MicrosoftのSurfaceシリーズの中でも最も有名なマシンがSurface Proです。
キーボードを外してタブレットとしても使えるこれ。
2022年時点の最新モデルはSurface Pro 8になります。
このSurface Pro 8、ネットで調べると「学生におすすめだよ~」と書かれてある記事をちらほら見かけるのですが、本当にそうでしょうか?
「う~ん、そうかな~微妙だと思うけど・・」というのがぼくの正気な気持ちです。
その理由は
- Surface Pro 8はかなり高額
- 学割が効いたとしても高い
- キーボードが使いづらい
- Office付きは不要かも?
です。
以下でくわしく見ていきます。
Surface Proは16万~20万コース
Surface Pro 8は一番安いモデルでも16.1万します(学割適用の価格です)。
たまに勘違いする人がいるのですが、Surface Proってタブレットとキーボードが別売りです。
Microsoftストアで最初にバーンと出てくる価格は、タブレット本体の最小構成価格です。それにキーボードを付けて、ペンも付けてとやっていくと最終的な価格はけっこう高くなります。
2022年1月時点で
・Core i5-1135G7
・メモリ8GB
・SSD 256GB
・キーボード付き
・ペン付き
という標準的な構成にした場合は17.7万(税込、送料込)です。
ちょっとスペックを上げようとなったらもう20万超えを覚悟しないといけません。
親がお金持ちなら、これくらいポーンと払ってくれそうですが、一般的にはかなり高額なものとなります。
ちなみに普通のノートパソコン(Windows機)でこの基本性能なら相場は7~8万くらいです。MacBook Airでも11.5万です。
Surface Pro 8は
- ブランド力
- 軽さ
- タブレットになる
- ディスプレイがきれい
- ペン付き
- Office付き
という付加価値で、相場の2倍以上の価格になっているのです。
これを高いと思うかどうかは人それぞれだと思いますが、さすがに2倍はやりすぎな気がします。
ぼくはどちらかと言うと高い寄り。自分の子供にはもっと安いパソコンを買い与えると思います。
それは価格以外の理由もあるからです。
キーボード、タッチパッド問題
Surface Pro 8のキーボード、タッチパッドはそんなに良くありません。
これはキーボード分離タイプの宿命です。
簡単に言えばキーボードが薄い板なわけですから、どうしてもタイプしたときに安定感、打鍵感には不満が残ります。年々良くなってきてはいますが、通常のノートPCと比べるとやはり劣るかなという印象です。
タッチパッドの操作性もイマイチです。
スペースが狭いので2本指スクロールがやりづらいです。
学生はレポート提出、論文作成などで長文を打つことが多くなるのでキーボード、タッチパッドの使いやすさを重視した方が良いです。
それで作業効率は全然違ってきます。
Surfaceがタッチができますが、レポート作成に役立つのは断然キーボードとタッチパッドなのです。
これまで100台以上のPCをレビューしてきたぼくのおすすめは
・ThinkPad (キーボードと言えばThinkPad)
・マウスコンピューター
・dynabook
といった辺りが打ちやすいキーボードになります。
これら以外でも、Lenovo IdeaPadシリーズやDELL Inspironシリーズなどの7~8万で買えるパソコンでも十分良いです。もっと言えば同じSurfaceでもSurface Laptop、Surface Laptop Goなどでも良いです。
とにかくキーボードが外れるタイプ(Surface Pro 8)はやめとけってことです。
キーボード関連は、ぼくのような歳とったおっさんの方がこだわりが強く、若い人はあまりこだわらないという声をよく聞きます。
しかし実際使う機会が増えてくれば、若い人でもキーボードにこだわるようになるはずです。
Office問題
SurfaceにはOfficeソフトが付いています。
これは一見すごく良いことに思えますが、大学によってはOfficeは無料で使える所もあるのでそれを必ずチェックした方がいいです。
「Office 365 Education ○○大学」
と自分の大学名を入れてググってみましょう。
Microsoftと大学が包括契約して、大学職員や学生がオフィスを使えるようになっているのがOffice 365 Educationです。Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど通常のOfficeと同じアプリが使えます。
検索して自分の大学が出てくれば、その大学でOffice 365 Educationが無料で使えるということです。
そうなると、わざわざOffice付きのSurfaceを買うのはもったいないということになります。Officeは大体2万くらいします。Surfaceを買うということは不要な2万円分を余計に払っている計算になるからです。
Office 365 Education、ちょっと調べたところ有名な大学であれば大体OKなようです。
東京大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学
九州大学、東北大学、北海道大学
早稲田大学、慶応大学
日本大学、東洋大学、明治大学
近畿大学、立命館大学
など多くの大学で利用可能です。
まとめ
高い、キーボード良くない、Office不要といろいろマイナス面を書いてきましたが、基本的にSurfaceの品質は良いです。Surfaceを悪く言うつもりはないのですが、学生が最初に買うパソコンとしてはどうかな~というのが正直な感想です。
ネット、動画視聴、ワード、エクセルといった基本的な作業が快適にできるPCなら、もっと安くてもいいのではないでしょうか。
コスパを重視するなら以前書いたこちらの記事を参考にしてみてください。
学生向きなパソコンの条件は
・安い
・軽い
・おしゃれ
・キーボードが良い
といったところかなと思いますが、全てを満たすのは難しいです。
どの条件を重視するかでおすすめも変わってきます。
キーボードを重視するならThinkPad。
どちらかと言えば理系向きです。
ぼくも学生のとき使っていましたし、研究室の先輩もみんなこれでした。
1.19kgのThinkPad X13なら13万くらいで手に入ります。
⇒ Lenovoストア ThinkPad X13 Gen 2
デザインのカッコ良さならDELL XPS 13
Core i5モデルなら10.5万で購入できます。
明るい色がいい人はHPのPavilion Aero 13
957gと超軽量で9万円台~と安いですがキーボードが劣ります。
SurfaceもSurface Proではなく、価格を抑えたSurface Laptop Goならまだアリです。
大学でOfficeが使える場合はOffice分を余計に損するのでおすすめはしませんが、そうでない場合は候補に入れても良いかなと思います。