DELL XPS 13 9300は2020年2月発売。1.2kgのモバイルノート
DELLのフラッグシップ機となります
そのシャープで美しいデザインは数あるノートPCの中で1、2を争うカッコ良さです。
13.3型ながら横幅は29.6cm。数年前の12.6型ノートよりコンパクトなボディで持ち歩きにも便利な一台となっています
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i7-1065G7
・メモリ:16GB
・ストレージ: SSD 512GB (PCIe)
・ディスプレイ:13.4型 FHD(1920×1200)
・USBポート: USB typeC x2 (Thundebolt 3)
・インターフェイス:microSDカード、ヘッドフォン
・バッテリー: 約19時間(Lサイズ)
・サイズ、重さ:約 296×199×14.8mm、1.2kg
CPUはインテル第10世代のIce Lakeを搭載しています
ディスプレイの縦横比は16:10となっており、一般的な16:9よりも少し縦が長くなっています
ボディの横幅は29.6cm
2018年に発売された12.6型ノートのThinkPad X280の横幅が30.8cmですから、それよりも1cm以上コンパクトになっています
レビュー機の解像度のFHD(1920×1200)ですが、4K(UHD)液晶にグレードアップすることも可能です
価格はレビュー機の構成で18.1万円(税込、送料込)
最も安いモデルだと16万円台で購入できます
価格は割引クーポンを適用後の価格です。最新情報はDELLの公式ストアで確認してください
◆見た目、デザイン
筐体カラーはシルバーとホワイトの2種類。レビュー機はシルバーです
削り出しアルミ合金で出来たボディは剛性感があり、たわみなどは一切感じられません。
シャープなデザインでとてもかっこいいです
パームレストの部分にグラスファイバー素材を使用しており指紋もほとんど目立ちません。
1.2kgは13インチクラスのノートPCとしては平均的な重量ですが、とてもコンパクトなので片手で楽に扱えます
XPSと言えば、この狭額ディスプレイ
フレームがとても細いです
指先と比べてもらえるとわかりますが、信じられないほどの細さです
そしてその細いフレームにちゃんとカメラが配置されていることにも驚きます
液晶ディスプレイは輝度(明るさ)が500nitと非常に明るいです
ディスプレイに露出を合わせて写真を撮ると、まわりの壁が暗く写るくらいです。部屋の電気を消して撮ったように見えますが、電気はついています。画面があまりに明るいので、相対的に部屋の壁が暗く見えているだけです
ぼくが普段使用しているLenovoのノートが250nitとか300nitなので段違いの明るさです
sRGBカバー率は99%と色再現性が高く、視野角も広いです
狭いフレームに美しいディスプレイ。この組み合わせがXPSの一番の特長だと思います
◆ベンチマーク
CPUはCore i7-1065G7
PassMarkのベンチマークテストを実施したところ、10655というスコアでした。
PassMark社が発表している平均値は、
Core i7-1065G7 平均値10754
となっています。
レビュー機はほぼ平均。予想どおりのスコアでした
SSD容量は512GB
ベンチマークをとると以下のようになります。
シーケンシャルリードは3000MB/sと高速
4Kリード、ライトは平均的な速さです
電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約12秒で、こちらも平均的と言えます
さらなるテストとして、画像編集の処理速度も行いました。
以下条件の違う4つのPCでのテスト結果です。
1.Core i5-6200U、メモリ8GB、SSD256GB(SATA)
処理にかかった時間:約61秒
2.Core i5-8265U、メモリ8GB、SSD256GB(PCIe)
処理にかかった時間:約29秒
3.Core i7-8565U、メモリ8GB、SSD512GB(PCIe)
処理にかかった時間:約27秒
4.Core i7-1065G7U、メモリ16GB、SSD512GB(PCIe)
処理にかかった時間:約27秒
最後4番目の結果が本機の結果です。
まずまずの速さですが、第8世代のCore i7と同等です
CPUのベンチマークスコアから期待できるほどのタイムではありませんでした。
以上をまとめると、
CPUテスト: 平均
SSDテスト: 平均
起動: 平均
画像編集: 平均
という感じ。
全体的なパフォーマンスは平均的。
特に優秀というわけではありませんが、まずまず期待どおりの性能です
◆キーボード、タッチパッド
キーボードで良い点は、左右の端のぎりぎりまでキーが配置されている点です
普通13インチのキーボードは、横幅のスペースが足らなくて、どこかにしわ寄せがいきます
Enterキーが細くなったり、半角全角キーが小さくなったりすることが多いのですが、今回のXPS 13 9300の配列はきれいにまとまっています
キーピッチ(キーの間隔)は19mm、キーストローク(深さ)は1.2mmです。
ストロークは浅めでクリック感も薄く打鍵感はあまり良くないです。
好みもあるので一概には言えないですが、個人的にはもうちょっと改善してほしいなあと思った部分です。その代わりタイプしたときの音は静かなので、その点は良かったです
XPS 13 9300の前に発売されたXPS 13 2-in-1という機種があります。見た目は今回のXPS 13と似ていますが、2-in-1の方は磁石を使ってキートップを浮かせるというMagLevキーボードを採用していました。
MagLevキーボードは独特の打鍵感なのですが、クリック感という意味でぼくはけっこう好きでした。
もしかしたらあまり一般ウケしなかったのかもしれません。今回のXPS 13 9300では、そのMagLevキーボードをやめて通常のキーボードになっています
タッチパッドの広さは112 x 63 mmと平均的な広さ。タップや二本指スクロールもスムースでした
◆インターフェイス
USBポートはUSB-Cが2つで2つともThundebolt 3で電力供給とDisplayPortに対応しています
あとはmicroSDカードとヘッドホンジャック。インターフェイスは最小限です
USB-Cポートの1つは電源ポートも兼ねているので、もし電源につなげて使う場合は実質USBポートは1つだけとなります
周辺機器との接続はちょっと不便かもしれません
USB-Aポートはありませんが、USB-CからUSB-Aへ変換できるアダプターが付属で入っています
◆バッテリー、排気音、熱など
バッテリー容量は52Whr
以下の条件でテストしてみました。
・画面の明るさをMAX
・wifi環境
・youtube動画を流しっ放し
結果は約8時間。
まずまず優秀な駆動時間だと思います
もともとディスプレイが非常に明るい(500nit)ので、その輝度を落とせば、さらに駆動時間が伸びます。
静音性は問題なかったですが、少し熱をもちます。ひざの上での使用は注意した方がいいでしょう
パームレスト付近の温度は低いので、不快感はありません
◆まとめ
デザイン | ☆☆☆☆☆ |
キーボード・タッチパッド | ☆☆☆ |
ディスプレイ | ☆☆☆☆☆ |
起動・処理速度 | ☆☆☆☆ |
インターフェイス | ☆☆☆ |
バッテリー | ☆☆☆☆ |
コスパ | ☆☆☆ |
短所
・キーボードが少し打ちにくい
・USB-Cポートが2つのみ
長所
・超狭額ディスプレイ(明るさ500nit)
・かっこいい筐体デザイン
・2年前の12.6型よりコンパクト
キーボードは好みによって評価が分かれると思いますが、クリック感がある方が好きなぼくは低評価を付けました
USB-CポートがどちらもThunderbolt 3で転送速度が速いですが、電源ポートとして1つ使うと残りは1つだけとなってしまいます。周辺機器との接続という意味ではやや使い勝手が悪いと言えるでしょう。
それ以外は優秀で魅力の多いPCです
特に筐体デザインとディスプレイの美しさは、ノートPCの中で1、2を争うくらいの素晴らしさです
13インチノートですが横幅は29.6cm。2年前の12.6型ノートよりもコンパクトになっており、カフェなど狭い場所で広げるのも苦になりません。
短所よりも長所の魅力の方がまさっており、所有欲をかきたてられるノートPCだと思いました。
価格はCore i5モデルで16万円台とちょっと高めですが、XPS 13には他のPCにはない魅力があるので決して高いとは言えない価格だと思います
◆他メーカーとの比較
DELL、HP、Lenovo、Microsoft、ASUS、NEC、富士通・・いろいろなメーカーの中で13インチの高級ノートでどれを選ぶか?と言われたらぼくはこのXPS 13をまず思い浮かべます
HPにはElite Dragonflyという999gの軽量ノートがありますが、正直に言うと、それかこのXPS 13かという感じがします
DragonflyはCPUの世代が1つ古いですが、軽さが魅力です
液晶ディスプレイの明るさ、綺麗さならXPS 13の方が上です
CPU性能とディスプレイの明るさを重視するならXPS 13で間違いないです
詳しくはDELLの公式ストアで
即納モデルも用意されています