に進化している一方で、排熱の問題、ファン音の問題はまだまだ改善すべき点が多いと感じています。
2022年の例で言うと、12700Hを搭載した場合、15インチ以上2.0kg前後の大きいサイズのPCじゃないと性能をフルに発揮できないケースが多かったです。
2023年も同様の傾向になると予想します。
言い換えると、14インチ1.5kgくらいの重量で、13700H + 外部GPUみたいなスペックはかなり無理があるということです。
性能をフルに発揮できたとしても、ボディが熱くなる、ファン音がうるさいなどのリスクが大きくなります。
実際ファン音がうるさいPCをいくつか体験しましたが、全く作業に集中できませんでした。クリエイター向けPCとしては致命的だと思います。
2022年の経験から言えることは、パフォーマンスを重視するなら、カッコ良さは少し妥協すべきだということです。素直に2.0kgオーバーのゴツいPCを買いましょう。
グラボ(外部GPU)を搭載するなら、変に「クリエイター向け」を買うよりも、ゲーミングノートを買ってしまった方が良いかもしれません。動画編集なら、13700H + RTX 3050くらいの構成で文句ないはずです。具体的にはLenovoのLegionシリーズが良いのではないかと思っています。
画像編集メインの人は、グラボ非搭載でも十分です。
その場合は、デザインもすっきりしたノートPCが選択肢に入ってきます。
13700Hや1360PといったCPUに内蔵グラフィックスという組み合わせを想定しています。
◆性能を落とすなら・・
CPUをさらに省電力タイプにすれば、14インチ1.3kgくらいまで軽量化できます。
PシリーズやUシリーズ、あとはRyzenも候補に入るでしょう。ここでも発熱、音の問題はついて回ります。
2022年ではCPUを下位のUシリーズで妥協し、その代わりバッテリライフや静音性を重視した方がバランスは良かったように思います。例えるなら、HP Spectre x360 14がそうです。
このクラスの2023年がどのようになるかは正直まだ予測がついていません。
◆ディスプレイ
ディスプレイの解像度は2.8K(2880×1800)くらいで満足。
非光沢、液晶のオーソドックスなタイプが理想です。
有機EL(OLED)も魅力的ですが、自分の写真が上手くなったと勘違いしそうで怖いです。あと映り込みのある光沢タイプというのも気になるところです。
色域(sRGBカバー率)はだいぶ認知されていますが、色差(ΔE)はまだまだこれから。できればΔE<2くらいにキャリブレーション済のディスプレイが良いです。
◆まとめ
性能と静音性、そしてデザイン。3点のどこでバランスをとるかをよく考えておきましょう。全部は無理です。
筆者は性能と静音性を重視。
・Core i7-13700H
・16インチ 2.0kg
・内蔵GPU
・2.8K、非光沢
・sRGBカバー率100%、ΔE<2
で15万円前後。
あるいはそこに外部GPUを付けて17万前後という価格を想定しています。