広角単焦点で3年間撮り続けた。
今考えると、そんな縛りの中よくもまあ飽きもせずに撮り続けたなと思うが、この広角一筋3年の期間がいまの自分に良い影響を与えてくれている。
広角はいらないものが写ってしまう。特に街とかで撮るといらないものだらけ。
いかに背景をシンプルにできるか、もしくは雑多な背景を逆に利用するかが鍵。
普通は、背景をシンプルにする方が簡単。つまり、背景を気にするようになる。
◆広角28mm その1
良い背景を求めて、いろいろ旅をし始める。
そこに目的の被写体があるわけではなく、目的の背景があるのだ。
多くの人は、桜、花火、紅葉、夜景・・など目的の被写体を求めて出かけるが、ぼくの場合はちょっと違う。
でも背景を重視するようになってから、カメラが本当におもしろくなったし、また単なる画像コレクターから脱却できつつあるように感じる。
⇒ 写真を撮ってるつもりがいつの間にか「画像コレクター」になってしまう危険性
望遠レンズだと画角が狭いので背景はそんなに気にする必要がない。そもそも背景はボケる。
花なら花をどーん。
それで背景がボケてくれるので、なんか写真を撮った気になる。カメラをやってる感が出る。
しかしそれは大きな勘違い。
特に「広角だと小さく写るので望遠でデカく撮りました」はダメなパターン。
望遠には望遠の撮り方があるわけだが、初心者がいきなり望遠持ってもそのまま間違った方向へ行ってしまう場合が多い。
広角は何も考えず撮るとなかなか写真っぽい感じにならないので、いろいろ工夫するようになる。それが後で活きてくる。
広角で小さく写るのでズームで解決・・ってやると、
広角もダメ、望遠もダメ、で何も身につかない。
広角で背景を気にするようになると、それが望遠で撮るときにも応用できることに気付く。
◆中望遠75mm その1
ついでに構図の作り方とかも自然と覚える。
写真の先生と言われる人に聞いてもたぶん同じことを言われると思う。
ただし先生に言わせると、「まずは標準50mmで撮り続けろ」だ。
ぼくの場合はそれが28mmの広角だった。
まあ結局どっちでもいいと思う。
◆広角28mm その2
とにかく単焦点レンズ。画角は何でもいいと思うが、前にも言ったように望遠はやめた方がいい。
28~50mmくらいで1つ決めてそれを撮り続ける。
ただしそれが修行だと思うのは良くない。
ぼくも最初から「単焦点で撮り続けるのが練習、修行になるからそれをずっとやれ」と言われたら嫌気が差していただろう。
◆中望遠75mm その2
ただ何となく最初に買ったカメラが28mm単焦点レンズを付けたコンデジだったというだけ。
お金もなかったので、とにかくそのコンデジで撮るしか手段がなかった。
それがたまたまうまく作用した。
だから、これからカメラを始める人に同じことをしろなんては言えない。
最初はズームレンズでも撮ってもいいと思う。
でもやっぱりいつかは単焦点レンズで撮ってみることをおすすめしたい。
そしたら、ぼくの言ってる意味が少しわかるはず。