2022年のノートPC、普段使い用ならRyzen 5 5625Uがベストバイ。

普段使いのCPUをいま買うなら

AMD Ryzen 5 5625U

これがコスパ的にベストだと思います。

普段はクリエイター向けに記事を書いているのでインテルを推奨することが多いですが、一般向けにはRyzenの方がいいと思っています。

「インテル第12世代がすごい、いやRyzen 6000シリーズだ」という巷の声を聞きますが、あれに騙されてはいけません。あれは、画像編集や動画編集など負荷の高い作業での話。ワードやエクセルで資料作成するくらいの軽めの作業には、第12世代を買うよりもRyzen 5で十分です。

「十分」というのは、それでガマンしろという意味ではなく、それがベストという意味です。

その理由を数字で示したいと思います。

PCMark 10 Essentials

PCMark 10のEssentialsスコアは、普段使いの快適度を測るベンチマークです。

実際のアプリを使って

アプリ起動
Webブラウジング
Web会議

の速さをそれぞれ数値化、最後に幾何平均をとったものがEssentialsスコアです。

普段使いに関しては、有名なCinebenchやPassMarkよりも実情に近い結果が出ると当サイトでは考えています。

そしてその結果がこれ。


	Essentials	スコア差
Ryzen 7 6800U	10738	5.0%
Core i7-1255U	10428	2.0%
Core i7-1260P	10391	1.6%
Ryzen 5 5625U	10223	0.0%
Core i5-1235U	10150	-0.7%
Core i7-1165G7	10014	-2.0%
Core i5-1135G7	9326	-8.8%
Ryzen 7 5700U	9259	-9.4%
Ryzen 5 5500U	9164	-10.4%

グラフを見るとわかるとおり、Ryzen 5 5625Uとのスコア差は、

Core i7-1260Pが+1.6%
Core i7-1255Uが+2.0%

とわずかです。

1260Pや1255Uといったインテル第12世代とRyzen 5 5625Uはほぼ同じと言えるでしょう。

もっとざっくり言うと、

Ryzen 7 6800U
Core i7-1255U
Core i7-1260P
Core i5-1235U
Ryzen 5 5625U
Core i7-1165G7

くらいまではほぼ同じです。

もう頭打ちなんですよね、このぐらいの性能になってくると。実際使ってみても差を感じることはほとんどありません。

上記6つのCPUを「Aグループ」と呼ぶことにします。

その下に「Bグループ」の

Core i5-1135G7
Ryzen 7 5700U
Ryzen 5 5500U

が続きます。

この辺はいわゆる「ミドルレンジ」と言われるCPUです。

スコア的にはグループAよりも9～10%くらい低いですが、もちろんこのグループでも普段使いは超快適です。Ryzen 5 5500Uは2021年発売のノートPCでよく見ました。

第11世代のCore i7、Core i7-1165G7はRyzen 5 5500UやRyzen 7 5700Uを差し置いてAグループに入っています。普段Cinebenchしか見ていない人は意外に思うかもしれません。でも1165G7ってけっこうやるんです。過小評価されているCPUの１つだと思います。

話を戻すと、Ryzen 5 5625UはAグループ。インテル第12世代のCore i7と遜色ないスコアでした。

負荷の高い作業になってくると、第12世代インテルが強さを発揮するのですが、軽い作業では差が出ないのです。

そして値段は、Ryzen 5 5625Uが圧倒的に安いです。Lenovo IdeaPadやDELL Inspironなら7万円で買えます。

Ryzen 5 5500Uも安いですが、2021年発売のモデルなのでメーカーによってはもう販売を終了しているものもあります。納期が遅いものもあります。そのときの条件次第なので、100％推せるわけではありません。

もうおわかりでしょう。

いま買うべきはRyzen 5 5625Uです。
インテル第12世代やRyzen 6000シリーズに目移りしている場合ではありません。