ノートパソコンの標準スペックと相場
2021年2月現在のノートパソコンの標準的なスペックは
・CPU: Intel Core i3-1115G4
または AMD Ryzen 5 4500U
・メモリ: 8GB
・ストレージ: 256GB
・ディスプレイ: 14~15.6型 フルHD (1920×1080)
・重さ: 1.4kg~1.8kg
となっています。
これで相場は6万~8万
10万以下でも十分性能が良いパソコンを購入することができます。
オプションでMicrosoft Officeをつけると+2万かかります。つまり上記のスペックにオフィスを付けて8~10万が相場です
これ以上高いパソコンは、例えば本格的なゲームをやりたい人向けのゲーミングPCや、画像編集、動画編集をやるためのクリエイター向けPCなどになってきます。
本記事では、いわゆる一般向け(ネットや動画鑑賞など一般的な利用、そしてビジネス利用も可能)のおすすめ機種を挙げていこうと思います。
基本は6~8万
オフィス付きで8~10万
軽いやつ(1.0kg前後)だと10万以上
この相場をまずは覚えておいてください。
ビックカメラなど家電量販店に行くと必ずもっと高めの相場を店員から教えられると思いますが、それは「家電量販店での相場」です。メーカー直販で買うなら、6~8万出せば十分だということを知っておきましょう。
これより極端に安いもの(4万以下)は、どこかでコストを削っている場合が多いです。
ぼくの経験で言うと、
・ディスプレイが暗い
・キーボードがペラペラで打ちにくい
・CPU性能が低い
の3パターンが多いです。
メーカーを絞ろう
パソコンを買うときに、重要だと思うのがメーカー選びです。
残念ながら日本のメーカーが世界の市場をリードした時代はすでに終わっています。
2020年の世界シェア率 | |
Lenovo | 24.1% |
HP | 22.1% |
DELL | 16.8% |
Apple | 7.0% |
Acer | 5.6% |
ASUS | 5.5% |
その他 | 19.0% |
2020年の年間シェア率は上の表のようになっています。HPとLenovoが首位を激しく競っており、期間によってはHPが首位のときもありますし、Lenovoが首位のときもあります。それをDELLが追いかけている状態です。
その後はだいぶ離れてApple、Acer、ASUSと続きます
日本のメーカーは「その他大勢」の中に埋もれてしまって名前すら挙がってこないのが実情です。
世界シェアで見たときの3強は
HP、Lenovo、DELL
です。
この3メーカーは、とにかくコスパに優れたパソコンを売っています。
ぼくとしては素直にこの3大メーカーを買うことをおすすめします。
その方が間違いがないです。
MacにするならAppleしか選択肢はありませんが、Windowsなら上で挙げた3メーカーの機種を選んでおくのがわかりやすい選び方だと思います
なぜこの3メーカーに絞るのか?
それは
・価格が安い
・最新モデルを売ってる
・価格帯を決めれば性能が大体保証される
という理由からです
一方なぜ日本のメーカーを推奨しないのかというと
・価格が高い
・とにかく高すぎる
・価格を下げると性能が2ランク下がる
・最新モデルへの更新が遅れがち
からです。
日本ではやはり国産メーカーが人気ですが、ぼくは現実主義なのでコスパの良い海外メーカーを推奨します。
Lenovoが嫌いなら、HPとDELLの2メーカーでもOKです。
とにかくこの2つ(3つ)のメーカーのオンラインストアに行って、最新モデルをチェックしてみましょう。
数多くのラインナップがそろっていますから、きっとお気に入りが見つかると思います。
おすすめのノートパソコンを紹介しているサイトはたくさんありますが、上記の3メーカーを1つも紹介していないサイトはあまり信用できないと思います。
おすすめのノートパソコン
3強メーカーの中から、一般向けのノートパソコンでおすすめを選んでみました。
- DELL Inspiron 14 5000 (5405)
DELLのInspironシリーズ。14型、2020年6月発売
・CPU: Ryzen 5 4500U
・メモリ: 8GB
・SSD: 256GB
・ディスプレイ: フルHD(1920×1080)
・重さ: 1.4kg
価格は5.9万円(税込、送料込)
価格.comでもランキング1位の人気モデルです
⇒DELLオンラインストア Inspiron 14 5405
- DELL Inspiron 15 5000 (5505)
DELLのInspironシリーズ。15.6型、2020年7月発売
・CPU: Ryzen 5 4500U
・メモリ: 8GB
・SSD: 256GB
・ディスプレイ: フルHD(1920×1080)
・・重さ: 1.71kg
価格は6.1万円(税込、送料込)
⇒DELLオンラインストア Inspiron 15 5505
- Lenovo Ideapad Slim 550i (14)
LenovoのIdeapadシリーズ。14型、2021年1月発売。
・CPU: Core i3-1115G1
・メモリ: 8GB
・SSD: 256GB
・ディスプレイ: フルHD(1920×1080)
・重さ: 1.45kg
価格は5.5万円(税込、送料込)
⇒ Lenovo公式 Ideapad Slim 550i (14)
- Lenovo Ideapad Slim 550i (15)
LenovoのIdeapadシリーズ。15.6型、2021年1月発売。
・CPU: Core i3-1115G1
・メモリ: 8GB
・SSD: 256GB
・ディスプレイ: フルHD(1920×1080)
・重さ: 1.45kg
価格は5.8万円(税込、送料込)
⇒ Lenovo公式 Ideapad Slim 550i (15)
- HP ENVY x360 13
LenovoのIdeapadシリーズ。13.3型、2020年7月発売
・CPU: Ryzen 3 4300U
・メモリ: 8GB
・SSD: 256GB
・ディスプレイ: フルHD(1920×1080)
・重さ: 1.25kg
価格は7.7万円(税込、送料込)
最後のHP ENVY x360 13は少し値段が高めですが、これは重量が1.25kgと軽いためです。サイズも13.3型でコンパクトになっています。
上で挙げた5つの機種は
・性能
・安さ
の両方を兼ね備えているので、安心して使えるパソコンです。
オプションでMicrosoft Officeをつけることも可能です。最初に述べたように、オフィスを付けると大体2万ほど追加料金がかかります。それでも10万以下で購入できます。
これまで国産メーカーにこだわってきた人もぜひチェックしてみてください。「この性能がこの価格で手に入るのか!」と驚くはずです。
ここまででおすすめの紹介は終わり。
以下ではパソコンの選び方をくわしく解説しています。
時間がない人は読み飛ばしてもらって構いません。
パソコン選び~CPUはIntelとAMD
パソコンの頭脳と言われるCPU。
CPUのメーカーと言えばIntelが有名ですが、ここ数年はAMDの勢いもすごいです。
将棋の藤井二冠がAMDのRyzenというCPUを搭載したパソコンで将棋の研究を行っているということで有名になりました。
ノートパソコンを選ぶとき、1つの機種で
・IntelのCore iシリーズ
・AMDのRyzenシリーズ
とCPUが2通り用意されていることが多いです
両社は毎年新モデルを発売して凌ぎを削っており、2021年2月時点ではそんなに性能に差はありません。
Core i3 ≒ Ryzen 3
Core i5 ≒ Ryzen 5
Core i7 ≒ Ryzen 7
というふうにざっくり考えておいてOKです。
今回おすすめした6万~8万のレベルであれば、IntelでもRyzenでもどちらでも良いというのが正直なところです。
価格はRyzenモデルの方が安いことが多いので、迷ったらRyzenで問題ないでしょう。しかしRyzenは一気に人気が出たせいか、生産が追いつかずメーカーによっては納期に時間がかかる場合もあります。そうした場合はRyzenよりもIntelのCore iシリーズにした方が良いと思います。
パソコン選び~注意点やNG(やってはいけないこと)
選び方の注意点としては以下の4点です。
1.CPU(プロセッサー)
・Core i3以上、Ryzen 3あれば十分
・Core i5以上、Ryzen 5以上あればさらに快適
・Celeron(セレロン)はやめとけ
2.ストレージ(容量)
・HDDはやめとけ
・SSDは故障も少なく、音も静か、そして起動が速い
・容量は256GB以上あると良い
3.メモリ
メモリは8GBあれば安心
4GBでも十分使えるが、複数タスクを同時に行う場合は8GBあるといい。
4.インターフェイス(端子、ポート類)
・USBポートの種類に注意
・有線LANポートがない機種もある
・DVDドライブがない機種もある
・SDカードスロットがない機種もある
CPUやメモリ、SSDなどの基本構成に関しては、いろんなサイトでも同様の説明がなされているのですでに知ってる人も多いでしょう。
初心者がよくやってしまう代表的なNGチョイス
・CPUにセレロンを選んでしまう
・SSDじゃなくてHDDを選んでしまう
に注意しておきましょう。
あと意外に盲点なのが、インターフェイス(端子、ポート類)です。
インターフェイスはパソコンの性能に直接は関係ないところなので軽視されがちですが、使い勝手という意味ではとても重要な項目です。
ノートパソコンは薄型化、軽量化が進んでいます。そのせいで、パソコンの側面についていた端子、ポートがどんどん削られていっています。
◆UBSポート
USBポートはUSB typeCという新しい規格のものと、従来のUSB typeAの2種類が混在しています
機種によってはtypeCしかないものもあるので注意しましょう。
USB typeCのポートには、USBメモリを直接挿すことはできません。その場合は、typeCとtypeAを変換アダプターを介して接続することになります。
◆有線LANポート (RJ-45)
有線LANポートは、あまり見かけなくなりました。
特に海外メーカーでは、14型、15.6型でも有線LANポートがないことが多いです。
いまは無線(wifi)でネットに接続することが多いので、そこまで困ることはないと思いますが、無線は回線が不安定になることもありますから万が一の場合に備えて有線もあった方が良いです。
オンライン面接、オンライン会議、株やFXのデイトレードなどでは有線での接続が安心です。
有線LANポートがない場合は、USBポートをRJ-45に変換するアダプターを買うことで対応可能です。
◆SDカードスロット
SDカードはデジカメのデータを保存するメディアカードです。
SDカードには
・フルサイズSDカード
・microSDカード
の2種類があり、フルサイズの方がデジカメ用。microSDは主にスマホに利用されています。
重要なのは
フルサイズのSDカードスロット
です。
デジカメのデータを頻繁にパソコンに取り込む人には、これがあるとないとではかなり使い勝手に差が出ます。
以上が選び方のざっとした指針になります。
基本性能が大体把握できるようになった後は、端子、ポート類の種類をよく見て自分の使い方に合ったものを選ぶようにしましょう。
ちなみに私が2020年に購入したPCは
USBポート:3つ。USB-C x1、USB-A x2
有線LANポート: なし。
SDカードスロット: あり
でした。
オフィス付きにするかどうか
パソコン初心者は何かと言えば「オフィス付きをください」ですが、本当に必要なのかどうかもう1回考えた方がいいです
オフィス付きを買うと、+2万ほど余計に取られます。8万で買えるパソコンが10万になるわけですから、けっこうデカいです。
私は2019年からオフィス付きをやめて、無料のGoogleドキュメント、スプレッドシートなどを使うことにしました。
使い方はワードやエクセルとほぼ同じ。Microsoft Officeとも互換性があって、エクセルファイルを開いたり編集したりすることも可能です。
メールで送られてきたエクセルファイルをGoogleのスプレッドシートで開いて編集、その後エクセルファイルに戻してメールで送り返すってことも可能です。
そう考えると、Microsoftのオフィスじゃないと困るっていう人は絶対少ないはずです。
とにかく日本では「オフィス付き」。
オフィス付きパソコンが売れてますが、それは世界的に見るととても異常な現象です。
ずっと使い続けてきたMicrosoft Officeがいいという気持ちはわかりますが、Googleの無料アプリで代用することで2万浮くわけですから、1回はちゃんと考えてみましょう。