HP EliteBook x360 1030 G2は13.3型1.28kgの変形2-in-1ノート
HPのビジネス用モデルとなります。
◆見た目
ビジネス用モデルだけあって、とても落ち着いた外観です。
デザイン自体はとても洗練されていて、横から見るとその薄さがわかります。
同じHPのSpectre x360は、さらにゴージャス感が増しますが、これが派手すぎるという人には本機のようなシックな色合いの方がいいはずです。
※上の写真はSpectre x360
液晶ディスプレイはEliteBookの方が暗いので、明るくてきれいな液晶を希望する場合は、Spectreの方がいいでしょう。
◆レビュー機のスペック
・CPU:Core i5-7200U
・メモリ:8GB
・ストレージ: SSD 256GB PCIe
・ディスプレイ:13.3型 FHD(1920×1080)タッチ対応
・USBポート:USB typeC (Thunderbolt 3) x1、USB3.1 typeA x2
・インターフェイス: HDMI、microSDカード、ヘッドフォンジャック
・サイズ、重さ:約 316x218x14.9 mm、1.28kg
レビュー機はCore i5、SSD256GBのモデルです。
カスタマイズの自由度はそんなに高くなく、最小構成はCore i5、メモリ4GB、SSD128GBで価格は15.4万~(税込、送料込)となっています。
Core i7モデルは自動的にメモリ16GB、SSD512GBとなるため、価格も24万と高くなってしまいます。そうなると、構成バランスと価格面からレビュー機の構成(Core i5、SSD256GB)がベストチョイスでしょう。
◆セキュリティ
HP EliteBook x360 1030 G2はビジネス用らしく、セキュリティにも気を配ったパソコンとなっています。
※HP公式サイトより引用
ウィルスに破壊されたMBR/GPTを自動復旧することができたり、業界初のBIOSの自己修復機能も兼ね備えています。
また独自のアプリをスマホにインストールすると、パソコンのバッテリー状態や温度をスマホからチェックすることも可能です。
パソコンの価格は少々高くなってしまいましたが、それで高い安全性を手に入れることができるなら悪くないと思います。特にビジネス用であれば、安全性は死活問題ですからね。
◆インターフェイス(拡張性)
USBポートは、USB-C(Thunderbolt 3)が1つ、USB-Aが2つ
その他はHDMIとmicorSDカードスロット、スマートカードリーダー、ヘッドフォンジャックです。
スマホ用のmicroSDカードは挿せますが、デジカメ用のSDカードを挿すには変換アダプターは別個必要となります。
普通のスタンダードノートと比較するとやや拡張性に乏しいですが、薄型のモバイルノートとしては普通の水準です。
◆SSD
内蔵されているSSDは東芝のTHNSN5256GPUK
PCIe接続の高速SSDとしては平均的な速さです。
シーケンシャルリードは1600MB/sです。
同じHPのSpectre x360 13-ac000にはシーケンシャルリード3000MB/s超えのSSDが搭載されていますから、この点はちょっと不満です。
電源をオンしてからデスクトップが表示されるまでにかかった時間は約12.0秒。ちなみにSpectre x360は約9.3秒でした。
SSDの性能差を体感する場面はそんなに多くないはずですが、こうやって時間を計測するとやはり明確な差があるようです。
◆キーボード、タッチパッド
キートラベル(深さ)は公称値で1.5~1.7mmですが、実際はもう少し浅く感じました。
タイプしたときのフィードバックがきちんと効いていて、打鍵感はまずまずです。
また強めにタイプしてもたわむこともなく、とても安定感があります。
Spectre x360もまずまずでしたが、EliteBook x360 1030 G2の剛性感はそれ以上ですばらしいです。
天面加圧試験600kgfをクリアしているとのこと。Spectre x360はその半分の300kgfらしいですが、その差はキーボードを叩くだけでも実感できます。
キー配列については、上段のキーの小ささとPrtScキーがないのが気になりました。
プリントスクリーンは「Fn + Shift」で可能です。
タッチパッドはまずまずの使いやすさです。NFCリーダ付きで広さは110x65mm、二本指スクロールや右クリックもスムースでした。
HPのワンランク下のモバイルノートENVY 13ではタッチパッドの使いづらさに閉口しましたが、このEliteBook x360 1030 G2ではその心配はありません。それどころか、Spectreシリーズよりも使いやすいと思いました。
◆バッテリー
バッテリーの駆動時間は公称値で約12時間(JEITA2.0)
試しにwifi環境でAbemaTVを流しっ放しにしたところ約9時間もちました。
これはSpecre X360の約7時間よりも優秀な数値です。
メールチェックなど軽めの作業だけなら、充電なしで数日過ごせるレベルだと思います。
◆総合評価
・デザイン ☆☆☆☆
・キーボード、タッチパッド ☆☆☆☆
・ディスプレイ ☆☆☆
・SSD ☆☆☆
・インターフェイス ☆☆☆
・バッテリー ☆☆☆☆☆
・コスパ ☆☆☆
短所
・液晶がやや暗め
・コスパがあまり良くない
長所
・頑丈なボディ、キーボードもしっかり作ってある
・長時間バッテリー駆動
・高い安全性
同じHPの13.3型2-in-1ノートSpectre x360と比較してみました。
各項目でどちらが優れているかポイントをつけたのが下の表になります。
微妙な差の場合は+0.5ポイントとしています。
基本的なスペックではSpectreが上ですが、キーボードの質や安全性などの細かい部分でEliteBookはポイントを稼いでいます。
絶対的な優劣という話ではなく、用途によって選択が分かれるということですね。
個人で使用する場合にも、カバンに入れて持ち歩き、少々雑に扱っても大丈夫なくらいタフなやつが欲しいという人ならEliteBookで決まりでしょう。
構成は、前半で述べたように【Core i5、メモリ8GB、SSD256GB】がおすすめです。
⇒ HP公式オンラインストアEliteBook x360 1030 G2
Spectre x360も気になるという人はこちらの記事を参考に。
⇒【レビュー】HP Spectre x360 13-ac000の長所、短所を隠さず書いてみる