Lenovo Yoga Slim 770i Carbonは2022年9月発売のノートPC
- 973gの超軽量ノート
- 13.3インチ、2.5Kのディスプレイ。100%sRGB
- CPUはインテル第12世代のPシリーズ
- インターフェイスはThunderboltとUSB-Cのみ
という特徴があります。
6月~7月に発売されてきたYogaが全部14~16インチでちょっと重めでしたが、本機は13.3インチで973gと軽いです。
持ち歩き用のYogaならこれで決まりでしょう。
Yogaと言うと画面が360度回転するタイプを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、これは通常のクラムシェルです。間違えないようにしてください。
スペック概要
CPU: Core i5-1240P、Core i7-1260P
メモリ: 8GB、16GB
SSD: 512GB
ディスプレイ: 13.3インチ 2560×1600、非光沢、タッチ非対応
USBポート: Thunderbolt 4 x1、USB3.2 Gen2 type-C x1
Webカメラ: 720p、IR、プライバシーシャッターあり
顔認証あり、指紋認証なし
バッテリー: 50Wh (JEITA2.0で14時間)
重量: 973g
Core i5-1240Pを選択すると、メモリは8GBになります。オンボードで空きスロットはないようなのでメモリ増設ができないのが残念です。
メモリ16GBを希望するならCore i7-1260Pが必須。
その構成で価格は18.8万円(税込、送料込)となっています。
軽さも考えるなら妥当な価格でしょう。
カラーはオニキスグレー
暗めのグレーです。無難な色ですが、もう少し明るい色が好きという人もいるかなと思います。
量販店モデルとしてホワイトも販売予定ですが、量販店モデルは割高なのでおすすめはしません。オニキスグレーの直販モデルを買う方が良いです。
ディスプレイ
ディスプレイの質はとても良いです。
・13.3インチ 2560×1600
・アスペクト比 16:10
・非光沢、タッチ非対応
・リフレッシュレート 90Hz
・輝度 400nit
・色域 sRGBカバー率 100%
・色差 ΔE < 1
クリエイター向け仕様です。
色差ΔEは、人間の目で知覚したときの色の差、色の距離を数値化したものです。ΔEが小さいほど、人間の知覚に合った色がディスプレイに表示されることを意味します。
Yoga Slim 770i CarbonはΔE < 1になるようハードウェアキャリブレーションをおこなっているとのこと。
Lenovoの海外向けページにはそう説明があります。
ΔE < 2であれば優秀とされていますが本機はさらに上のレベルです。
色差と似た言葉で色域があります。
色域(sRGBカバー率)はディスプレイが表示できる色の範囲ですから、いわばポテンシャルです。いくら色域が広くても、どうも色が違う、期待してた色が出ないという経験があると思いますが、それはディスプレイが適切にキャリブレーション(調整)されていないから。その調整を工場で正確にやってくれているのがYoga Slim 770i Carbonということです。
気になる点
◆インターフェイス(ポート類)
Thunderboltが1つと通常のUSB-Cが1つ。計2個のポートしかありません。この手の軽量ノートだと許容範囲かなとも思いますが、HDMIやヘッドフォンジャックもないので注意しましょう。拡張性はかなり低いです。
2020年のYoga Carbonは966gで3つのUSBポートとヘッドフォンジャックがありましたから、それと比較しても使い勝手は悪そうです。
もちろんハブを用意すればポートの少なさはある程度解消できます。
2021年のYoga Slim 760 CarbonにはUSB-C 3-in-1ハブが付属してましたが、今回はそれもないようです。
◆Webカメラ
なぜか解像度がHD(720p)です。他のYogaは全部FHD(1080p)になっているのに本機だけ720pのままというのは明らかにマイナスです。
◆キーボード
キーストロークは1.0mmと浅いです。打ちやすさは実機をさわって判断したいですが、平均以上を望むのはちょっと厳しいかもしれません。
写真は2020年のYoga Slim 750i Carbon。本機はEnterキーがもっと大きくなって打ちやすくなっています。
◆熱問題
Core i7-1260Pと薄型ノートでの発熱問題はちらほら報告を目にします。筐体が熱くなりやすかったり、冷やそうとファンが回りっぱなしだったり。14インチ1.4kgのYoga 770iでは問題ありませんでしたが、13.3インチ973gの本機だと少し心配です。
用途
このPCを単なるビジネスノートとして使うのは勿体ない印象があります。
バリバリのクリエイター仕様になっているディスプレイや、Core i7-1260PというCPU性能を活かすなら、やはり画像編集や動画編集用として使いたいところ。
普通のビジネスノートとして考えているなら、
・HP Pavilion Aero 13-be 957g
・XPS 13 9315 1.17kg
・dynabook GZ/HV 875g
などがコスパ的に良さそうです。
まとめ
- 973gのクリエイターPC
- 2.5Kディスプレイ、ΔE < 1でキャリブレーション済
- インターフェイスは弱い
9月2日時点では納期も早めです。