AMD Ryzen 7 7840Uは8コア16スレッドのCPU(APU)です。
2023年以降のノートPCやミニPC、ポータブルゲーム機に搭載されています。
ASUSのポータブルゲーム機ROG Allyで有名になったRyzen Z1 Extremeとほぼ同じ性能と見ていいでしょう。Z1 Extremeと7840Uは、コア数スレッド数が同じ、基本周波数、ブースト周波数も同じ、ほぼ同じ仕様です。
ただし7840Uの方は、AIエンジンを搭載しているという点で若干の差があります。この差が実際の性能にどのくらい効いてくるかはわかりません。ただ現状のベンチマーク結果を見る限りはあまり気にしなくても良さそうです。
2023年11月時点のRyzen 7 7840UのPassMarkスコアは
・サンプル数 70
・シングルスレッド 3582
・マルチスレッド 25214
となっており、これまでの薄型ノート用のRyzen 7より大きく性能を伸ばしています。
シングルスレッド | マルチスレッド | |
Ryzen Z1 Extreme | 3698 | 26092 |
Ryzen 7 7840U | 3582 | 25214 |
Ryzen 7 7735U | 3374 | 21320 |
Ryzen 7 6800U | 3212 | 20632 |
Ryzen 7 7730U | 3157 | 18833 |
Ryzen 7 5800U | 3046 | 18620 |
Ryzen 7 5825U | 3068 | 18410 |
Ryzen 7 7735Uは2023年のモバイルノートの中ではトップクラスの性能がありましたが、新しい7840Uのマルチスレッド性能はそれよりもさらに18%上を行きます。
冒頭に述べたZ1 Extremeと近いスコアですが、若干Z1 Extremeの方が高く出ています。これは測定誤差、または機種による設定の差ということでしょう。
◆内蔵GPUも高い
Ryzen 7 7840Uとセットになる内蔵GPUはRadeon 780M。
このグラフィック性能も高いです。
GTX 1650には届かないものの、Steam上のゲームなど、軽めのゲームを楽しむくらいなら問題なさそうです。
◆まとめ
Ryzen 7 7840Uは、2024年の薄型ノートPCに搭載されるCPUでエース格となり得るポテンシャルがあります。価格もそんなに高くないはずです。
ライバルはインテルの第14世代。こちらは2023年12月15日以降に情報が入ってくる予定です。